コロナの影響により、これまでの就活のあり方が一気に変わり、今ではオンラインを組み込んだ就活が定着しています。
なかには「一度も対面で会わずに内定を出す」といったケースもあるなど、既存のやり方を見直し、“コロナ仕様”にチューニングすることが求められています。
しかし、「雰囲気が伝わらない」「リアクションが見えにくい」といった、オンラインならではの難しさに頭を悩ませている人事の方もいらっしゃいます。
そこで今回は「オンラインでの就活事情」をテーマに、
- 株式会社メンバーズ 新卒採用担当 佐藤さん
- 株式会社メンバーズ 内定者 柚木さん
- キャリアパーク就職エージェント 吉川さん
の三者による対談記事をご紹介。
- オンライン就活のメリット・デメリット
- 学生の最新就活事情
- 人事が工夫している具体的な施策
- 就職エージェントから見る、現在の新卒採用マーケット
など、リアルな採用事情について伺うとともに、オンライン就活を乗り切るためのヒントや考え方をまとめました。
【人物紹介】佐藤 静さん | 株式会社メンバーズ HRエンゲージメント室 リクルーティングG 新卒採用担当
早稲田大学 文化構想学部卒業。2016年株式会社メンバーズへ入社。3年目まで事業部にて大手銀行に常駐し、ディレクターとしてWebサイト運用や改善提案などに従事。その後HRエンゲージメント室へ異動し、プロデューサー職(総合職)新卒採用を担当。
【人物紹介】柚木さん | 株式会社メンバーズ 21卒内定者
中学から和太鼓を始め、高校は和太鼓部に所属。大学では大学生の和太鼓界の交流を深めるため、大学太鼓連盟に所属。 就職活動で重視したことは、成長速度が早く、ミッションに共感できること。
【人物紹介】吉川 智也さん | ポート株式会社 エージェント事業部
新卒で株式会社マイナビに入社。IT・小売・外食など幅広い業界にわたって300社以上の採用活動を支援し、そのあとに各大学の就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演をおこなう。社会人6年目よりポート株式会社へ転職し、キャリアアドバイザーグループの責任者を務める。
目次
『キャリアパーク就職エージェント』
キャリアパーク就職エージェントの
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人事・学生・エージェントが感じる、『オンライン就活』のメリットとデメリット
ーコロナの影響で「オンライン就活」が浸透してきていますが、メンバーズさんでは、どのような選考フローで21卒の採用をおこなったのでしょうか?
21卒の採用に関しては、募集職種によって異なりますが、私が担当していたプロデューサー職の採用では、4段階の選考フローで実施していました。
一次面接、適性検査、二次面接、最終面接というフローで、21卒では最終面接まですべてオンラインでした(※)。
※22卒は選考フローは異なる。また、2021年3月時点では最終面接はリアルとオンラインを選択できるようになっている。
ちなみに、オンラインが主流になって感じるメリットとデメリットはありますか?
メリットとしては、移動コストがかからずに、その場で面接ができることが大きいと思います。場所にとらわれないのは良いことですね。
逆にデメリットとしては、そもそもオンラインでの接続不良や、会社に来てもらえないので、実際のメンバーズの雰囲気が伝えきれないことです。
あとは説明会をリアルでできなくなったことが、大きなデメリットですね。
説明会でお話する中で、学生の方の反応や食いつき具合って個々によって違うじゃないですか。
それがリアルの場だとわかりやすいので、ちょっとした合間で個別に声をかけてフォローしていたのですが、オンラインだとそれができなくて・・・。
また、面接前にちょっと会って「頑張ってね」とか、面接終わったあとに「どうだった?」とか、声を掛けることもやりにくくなりましたよね。
ちなみに、オンラインに切り替わって、母集団形成や選考通過率には、大きな変化とかはありましたか。
移動工数がなくなった分、日程調整などがしやすくなったので、進捗は良くなっていると思います。
ただ一方で、「気軽に受験できてしまう」影響で、メンバーズへの志望度や理解度が低くなっているような気がしています。
当社はタームで分けていなくて、説明会が終わり次第、順次選考に参加してもらっており、他社様よりも早く進捗していくんです。
そうなると、「ちょっと練習も兼ねて受けてみようかな」ということができやすくて。
双方のマッチングの調整というか、重みというか。「なぜメンバーズなのか」ということが、お互いに持ちにくくなっているように感じています。
学生側視点での、オンライン就活のメリットとしては、やはり交通費や移動時間が節約できることです。
デメリットとしては、さきほど佐藤さんがおっしゃっていた「雰囲気をつかむ」ことと、「面接の重みが変わってしまう」ことだと感じました。
雰囲気をつかむという部分だと、リアルの場では会社のエントランスや社員の方の印象を知ることができますし、私個人としては自宅から会社までの実際の通勤の流れも確認しておきたいんです。
実際に通うときにはどんなルートで、行く道の景色や周囲の店舗など、そういったところも含めてリアルな面接では雰囲気を感じていましたが、オンラインではできなくなりました。
また、オンラインでの面接とリアルな面接を比較すると、同じ志望度だったとしても、オンラインでは「面接をした感」が薄れるような気がしていて、面接後のモチベーションも変わってくると思います。
ーちなみに、柚木さんは何社にエントリーして、説明会や選考に進まれたのですか。
プレエントリーも含めて、全部で40社ぐらいエントリーしました。
実際に説明会に行ったのは、リアルも含めて30社ぐらいで、選考に進んだのは20社になります。
オンラインでの実施割合はどのくらいですか?
3社以外は全部オンラインでしたね。
ーオンラインによる説明会で、魅力的に感じた企業の特徴はありますか?
運営のテンポは、自分の中で説明会の良し悪しを決める大きな軸になっていたと思います。
リアルだと、現場の雰囲気に合わせてリズム良く進行していきますが、オンラインだと雰囲気がつかみにくいので、進行が早すぎてついていくので精一杯だったり、遅すぎてもどかしさを感じたがことがありました。
そのバランスがちょうど良かったり、1回立ち止まって「ここで皆さんはどう思いますか」と聞いてくれる企業は、リアルな場での説明会とギャップが少なくて良かったですね。
ーメンバーズさんの選考においては、印象的なポイントは何かありましたか。
そこでいくと、まさにメンバーズさんは、説明会のときに佐藤さんが都度止まってこちらに話を振ってくれたんですよ。「みなさんだったらどう思いますか?」って。
オンラインだと、一方通行のコミュニケーションになりがちですが、できるだけ双方がコミュニケーションをとれるようにしてくださっているんだなと、印象に残っています。
そこは私も意識している部分ではあったので、そう感じてもらえてよかったです(笑)。
ー吉川さんにお伺いしたいのですが、オンラインが主流になったことでエージェントから見た就活の変化はございますか。
まずは、どの企業様もエントリー数が非常に増加したと感じています。
今までは、「トップセミナーで社長が登壇します」といっても、特に地方の学生の方は参加ができなかったので、そういった意味ではエントリーに関するハードルがかなり下がったと思っています。
ただ、エントリーが増えてしまった一方で、その後の選考プロセスに関して課題がいくつか散見されています。
採用体制が整っていない企業様は、オンラインになったとはいえ、選考にかかる工数のやりくりに苦心していますし、エントリーが多くなった分、合格率に関しては下がっている印象を受けました。
また、オンラインだと空気感が伝わりにくいので、マッチングの難易度があがっているなと感じています。
たとえば、非常に元気で活発な学生でも、その元気さが100%伝わらなくて不合格になっているケースは少なくありません。
企業も学生も「空気感で押す」みたいなことができずに、伝え方に工夫が求められるようになっていますよね。
「孤独との戦い」「コミュニケーション不足」など、オンラインでの課題にどう対処するのか?
ー柚木さんにお伺いしたいですが、就活のときにどんなツールを活用して企業探しをされていたのですか。
まずは、マイナビとリクナビですね。そこで規模感や業種などの条件から絞って企業を探していきました。
あと、私は新卒紹介も活用していて、エージェントの方からさまざまな企業を紹介してもらっていました。
それ以外で周囲の声を聞くと、OB訪問ができるMatcher(マッチャー)や、OfferBox(オファーボックス)のようなダイレクトリクルーティングサービスの活用が多かった印象ですね。
柚木さんが新卒紹介を使ってみようと思ったきっかけは何だったのですか?
コロナになったから、というのが大きな理由です。
コロナになる前には、インターンシップや合同説明会に参加していて、そこで会った人事の方のお人柄で「ここを受けてみよう」と意思決定することがあったんです。
しかし、コロナの影響でそういった機会が失われ、リアルで感じる情報が得にくくなりました。
そこでどうにか自分の知見を広げることができないかと考えて、新卒紹介を活用しようと思ったんです。
エージェントの方は、さまざまな業界・職種・企業のメリットもデメリットもよく分かっているので、自分では気づけなかった観点からアドバイスしてくれることが大きなメリットだと感じています。
どうしても自分だけで情報収集をすると、無意識のうちに情報が偏ってしまったりバイアスがかかってしまうので、別の角度からの情報が欲しかったことが理由としてあります。
大学の授業もオンラインなので、友人や先輩にリアルで会って情報交換もできないですよね。
そうなんです。実際にLINEで「面接、どうだった?」って、わざわざ聞くのも微妙な感じなんですよね。
「仮に私は順調だったとしても、相手がうまく進んでいない状態だったら?」と考えると、なかなか聞けなかったですね。
大学で直接話すことができれば、「ちょっとこれ、ES見てくれない?」とか、「この質問どう?」とか、気軽に聞けたりするのですが、それを文面で送るとなると微妙なニュアンスが伝わりにくかったり、相手に連絡していいタイミングかどうかなど、迷うことが多かったですね。
コロナ禍の就職活動は、孤独になりがちでメンタルはしんどいと思います。
今の就活生は、本当に孤独との戦いだと思いますね。
面接を受けるときも自室で誰もいない状況です。個人的には、他の就活生の考え方とか回答とか、すごく聞きたいんですよね。
そこで、自分と比較してフィードバックして次に活かせたりするのですが、それができないので、寂しい思いはあります。
比較対象がないと、「自分の受け答えってどうだったんだろう?」と、不安になりがちです。
あと、「面接をしてから結果をいついつまでに送ります」と言われたけれど、その日を過ぎても連絡がない企業もあって、メンタルが削られますね(笑)。
また、そもそも回答期限を言わない企業もあるので、「いつまで待てばいいんだろう」というもやもや感は、メンタルにも志望度にも影響しました。
ー ちなみに佐藤さんは、学生の理解度や志望度を上げるために、オンラインで意識された施策はありますか。
説明会では、相互にコミュニケーションを取ることをかなり意識していましたね。
たとえば、当社はZoomで説明会をやっているのですが、Q&Aに関しては『Slido』というオンラインツールを使っています。
そこに質問を投稿してもらい、その場で口頭で答えたり、回答が追いつかない場合は、テキストで全部の質問に返答しています。
よく時間切れで「はい、質問いっぱいあるのですが、終わります」みたいなことあるじゃないですか。
それだと、せっかく当社を知ろうとしてくれているのに、それに応えられず申し訳ないので、すべての質問にはその場で回答していきたいと考えています。
あとは、22卒では新たに動画のコンテンツを作りました。代表の剣持がミッションについて話している20分くらいの動画です。
「それを見た上で社長質問会に来てください」という立てつけにしたんです。
今までは、剣持がリアルタイムで毎回話をしていたのですが、それだと質疑応答の時間も短くなってしまいますし、学生もオンラインで1時間半とかだと、集中力がもたないなと思ったんです。
ですので、事前に情報を小分けにして見てもらう方法を取ってみました。
結果として、事前に考えるきっかけになるので、結構深い内容の質問がきて、剣持も深い話ができたり、すごくうまくいった手応えがありました。
面接でも二次面接の前に、中長期経営計画「VISION2030」というものを掲げているのですが、それをまとめた資料を「二次面接までに絶対に見てきてくださいね」と伝えています。
会社の方針などがそこに全部載っているので、それを見た上で来てもらっています。
また、22卒では「なぜWEB業界なのか」という業界への考えや自分自身の軸が深掘りできていない学生が多いと感じたので、二次面接前にエントリーシートのような書類を提出してもらうようにしています。
あらためて、WEB業界やメンバーズを志望する理由を考えて整理をしてもらってから、面接に来てもらうというやり方にしました。
これにより、お互いのマッチング度合いが高まったので、これも良かった施策だと思います。
情報を動画でフォーマット化して事前に見てもらうのは、効率的ですし良いですね。
そうですね。ただその分、学生側でやってもらわないといけないことがすごく多くなることがデメリットですね。
志望度が上がりきっていない場合だと、辞退につながって進捗率が低下する可能性もあるので、そこのバランスが難しいなと思っています。
ー吉川さんからも、オンライン就活において企業側・学生側でうまくやるためのポイントはありますか?
佐藤さんもお話していたように、オンラインでは双方向のコミュニケーションが盛り上がるポイントだと思うので、質問に対してその場で回答できる仕組みをつくるのは大切な要素ですね。
また、学生目線で考えた際に、1回もオフィスに行かずに意思決定することは、かなりハードルが高いことです。
そういった意味では、なるべく多くの社員さんと接点を持てる機会を設けて、少しでも働くイメージを醸成していく工夫が求められます。
学生の不安解消やミスマッチの低減にもつながると思うので、非常に重要な観点だと思います。
逆に、学生の方はオフィスに行けないので、実際の雰囲気がつかみにくいのは、すでにわかっていることです。
ですので、そこに対してどう手を打つか、自ら動いて情報を得ていくアクションが重要だと思います。
志望度が高ければ、積極的に「こういう人に会いたい」と、自らリクエストしていかないと、決めるべきときに決めきれなくて、後悔することになるかもしれません。
吉川さんがおっしゃるように、いかにして雰囲気を感じてもらうかは大事ですよね。
メンバーズでも、雰囲気を感じてもらうために、社員2~3人に登壇してもらって、社員同士のトークセッションをおこなったりしています。
リアルな働くイメージがつきやすいと思っているので、そういった施策をこまめにたくさんやることが重要だと思います。
コロナ禍だからこそ求められる新卒紹介サービス
ーここからは、新卒紹介サービス事情について詳しくお伺いしていきたいのですが、ここ数年での企業や学生の利用状況はいかがでしょうか?
そうですね。企業・学生ともに年々活用していただくことが増えています。
2000年代は新卒紹介の認知は全くなかったのですが、2010年以降は徐々に認知度が増してきて、「今ではエージェントの活用が当たり前」というくらいに定着してきたと感じています。
最近の就活では、インターネットから企業に関する情報を多く取得できるようになっています。
ただそれは、ポジティブな情報もあればネガティブな情報もあり、多くの情報が溢れていて「どんな軸でどんな企業見ればいいかわからない」という声を良く聞きます。
また、就職人気ランキングに載っていない“馴染みのない企業”を受けるときも、自分の中で判断する基準がないので迷いが生じてしまい、その結果エージェントに頼るというケースは増えてきています。
もはや「大手企業=安定」の時代ではないので、中小企業に目を向ける学生も増えていて、その際に「まずはエージェントに聞いてみよう」と、利用する方も増えていますね。
企業側の状況でいきますと、1万人、2万人のエントリーを集めて、その中から自社に見合った人材を採用していく。これって非常に難易度が高く、労力がいることだと思います。
さらに、企業によってはその中でさらに「幹部候補」「尖った人材」など、ピンポイントで採用したい「特別枠」みたいなものが存在します。
その際に、就職サイトなどの手法と併用して、新卒紹介サービスを活用するというのは、徐々に主流になってきていると思います。
また、一番多くあるニーズとしては、採用の効率化ですね。
採用体制が整っていない場合には、多くのエントリーに対してうまくさばけないので、母集団形成から面接設定まで我々に任せていただくケースもあります。
あとは、「自分たちで自社の魅力をうまく伝えきれない」という場合もあって、そこはエージェントが介入して、その会社の強みや特徴を一緒に整理させていただき、第三者目線で魅力を伝えていくこともしています。
メンバーズは、プロデューサー職だけでも毎年100人を超える数を採用していますが、採用担当は3人なんです。
ちなみに22卒のプロデューサー職採用は200名近いのですが、それでも採用担当の数は変わりません。
その中で、学生の方に対して、自社の魅力づけや業務理解促進、軸の整理など、我々だけでは手が足りないのが正直なところです。
メンバーズは、「ザ・優秀層」みたいな方よりは、ミッションに共感してくれる「カルチャーフィット」を大事にしています。
そこでいくと、ポートさんは当社のことを深く理解してくださっていて、「そうそう、そういう人材に会いたかったんです!」という方をご紹介していただけるので、信頼して全面的にお任せしています。
学生目線で私が新卒紹介を利用して感じたのは、自分の知識の外からの情報を得られるので、まずそこが大きなメリットでした。
また、面接の練習を通して客観的なフィードバックをもらえたり、励ましの言葉をいただけたりと、精神的にもすごく支えられました。
先輩や同期に相談しにくい環境の中で、就職活動のプロの方に見てもらうことは非常に効率的だし、頼もしいし、ありがたい存在でしたね。
ーみなさん、ありがとうございます。最後に吉川さん佐藤さんから、学生の方や企業の人事担当者に向けて一言いただけますでしょうか。
学生のみなさんは、今はコロナの影響で孤独な戦いを強いられていることかと思いますが、就職エージェントとして寄り添い、勇気づけられる存在になれればと思います。
また学生の方は、その会社の仕事理解をしたうえで、自分はどう貢献できるかを話せると良いと思います。
就職をしたら、会社からお給料をもらう立場になります。結局、企業側が知りたいのは「うちの会社に入って活躍してくれそうかどうか」です。
そこの考えが抜けている方が多いと思っているので、「会社へどう貢献できるか」まで真剣に考えるようになると、働くイメージがより鮮明になり、就職後のギャップも少なくなると思います。
私が学生の方に伝えたいのは、「自分の軸」を持ってもらいたいということです。
自分の軸というのは、自分なりの判断基準を持つということです。
自分の言葉ではなく受け売りの言葉で話してしまったり、簡単に他人の言うことを鵜呑みにしてしまったりする学生の方も多いと感じています。
それは大人側が悪いところもあると思いますが、惑わされずにしっかりと自分なりの考えや判断軸を持つということが、一番の自己アピールになると考えています。
結局、みなさん「正解探し」をしているんですよね。自分の考えや個性を押し殺してその企業に合わせにいく、みたいな。
逆質問で、「こうするほうが良かったですか?」「何が評価されるんですか?」と言われても、それって明確な正解はないんですよ。
そうではなく、「自分はこうしたいんだ」とか、「こうするのが良いと思う」という、自分の意思や自分の頭で考えてひねり出した言葉を大事にしてほしいと思います。
そうしていけば、最終的に自分にマッチした企業に必ず会えると思います。
一方で企業の採用について思うのは、今はエントリーが増えているので採用が順調だと思いがちですが、それはオンラインの影響でエントリーの障壁が低くなっているからです。
数に惑わされずに、しっかりと自社のことを伝えていく工夫を続けていくべきだと思います。
ただし、あくまでも等身大の自社を語ることです。「お化粧」してはいけません。ミスマッチにつながるだけです。
リアルだろうがオンラインだろうが、あくまで人事と学生の1対1のコミュニケーションだということは変わりありません。
自社の魅力を伝える努力を怠れば、結果的にたくさんエントリーがあっても採用に結び付かないケースは、往々にして起きています。
メンバーズさんのように、しっかりと響くコンテンツを作って、説明会やSNSで情報発信をしていく。そういった積み重ねは重要だと思います。
吉川さんがおっしゃっているように、いかに自社のリアルを見せられるかがポイントだと思います。
当社は、トークセッションの中であえて自社の課題を話したりしていて、あまり良くない部分も含めて、等身大を見せていくことを意識しています。
たとえ言わなくても、「どの会社にもそういう良くない部分はある」と、学生の方も分かっていると思うんです。
ですので、逆に隠してしまうような見え方になると、本当の姿が見えなくて納得感が生まれないんですよね。
ありのままに見せるということを怖がらずに、あえてさらすということを意識したほうが、ミスマッチのない採用につながっていくのではないでしょうか。
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