「風通しの良い職場は具体的にどうコミュニケーションを取っているのか知りたい」
「コミュニケーションを改善して風通しの良い職場にしたい」
上記のお悩みをもつ人事担当者の方もいるでしょう。風通しの良い職場にするにはコミュニケーションの工夫が必要です。
本記事では、風通しの良い職場に必要なコミュニケーションの特徴と取り方を解説します。注意点も解説するので、職場のコミュニケーションを改善したい場合は参考にしてください。
目次
1. 風通しの良い職場がもたらす効果
風通しの良い職場がもたらす効果は以下のとおりです。
- 正確な業務遂行
- スピーディーなトラブル解決
- 良好なメンタルヘルスの維持
- 離職率の低下
1-1. 正確な業務遂行
風通しの良い職場は正確な業務遂行を促進する効果があります。
風通しの良い職場では気軽に声をかけられる環境にあるため、情報の共有が早くおこなわれます。
なにか困った際にも周りに質問しやすく、聞かずに迷っている時間が少なくなるでしょう。
そのため最新の正しい情報に基づいて業務ができ、ミスの防止につながります。
1-2. スピーディーなトラブル解決
風通しの良い職場はスピーディーなトラブル解決を促進する効果もあります。
風通しの良い職場は報連相が徹底されており、トラブルが起きた際もすぐに報告や相談できる環境です。そのため迅速な初期対応ができ、被害を最小限に抑えられます。
1-3. 良好なメンタルヘルスの維持
風通しの良い職場がもたらす効果には、メンタルヘルスを良好な状態に維持しやすい点もあります。
風通しの良い職場は、一般的にコミュニケーションが活発で、人間関係が良好です。また、悩んだときに相談しやすい環境でもあります。
人間関係によるストレスを受けにくく、ストレスが生じたときの対処もしやすいため、良好なメンタルヘルスの維持が可能です。結果のびのびと働けることでパフォーマンスが向上し、業務効率の向上にもつながるでしょう。
1-4. 離職率の低下
風通しの良い職場の効果は離職率の低下です。
風通しの良い職場は人間関係が良く居心地が良いため、人材が定着しやすい傾向があります。離職率の低さは求職者へのアピールにもなり、優秀な人材からの応募が期待できるでしょう。
コミュニケーションを改善して離職率が下がれば、優秀な人材のキープにつながります。
2. 風通しの良い職場のコミュニケーションの特徴
風通しの良い職場のコミュニケーションの特徴は以下のとおりです。
- 否定されずに意見をいえる
- 雑談の場がある
- リーダーが積極的にコミュニケーションを取っている
- インタラクティブな対話ができる
- 部署間の連帯がしやすい
2-1. 否定されずに意見をいえる
風通しの良い職場には、否定されることを心配せずに意見をいえる特徴があります。
風通しが良い職場ではお互いの意見を尊重しているため、感情的に批判される場面は少ないでしょう。立場に関係なく率直に安心して意見をいえる環境が整っています。
2-2. 雑談の場がある
風通しの良い職場には雑談の場が用意されている特徴もあります。
社内にカフェスペースがあったり、チームで一緒にランチを食べる日があったりするので、自然とコミュニケーションが活発になるのです。
雑談から新しいアイデアが生まれることもあるため、雑談の多い風通しの良い職場は革新的な商品を開発することがあります。
2-3. リーダーが積極的にコミュニケーションを取っている
風通しの良い職場ではリーダーが積極的にコミュニケーションを取っている特徴があります。
リーダーはチームの雰囲気を作る重要な存在です。
業務上必要な会話だけでなく適度な雑談も含めるなど、リーダーが積極的にフランクにメンバーに声をかけることでオープンな雰囲気が生まれます。
2-4. インタラクティブな対話ができる
風通しの良い職場ではインタラクティブな対話ができる特徴もあります。
インタラクティブとは双方向のコミュニケーションのことです。風通しの良い職場では上司から部下の一方通行ではなく、部下から上司へも積極的に意見や雑談が交わされます。
2-5. 部署間の連帯がしやすい
風通しの良い職場では部署間の連携がしやすい特徴もあります。
風通しの良い職場とは、チーム内でのコミュニケーションの取りやすさのことだけを指すのではありません。部署をまたいだコミュニケーションも取りやすいため、連携も簡単です。
連携がしやすいことで時間や労力のロスが防げるため、部署をまたいだ業務でも効率的におこなえます。
結果プロジェクトの進行がスムーズになったり、他部署の意見を取り入れたより良い案が生まれたりするでしょう。
3. 風通しの良い職場を作るコミュニケーションの取り方
風通しの良い職場を作るコミュニケーションの取り方は以下のとおりです。
- 積極的にあいさつする
- 1on1ミーティングを実施する
- 社内イベントを開催する
- アイスブレークを取り入れる
- 陽口ワークをする
- 物理的にオープンな職場環境にする
3-1. 積極的にあいさつする
風通しの良い職場を作るには、積極的にあいさつをしましょう。
あいさつはどのような場においてもコミュニケーションの基本です。あいさつをしたことのない人とフラットに意見を交わすのは難しいでしょう。
まずは朝すれ違ったら「おはようございます」、ほかの時間帯では「お疲れ様です」を必ずいうことから始めてみてください。やがて雑談に発展し、コミュニケーションが活発になっていくでしょう。
3-2. 1on1ミーティングを実施する
風通しの良い職場を作るには、定期的に1on1ミーティングを実施しましょう。
上司と一対一で話すため、ほかの社員には聞かれたくない相談も可能です。深い話ができることで信頼関係が強まり、遠慮せずコミュニケーションが取れるようになります。
3-3. 社内イベントを開催する
風通しの良い職場を作るには、社内イベントを開催しましょう。
社内イベントをおこなうことで普段の業務ではあまり話す機会のない社員同士も話す機会が生まれ、コミュニケーションを活発にできます。
スポーツ大会や食事会など、社員の希望に合わせてイベントを開催してみてください。
3-4. アイスブレークを取り入れる
風通しの良い職場を作るため、ミーティングにアイスブレークを取り入れましょう。
アイスブレークとは緊張をほぐすために実施するゲームや雑談です。アイスブレークをおこなうことで話しやすい雰囲気が生まれ、意見をいいやすくなります。
ミーティングとは関係のない質問をしてみたり、クイズを出してみたりしましょう。
3-5. 陽口ワークをする
風通しの良い職場を作るには陽口(ひなたぐち)ワークも効果的です。
陽口ワークとは、相手を称賛する言葉を伝え合うリモートワークでおこなうワークショップです。陽口の対象者の自己肯定感が高まり、自信をもって自分からコミュニケーションを取りやすくなります。
陽口をいわれる人は自分のカメラとマイクをオフにしてください。数分間、ほかのメンバーは陽口の対象者の良いところや好きなところをいい合います。
時間切れになったら、陽口の対象者はカメラとマイクをオンにして、陽口をいわれた感想を共有してください。
3-6. 物理的にオープンな職場環境にする
風通しの良い職場を作るには物理的にオープンな職場環境も心がけましょう。
例えば席を固定しないフリーアドレス制を導入すれば、さまざまな社員と関わりながら仕事ができます。また、社長室をなくせば社員との物理的な壁がなくなり、心理的な壁を壊すきっかけになるでしょう。
物理的にオープンな環境になることで自然とコミュニケーションも活発になり、風通しの良い職場になっていきます。
4. 風通しの良い職場にもマナーは必要
風通しの良い職場にもマナーが大切であることを忘れないでください。
風通しの良い職場では立場に関係なく率直に意見をいえますが、場所をわきまえない失礼な発言は控えるべきです。また、社員のプライベートに干渉する発言にも注意する必要があります。
風通しの良い職場とはいえあくまでもビジネスの場です。適度な距離を保ち、相手への敬意を常に意識しましょう。
5. コミュニケーションを促進して風通しの良い職場を目指そう
風通しの良い職場では雑談がしやすかったり、インタラクティブな対話ができたりする特徴があります。結果コミュニケーションが活発になり、自由な意見の交換が可能です。
風通しの良い職場は正確な業務の遂行や離職率の低下などにもつながり、企業へのメリットが多数あります。
1on1ミーティングや社内イベント、アイスブレークなど、取り入れられるものは積極的に取り入れて、風通しの良い職場を目指しましょう。