LGBTについての理解を深めるために|現在の課題や会社として取り組むべきことを事例で紹介 |HR NOTE

LGBTについての理解を深めるために|現在の課題や会社として取り組むべきことを事例で紹介 |HR NOTE

LGBTについての理解を深めるために|現在の課題や会社として取り組むべきことを事例で紹介

現在、世界中でLGBTを含む性的マイノリティの方々に対する対応が取り沙汰されているかと思います。

ようやく最近になって理解が進んできた部分も大きいように思いますが、それでもまだまだ理解が完全に進んだというわけではありません

企業としてLGBTを含む性的マイノリティの方々に平等に接しなければならないとわかっているものの、様々な分野でLGBTに関する課題が残っています。

そこで、本記事では企業の事例を元に、職場内で起こりがちな課題に対してどのような取り組みがおこなわれているのかご紹介します。

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近年、急速に進むDXに対応するため、各企業でIT人材不足を解決することが不可欠となっています。しかし、IT人材を採用することは年々難しくなっているため、自社社員にIT教育をおこなう「リスキリング」に注目が集まっています。

中には、

  • リスキリングの重要性は理解しているが、具体的な取り組み方が分からない
  • 実業務が忙しく、リスキリングは後回しになっている

というような方も多いのではないでしょうか?

本セッションでは、「リスキリング」の基本的な考え方から、各企業の先進的な事例まで、専門家・行政・企業のそれぞれの視点から具体的なノウハウをご紹介します。

セッション視聴後、すぐに実践できる内容となっているので是非お申し込みください!

1.そもそもLGBTとは

まずは、そもそものLGBTの正しい意味や言葉の背景について紹介していきます。

1-1 LGBTの名前の由来

LGBTとは、性的少数者(セクシャル・マイノリティ)の総称の一つです。LGBTは、以下4つの言葉の頭文字をとっています。

  • L:Lesbian(レズビアン)
    心の性が女性で、女性を恋愛の対象とする人を指している。
  • G:Gay(ゲイ)
    心の性が男性で、男性を恋愛対象とする人を指している。
  • B:Bisexual(バイセクシャル)
    恋愛対象が男性にも女性にも向く人を指している。
  • T:Transgender(トランスジェンダー)
    身体の性と心の性が一致していない性同一性障害、あるいは性自認を意味している。

もちろん、性的指向はLGBTに代表される4種類に限定されるわけではありません。

Questioning(自身のセクシュアリティが分からない、決められない人)を含めたLGBTQ、さらに多様な性のあり方を包括的に示すLGBTQ+という呼び方もあります。

1-2 LGBTの浸透の背景

LGBTという言葉は、北米・ヨーロッパが発祥といわれています。しかし近年、日本でも浸透しつつあります。

性的指向や性自認は多くの場合、思春期に認識することになります。そのため、その後の学校生活や社会生活で困難に直面する場面が増える傾向にあります。

本来であれば、LGBTをはじめとした性的マイノリティであっても同じ人間のため、差別的な扱いを受けることなく、平等にありのままに生きられる社会でなくてはなりません。

しかし、実際は差別的な問題から、通常であれば受けることのできるサービスを受けられない状況が多く存在しています。

1-3自分の言動が誰かを傷つけている可能性がある

「自分は差別をしていないから関係ない」と思う方もいると思いますが、LGBTの方々を知らないうちに傷つけている可能性もあるため、注意が必要です。

もちろん、もし相手から性的マイノリティであることを打ち明けられたら、驚いたり戸惑ったりすることもあるかと思います。

しかし、まずは相手の言葉や相談内容に耳を傾け、お互いに相手を尊重し理解し合うための行動や思いやりを大切にすることが大事です。

また、本人の許可なく第三者に性的マイノリティであることを打ち明けることは、人権侵害にも繋がります。

悪気がなくおこなったことでも、相手にとっては心の傷になりかねませんので、常に相手に真摯に向き合うことが必要です。

2.職場にLGBTの方がいた場合に起こり得る課題

それでは、実際に職場にLGBTの方がいた場合、どのような点が課題となるケースがあるのでしょうか。

仕事の場における一例としては、性的マイノリティであることを面接中に打ち明けたところ、就活の面接を打ち切られたというケース、内定を取り消されたというケースがあるようです。

また、昇格条件として結婚要件があったのにも関わらず、同性のパートナーは認められず昇格が出来なかったという事例もあるようです。

他にも「トイレや更衣室などの施設利用上の配慮」「通勤時の服装や通称名の使用」「福利厚生など社内制度の利用」「上司や同僚からの性的指向などによるハラスメント」などが挙げられています。

そして、LGBTなどの性的マイノリティは、人口の3〜8%と言われているので、職場内だけではなく、消費者・取引先・調達先・株主などにもいる可能性も高くなります。

「不便・不快な思いをせずに商品やサービスを利用できるだろうか」という目線でも、ステークホルダー全体を見直してみてください。 

3.キーパーソン「アライ」~働きやすい職場作りのためにできること~

アライという言葉を聞いたことはあるでしょうか?

LGBTほど浸透はしていませんが、日本にも徐々に浸透するようになってきました。

もともとallyは「仲間」や「同盟者」を表す単語で、そこから「LGBTの当事者たちに共感し寄り添いたいと思う人」を指すようになりました。

そして、これまではストレートの人がその支援や理解を表明するときに使われてきましたが、最近ではLGBTであってもアライになろうとする動きも広まってきています。

また、LGBTに限らず、障がい者や外国人などに対する支援を表明するときにアライという言葉を使うこともあります。

このアライは職場のLGBT施策に積極的に協力してくれ、アライがいる職場は差別的言動が少ない、人間関係が良い、相談しやすい、心理的安全性が高いと感じる、勤続意欲が高いという調査結果があります。

企業としては「誰もがアライとして振る舞うことができる」ための施策を進めるようにしていくことが大切です。

4.LGBTに関する日本の取り組み

ここまで、企業や個人としてLGBTへの向き合い方を解説してきました。それでは、国としてはどのような取り組みをしているのかについて、日本政府と各都道府県という観点からご紹介していきます。

4-1 日本政府の取り組み

日本は、同性婚をはじめとするジェンダー平等に関する決定的な法整備がされておらず、結婚に準ずるパートナーシップ法が成立している国も増えている世界の動きから見ると、大きな遅れがあります。

しかし、2003年に「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が成立したところから、LGBTに対する様々な取り組みもおこなわれており、特に教育関係においては、2014年に文部科学省が学校における性同一性障害に係る対応に関する状況調査の公表を実施しました。

さらに、2015年には「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」を発出し、教育現場における取り組みの基準を設け、また、2016年には文部科学省が教職員向け手引を作成して公表するなど、学校にいるLGBTの子どもたちへの支援を徹底しています。

同時に、男女雇用機会均等法に基づく改正セクハラ指針の施行や、いじめ防止対策推進法に基づく基本方針が改定されているので、教育とあわせて仕事の場でも適用されるようになっています。

LGBTに関する課題を考える国会議員連盟の発足や自民党における「性的指向・性自認に関する特命委員会」の設置も対応の1つと言えるでしょう。

より詳細に今の日本の施策を知りたい方は、参議院の”LGBTの現状と課題”を参考にしていただければと思います。

4-2 各自治体の取り組み

それでは、各自治体はどのような動きを取っているのでしょうか。

東京都

東京都では、渋谷区や世田谷区をはじめとした12の区や市で同性パートナーシップ証明制度を導入していますが、2021年6月2日の都議会本会議で、小池都知事が東京都としての制度導入の検討を進めると表明されました。

また、2021年5月19日に、同性パートナーシップ証明制度を導入している12市区(*2)が情報交換や利便性向上を図るため、”東京都パートナーシップ制度導入自治体ネットワーク”を結成しました。

自治体間でのネットワークを活用し、情報交換や制度をもっと活用してもらえるように都や民間に対し働きかけをおこなっています。

*2 渋谷区・世田谷区・中野区・江戸川区・豊島区・港区・文京区・足立区・府中市・小金井市・国分寺市・国立市

参考:都内の同性パートナーシップ証明制度導入自治体が連携、都営住宅入居などを都に要請へ(PRIDE JAPAN)

大阪府

大阪市・堺市などで同性パートナーシップ制度が導入されていましたが、2020年1月22日に”大阪府として同性パートナーシップ証明制度導入”を始めました。都道府県としては茨城県に続いて2例目となっています。

大阪府パートナーシップ宣誓証明制度の対象となるのは、府内に住んでいる・移り住む予定のある「一方または双方が性的マイノリティーである成人のカップル」となっています。

参考:「大阪府パートナーシップ宣誓証明制度」について(大阪府)

京都府

京都府では、京都市・長岡京市・亀岡市の3自治体にて同性パートナーシップ証明制度が導入されていますが、亀岡市では本年度より創設した新婚世帯を対象として引っ越し代・家賃・住居購入などを補助する制度に、同性婚カップルなどへの適用について検討を進めています。

また、こちらの3自治体では、2021年8月より「パートナーシップ宣誓制度に係る都市間連携に関する協定」を締結ており、3市間内で転入・転出がある場合は簡単な手続きのみで転出先の市から宣誓書受領証などを発行できるようになりました。

参考:【広報資料】京都市,亀岡市及び長岡京市の連携による「パートナーシップ宣誓制度に係る都市間連携に関する協定」の締結式の開催について(京都市)

5.企業事例から見るLGBTの方が働きやすい職場

ここまで、国や自治体の動きについてまとめてきましたが、最後に、実際に企業も取り入れている事例を元にして、今からできることが何か解説していきます。

野村證券

野村證券株式会社では、社員が自主的に運営する社内ネットワークの一つである「マルチカルチャー・バリュー」(MCV)にて、多様な文化やLGBTに関する取り組みを推進しています。

実際に、「アライになろう」を合言葉として、性的少数者に対する理解・支援のための活動を行っています。アライを増やすことで、LGBTの当事者がより自分らしく働きやすい環境を作ることが目的です。

野村證券株式会社

第一生命

第一生命株式会社では3つの事例を紹介します。
まずLGBTへの理解促進のための研修を全社員に向けて実施しています。そのため情報提供が充実しています。

2つ目に相談窓口が設置しています。LGBTに関する相談窓口を設置し、個別相談に応じる体制を整備を充実させ働きやすい環境作りを行っています。

最後に目に休暇制度と社宅貸与基準の拡大適用について紹介します。
結婚・出産時等の休暇制度について、客観的資料等をもとに、原則、同性パートナーを配偶者と同様に休暇取得の対象とします。また社宅貸与基社宅付与として客観的資料等をもとに、原則、同性パートナーを家族として認定します。

第一生命

サントリーグループ

サントリーグループでの取り組みとしてLGBTに関する相談窓口の設置するほか、社内規定における配偶者の定義に「同性パートナー」を加えました。

また、LGBT・アライのためのハンドブック作成、全社員へのハラスメントに対するeラーニングを実施、性別問わず誰でも使えるように多目的トイレマークの表示に切り替えるなどの活動を行っています。

サントリーグループ

6.まとめ|企業ができる働きやすい環境作りとは

以上の事例にもあるように、まずはLGBTに関する知識を社員が共通理解する必要があります。社員に悪意が無かったとしても、LGBTの方に過度に意識して接するなどの誤解は生じやすいので、社内で研修会などを行って正しい共通理解をしましょう。

また、3-2でも紹介しましたが、社内にアライが多いほどLGBTの方は働きやすくなりますので、自身がアライであることを表明できるようにアライバッジを身に付けるなど、環境を整えることも大事です。

そして、LGBT当事者の不満や不公平感を解消するための福利厚生なども整備することで、企業への定着率も高めていきましょう。

近年では、生命保険の受取人や携帯電話の通話割引など、家族向けのサービスを法的な家族以外にも対象を広げたり、広告の表現でも LGBTが出て来るように工夫している事例があります。

LGBTの方向けの就活サイトでは、この記事で紹介できなかった多くの企業の取り組み事例が掲載されているので、こちらもチェックしてみてください

▶LGBT就活:http://www.lgbtcareer.org/
▶JobRainbow:https://jobrainbow.jp/magazine/

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