eラーニングシステムとは?概要や導入時のポイントについて |HR NOTE

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eラーニングシステムとは?概要や導入時のポイントについて

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  • 人材育成・研修

eラーニングシステムとは、インターネットを活用した学習システムであり、導入することで効率的に従業員へ教育することができます。

しかし「具体的にどのような機能があるのかわからない」「実際に導入するメリットや注意点を知りたい」といった方も多いのではないでしょうか。

本記事では、eラーニングシステムの概要やメリット、導入時の注意点などについて解説します。企業としてeラーニングの導入を検討できるようになるため、ぜひ最後までご覧ください。

1. eラーニングシステムとは

eラーニングシステムは、インターネットを利用した学習方法であるeラーニングを、各企業が導入しやすいようシステム化したものです。

LMSとよばれる学習管理システムをベースとして作成されており、導入により時間や費用をかけることなく多数の人に教育できます。

eラーニングシステムは、既存の教材を利用することはもちろん、自社で教材を作成することも可能です。そのため、実習がほとんどを占めるような内容以外であれば、多くの企業で社員教育に利用できます。

テレワークなど、多様な働き方が広がりを見せる現在のビジネス環境において、eラーニング導入企業は今後ますます増えていくと予想されます。

2. eラーニングシステムの主な機能

eラーニングシステムが持つ、主な機能は次の4つです。

  1. 配信機能
  2. コミュニケーション機能
  3. 進捗・理解度の把握機能
  4. 受講者管理機能

導入時の検討材料として参考にしてください。

2-1. 配信機能

自社作成およびシステム提供会社が用意する教材を配信する機能です。この機能によって受講者は場所や時間を問わず教材を学べるようになります。

同じ内容を何度も見返すこともできるため、受講者のミスによって内容が正しく伝わらない事態を防ぐことも可能です。

また、PCをはじめ複数のデバイスで視聴できるシステムがほとんどのため、受講者自身のペースで学べる環境が提供できます。

2-2. コミュニケーション機能

コミュニケーション機能は、受講者の意欲や学習効果を高めるための機能です。具体的には、次のような機能が挙げられます。

  • 講師と直接やりとりをするチャット機能
  • 講師・管理者から必要事項を伝える連絡機能
  • 受講者間の情報共有を目的とした掲示板機能

また、システムによってはライブ配信も可能なため、対面での授業さながらに直接講師への質問や、グループディスカッションなども可能です。

2-3. 進捗・理解度の把握機能

進捗・理解度の把握機能は、受講者の進捗度や理解度を把握するための機能で、主に次の3つの機能で構成されています。

学習管理機能

テスト結果や受講履歴など、さまざまなデータを集めて分析する機能

レポート機能

受講者へのレポート実施や、講師から受講者へアンケートをする機能

テスト機能

教材ごとにテストをおこない、受講者の学習状況を把握する機能

これらの機能をうまく活用することで、実施している教材の効果検証や、今後に向けた改善策の検討が可能です。

2-4. 受講者管理機能

eラーニングシステムには、受講者を管理するための機能も搭載されています。

受講者の個別・一括登録、講座ごとのグループ作成のほか、未受講やテスト結果が基準以下の受講者にリマインドの通知が可能です。

また、受講者の意欲を高めるため、一定の条件をクリアすることでポイントや称号を付与できるよう設定できるシステムもあります。

3. eラーニングシステムのタイプ

eラーニングシステムには「教材重視タイプ」と「管理・運用重視タイプ」の2種類があります。それぞれに得意・不得意があるため、自社の導入目的に適したタイプのeラーニングシステムを導入しましょう。

3-1. 教材重視タイプ

教材重視タイプは、既成の教材が充実しているタイプのeラーニングシステムです。

教材重視タイプのシステムであれば、導入後すぐに講座を開けるので、作成のノウハウやリソースを持たない企業に適しています。

各システムが保有する教材にも違いがあり、大まかに分けると次の2種類です。

汎用型

個人情報保護やハラスメントなど多くの企業で必要とする教材が多い

特化型

各業界の専門知識に関する教材が多い

上記のように、教材重視タイプでも内容は大きく異なるため、自社が抱える課題や目的に応じて選ぶとよいでしょう。

3-2. 管理・運用重視タイプ

管理・運用重視タイプは名前のとおり、管理や運用をスムーズにするための機能が豊富なeラーニングシステムです。

すでに持つ教材の運用に課題を抱えている企業や、テレワークなど多様な働き方にも活用できるようにしたい企業に適しています。

このタイプのシステムは「既存教材の活用が得意なシステム」と「教材の新規作成が得意なシステム」に分類可能です。自社の状況を考慮した上で、効率的に運用できるシステムを選びましょう。

4. eラーニングシステムを導入する3つのメリット

eラーニングシステム導入によって得られるメリットを3つ紹介します。

  1. 受講者の学習管理がしやすい
  2. コスト削減できる
  3. 教育内容の質を統一できる

具体的なメリットを把握しておくことで、より効果的にeラーニングシステムを運用できるでしょう。

3-1. 受講者の学習管理がしやすい

eラーニングシステムでは、受講者全員の進捗や成績などの状況が自動で反映されます。そのため、従来の手動入力や紙ベースによる管理に比べ効率的な管理が可能です。

また、得られるデータも多岐に渡るため、受講者個人により細やかなフォローができるようになります。公正なデータをもとに適切なフォローをおこなうことで、受講者の満足度を向上させられるでしょう。

3-2. コストを削減できる

eラーニングシステムの導入により、コストの削減が可能です。

従来の集合研修の場合、実施するごとに次のようなコストが発生します。

  • 会場のレンタル代
  • 従業員の交通費や宿泊代
  • 資料やテキストの印刷代

一方、eラーニングを使った研修の場合、初期費用こそ必要なものの、一度体制を整えれば、それ以降コストはほとんど発生しません。そのため、長期的に見れば大きなコスト削減につながる可能性が高いです。

3-3. 教育内容の質を統一できる

eラーニングシステムを導入すれば、教育内容の質を統一できます。

複数箇所で研修をおこなう場合、同じ講師が担当することはできないため、講師の熟練度により内容に違いが発生する可能性が高いです。また集合研修であっても、座席の位置によって聞こえ方や見え方が異なり、受講者の理解度にばらつきが発生しやすくなります。

しかし、eラーニングシステムであれば、まったく同じ内容の講義を受講者に提供可能です。結果、講師の理解度の差による違いや、研修を受けた位置による影響を受けずに内容を伝えられるでしょう。

4. eラーニングシステム導入時の注意点

eラーニングを導入する際に注意するべき点も存在します。メリットだけでなく注意点も踏まえたうえで導入を検討しましょう。

4-1. モチベーション管理が難しい

1つ目の注意点は、モチベーション管理が難しい点です。

eラーニングシステムは、個人で受講することが多く強制力に乏しいため、忙しさなどの理由で受講しない人が一定数発生します。

このような事態を防ぐためには、講師や受講者同士でコミュニケーションを取れる仕組みや、受講者が成長を実感できる環境構築が重要です。

4-2. 実技をともなう内容には向かない

2つ目の注意点は実技をともなう内容には向かない点です。

eラーニングシステムで提供できる教材は、座学を中心としたものとなりやすく、実技やグループワークのような内容には適していません。

そのため、eラーニングシステムで実技研修をおこなう場合は、ライブ機能やWebカメラを使ってフォローできる環境構築が重要です。

5. eラーニングシステムの導入で効果的な企業研修へ

いかがでしたでしょうか。インターネットを利用した学習方法であるeラーニングは、多くの企業で導入が進んでいます。

自社に適したシステムが何か検討した上で、ぜひ導入を検討してみていただければと思います。

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