ファシリテーションとは?目的や役割、実践の流れなどをご紹介 |HR NOTE

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ファシリテーションとは?目的や役割、実践の流れなどをご紹介

  • 組織
  • 人材育成・研修

「長時間かけて会議をしたのにも関わらず問題解決が出来ない」「予定されていた時間よりも議論が進まず、会議が長引いてしまう」といったような経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。

そんな課題を解消できるのがファシリテーションです。

近年、世の中から注目が集まっているファシリテーションについて解説していきます。

1. ファシリテーションとは

1-1 ファシリテーションの意味

ファシリテーションとは、会議やミーティングが円滑に、効果的に進むように、会議の流れを企画したり発言を促進したりして参加者をサポートする行為のことを言います。

会議や研修、ミーティングなどさまざまな活動の場において、生産性が高く良質な結果を得るためには、ただ参加者の前に立ち、司会進行をするだけでなく、

集団活動を容易にするためにチームワークを促進し、個人の力では作れない成果を生み出す人および技術が必要です。

1-2 ファシリテーターとは

このようなファシリテーションをおこなう人のことを、ファシリテーターと言います。会議や研修、セミナーなどにおいて、各チームの進行役を担いますが、プログラムに沿って進行する事だけでなく、参加者の意見やアイディアなどを引き出しながら場の環境を上手くコントロールしていきます。

1-3 ファシリテーションが注目されるようになった背景

近年、グローバル化が進む中で、国籍や人種、言語、文化などといったものに囚われないダイバーシティな組織作りや経営をする企業が増えてきています。

また、テクノロジーの進化により、ビジネス社会における組織構造も、徐々に縦社会から横に広がる組織へと変化し、離れた地域にいる価値観の異なる人との交流も増えていることでしょう。

そのような外部環境の変化が大きい社会の中で正解を見つけるためには、誰かに聞いた答えをそのまま実行するのではなく、何度も繰り返しチームで考えながら決めた答えを正解にしていくことが求められるようになってきています。

そのため、チームメンバーの意見を引き出し、まとめて答えを導き出すファシリテーションのスキルが重要視されているのです。

2.ファシリテーションをおこなう目的と役割

では、ファシリテーションをおこなうことになるファシリテーターが担う役割や求められるスキルについて詳しく説明していきます。

具体的には、次のような項目が上げられるでしょう。

  1. 会議の方針を定める
  2. 会議の参加者を決める
  3. 会議の雰囲気作りをおこなう
  4. 意見を出しやすい環境を作る
  5. 時間の管理を行う
  6. 話を随時まとめる
  7. まとめた意見から参加者の合意を得る

1,会議の方針を定める

会議やプロジェクト、ミーティングなどの目的を決めることはとても大切なことです。

会議終了後にどのような状態になっているべきか、何をテーマに話し合いをするのか、などを明確にして参加者と共有します。

目的を決めることで、その後の話し合いがより深い内容になるだけでなく、参加者のモチベーションアップにもつながります。

2,参加者を決める

会議に必要となる人が誰なのか把握した上で、参加者として呼ぶ人を決定します。

他の部署の従業員が入る場合は、事前に共有する情報の確認も必要になってくることでしょう。

参加者が議題に対しどのような考えを持っているのか、参加者同士の関係性なども把握しておくとよいです。

3,場の雰囲気

参加者の中には、様々な考え方や立場の人が集まります。

ファシリテーションをおこなう上では、誰もが聞きやすい、話しやすい場の環境を作ることが大切です。

そのため、ファシリテーターは常に中立的な立場で、すべての意見に対し興味を示すような立ち振る舞いが必要となります。

参加者同士の対立で場の雰囲気が悪くなることもあるかもしれませんが、参加者の心理状態をしっかり読み取り、チーム全体で気持ちよく話し合いが出来るようにコントロールしていきましょう。

4,意見を出しやすい環境をつくる

ファシリテーションをおこなうにあたって、いかに参加者が話しやすい環境を作ることができるかは、とても大事です。

参加者同士がお互いに理解し合うことで信頼関係が生まれると、コミュニケーションは活発に行われます。

その中で、ファシリテーターは参加者の意見を引き出すために、

  • 相手の話すペースに合わせる
  • 参加者に質問をして場の会話を盛り上げる
  • あいづちなどを打つ、話を聞き返す。
  • 異なる意見を歓迎する

などができれば話しやすい環境が作れます。

5,時間の管理をおこなう

会議中に話が白熱したり、結果的にまとまらず長々と話し合ってしまうケースもよくある事だと思います。

そんな時にタイムキーパーの役割は重要な存在です。

場にいるファシリテーターが場の環境を見ながら時間配分まで管理するのは手が行き届かない事もあるため、時間を図れる道具を用いたり他の従業員に管理をお願いしておくのも良いでしょう。

6,話を随時まとめる

参加者からは、多くの意見やアイディアが出されることになりますが、様々な意見が出され続けても、まとまらないままだと話合いのゴールにたどり着けません。

随時意見をまとめ、新しく課題を洗い出し、最終的には話合いのゴールに到達するための筋道を立てましょう。

他の人の意見を批判しない、否定しないなどあらかじめルールを決めておくと、お互いを尊重し合い意見交換ができます。

7,まとめた意見から参加者の合意を得る

参加者全員の意見が一致していることをコンセンサスと呼びますが、ファシリテーターは参加者から出た意見を最後にまとめ全、員の合意がとれるように進行していきます。

全員が納得いくまで意見が出されるため、基本的にはその中の一つの意見を全員が支持することは無いでしょう。

意見の対立があり、工夫をしないとなかなか収束しません。なので、合意形成の方法をあらかじめ話し合っておくことがポイントとなります。例えば、n/5投票法などが挙げられます。

3. ファシリテーションに求められるスキルとは?

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ファシリテーションには、会議など集団活動の進行をスムーズに促すスキルが求められます。会議や集団行動が有意義で実りあるものになるかどうかは、ファシリテーションにかかっています。
ファシリテーションに必要なスキルとして、会議や集団行動のデザインや構造化といった技術が挙げられます。会議の目標確認や共有、事前の準備、議論の整理や絞り込みなど、必要なファシリテーションは数多くあります。
ファシリテーションにはコミュニケーションのスキルも欠かせません。意見に耳を傾けたり適切な質問をしたりといったコミュニケーションを行えば、会議や集団行動がまとまりやすくなります。

3-1. ファシリテーションスキルを向上させる方法

ファシリテーションスキルを向上させるためには、ファシリテーションの役割を十分に理解することが肝心です。
ファシリテーションでは目的や目標を十分に見極め、共有する必要があります。途中で混乱や迷走が起きたときには軌道修正を行い、あらためて目的を確認しましょう。
声掛けや気配りを忘れないこともファシリテーションスキル向上のポイントです。ファシリテーションの際には全体を俯瞰するような立ち位置をキープしたり、常に中立の意識を保ったりといった対処も必要となります。
ファシリテーションでは内容を整理してまとめるスキルも求められます。必要に応じて図式化やマトリクス化を行い、議論を上手に収束させることが大切です。

4.ファシリテーションをおこなうメリット

ファシリテーションをおこなうことで議論が円滑に進めば、企業や組織にとって大きなメリットが生まれやすいです。

また、ファシリテーションは会議以外でもメリットがあります。それらについて詳しく説明していきます。

4-1 新しいアイディアが生まれやすい

ファシリテーターがいれば、会議の際に活発な意見交を促してくれます。そのため、新しいアイディアが見つかりやすいというメリットが挙げられます。

またファシリテーターが不在の会議だと意見がまとまらず結論までたどり着かなかったというケースもあり得ます。

様々な意見をまとめ、結論を導き出せるという点もメリットに挙げられます。

4-2 メリハリのある会議になる

ファシリテーターが会議にいることで時間の配分がうまくコントロールされます。

またゴールがしっかりと定められているため、意見が出っぱなしにならないので意見が形になりやすいです。

議論が脱線することなく、会議の生産性が向上します。

4-3 チームワークが向上する

上で話したようにメリハリのある会議になることで納得のいく形で結論を導き出せるとともに、その過程がチームワークを向上させてくれます。

また、多くの意見を出し合える環境であれば参加者のモチベーションアップにも繋がり、それは今後、様々な分野に良い変化をもたらします。

5.ファシリテーション実践の流れ

ここまで、そもそもファシリテーションとは何か、ファシリテーションの役割やメリットについてご紹介してきました。

最後に、ファシリテーションをおこなう上で抑えておきたいファシリテーションのやり方の流れを説明していきます。

5-1 会議の事前準備

ファシリテーションは、事前の準備の質がとても大事であり、会議の質に比例してきます。

  • あらかじめ目的や目標を定めておく
  • 時間管理の流れをあらかじめ決めておく
  • メンバーの参加情報を共有する
  • 環境の設備や備品の準備
  • 会議中のルールを決める
  • 使用するツールの準備

など、様々なことを予め決めて、準備しておくようにしましょう。

5-2 会議中

  • 参加者に活動の目的を認知させる
  • 現時点での課題を明確にする
  • 時間の配分を意識する
  • 随時様々な意見をまとめる

会議中は参加者のアイディアをいかに広げるかが大切になってきます。ブレインストーミングや名指しで質問をしながら様々な発言が集まるように工夫しましょう。

また、これらを決められた時間内に達成できるように進行しましょう。

5-3 会議後

会議後は、次のようなことをおこないます。

  • はじめに定めた目的や目標の達成状況を確認する
  • 会議を振り返り今後の会議の課題をまとめる
  • 話し合った事項や成果を参加者に共有する
  • 議事録を作成する
  • 次回の会議の準備を行う

事前におこなっていた準備の通りに進行できたか、次回の会議までのネクストアクションを明らかにすることが大事です。

6.まとめ

本記事では、ファシリテーションについて説明してきましたが、いかがだったでしょうか。

質の高い会議がおこなうことができれば、気づくことのできなかったアイディアが浮かぶかもしれません。また、どれだけ優秀な人材が集まっても、違うベクトルを向いた状態は個々の力の本領が発揮されません。

ファシリテーションに特化した研修やセミナーも開催されているので、専門家から知識を学んで是非実力を磨いてみてください。

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