社内の業務を円滑におこなうためには、業務の流れをより最適化させることが大切です。承認や決裁といった作業は、時間や手間がかかってしまうものですが、それを効率化するのがワークフローシステムです。
ワークフローシステムを活用すれば、業務で発生する承認や決裁といった一連の作業をまとめて管理できます。この記事では、無料ワークフローシステムの特徴や、有料版との違いについて詳しく解説します。
目次
1. ワークフローシステムとは?無料で使えるタイプもある?
ワークフローシステムとは、承認や決裁が必要な業務を効率化するための電子システムです。
紙やメールでのやり取りでは、書類をどこに置いたか忘れてしまう、誰かのところで承認がストップしてしまうなどのトラブルが発生し、進行が滞ったり確認に手間がかかったりするケースが起こり得ます。
ワークフローシステムでは、データ化された申請書で、システム内で承認まで進めることができるため、そのようなトラブルは発生しません。
無料プランを用意しているシステムも多いため、まずはお試しで使ってみることも可能です。
2. 無料ワークフローシステムの種類
無料で使えるワークフローシステムには、ワークフロー特化型・グループウェア型・オープンソース型の3種類が存在します。以下、それぞれの特徴について確認しておきましょう。
2-1. 特化型
ワークフロー管理に特化しているシステムは、基本的な機能を無料で利用できるものが多いです。
ただし、ユーザーアカウントやタスクの数に上限があったり、上位プランに比べてカスタマイズ性が低かったりと、無料プランには一定の機能制限がかかっています。
お試しで使ってみる分には問題ありませんが、無料プランの使用継続を前提としている場合は、機能に不足がないか事前に確認をおこないましょう。
2-2. グループウェア型
グループウェア型は、メールやカレンダー、タスク管理、ドキュメント共有など、機能や他システムとの連携が充実しているシステムです。
無料プランでは基本的な機能を使うことができますが、ワークフロー特化型と同様、機能やユーザー数には制限がかかっています。システムにもよりますが、少人数の組織であれば、無料プランでも十分に使い続けることができるかもしれません。
2-3. オープンソース型
オープンソース型のワークフローシステムは、そのソースコードが一般に公開されており、誰でも無料で自由に利用することができます。
自社のニーズに合わせてカスタマイズできるため自由度は高いのですが、専門知識が必要になるため、導入のハードルは高いといえるでしょう。
3. 無料で使えるワークフローシステムと有料版の違い
ワークフローシステムには、無料で使えるもののほかに有料版も存在します。最大の違いは、導入する際に費用が発生する点です。無料であれば、複数のワークフローシステムを試しに利用しても費用がかかることは一切ありません。
これまでにワークフローシステムのような支援ツールを導入してこなかった企業の場合、いきなり採用するのはハードルが高いと感じられるかもしれません。優秀な有料版のワークフローシステムを導入したものの、うまく扱えなければかかった費用は丸々無駄になってしまうため、無料版を試してみて導入を検討するのも一つの手でしょう。
以下、無料版と有料版の違いについて詳しく解説します。
3-1. 使用可能な人数の違い
無料のワークフローシステムでは、使用人数が限られている場合もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。 比較的、規模の大きめな企業でワークフローシステムを導入する際は、先に無料版で試用してから最適な製品を見つけるのがおすすめです。
使用人数が限定される無料版でも十分扱える規模の企業であれば、コストをかけずに試用後も使い続けてみてもよいでしょう。
3-2. 利用できる機能の違い
大半のワークフローシステムでは、無料プランと有料プランでは利用できる機能が異なります。
規模の大きな企業では、業務や申請フローも複雑になる傾向があるため、そういった会社では無料プランを使い続けるのは難しいかもしれません。限られた部署やチーム内で試験的に使う分には、無料プランは適しているといえるでしょう。
3-3. データ保持期間の違い
多くの場合、無料プランではデータ保持期間が短く設定されています。
数ヶ月で過去のデータが見られなくなってしまうシステムも多いため、確認が必要な際は有料プランへ切り替える必要があります。
無料プランで見られなくなった過去のデータは、有料プランへ切り替えることで見れるようになるシステムが大半です。
3-4. サポート体制の違い
無料プランと有料プランでは、サポート体制や充実度も異なります。たとえば、有料プランでは電話やチャット対応をおこなっているものの、無料プランではメールのみの対応といったケースも少なくありません。
多くの従業員がワークフローシステムを利用する場合、サポート対応の充実度も導入可否を判断する重要なポイントとなるため、事前に確認しておきましょう。
4. 無料で使えるワークフローシステムを使用する際の注意点
ワークフローシステムを導入することで、承認や決裁に関する業務をスムーズにおこなえるようになり、効率化が図れるようになります。
しかし、どのようなワークフローシステムでもただ導入すればそれだけで問題が解決するわけではありません。ここでは、無料のワークフローシステムを活用するときの注意点について解説しますので、チェックしておきましょう。
4-1. 企業の規模や目的に合わせて選ぶ
まずは自社の規模や必要な機能に合わせて、最適なワークフローシステムを選ぶことが大切です。
無料で使えるワークフローシステムは導入に費用がかからないので、自社にそぐわないものを選んでしまったとしても大きな損失にはなりませんが、自社に合わないものを使用し続けると、本来の目的である業務の効率化をうまく実現できない場合もあります。
無料・有料にかかわらず、自社に最適なものを選ぶことが、ワークフローシステム導入の重要なポイントです。
4-2. 各種の制限が多い
無料プランでは、使える機能やユーザーアカウント数、タスク数、データの保持期限など、機能に一定の制限が設けられている場合が大半です。
中小企業やベンチャー企業向けの手頃なプランが設定されているワークフローシステムも多いので、必要に応じて有料プランを検討してみましょう。
5. 無料ワークフローシステムを活用して申請業務を効率化しよう
承認や決裁は重要である一方で、作業に手間取ってしまい、業務がスムーズに進められない原因となってしまいがちです。承認や決裁の責任者が増えるほど手数が増えてしまうので、時間や手間がかかってしまいます。
ワークフローシステムを導入することで、承認や決裁といった重要な業務をスムーズに進められます。加えてワークフローシステムには、プロジェクトやスケジュール管理、社内掲示板など、企業の業務を支えてくる便利な機能が多数備わっていることが多いです。 承認や決裁が多い企業を強力にサポートしてくれるワークフローシステムの導入を、ぜひ検討してみましょう。