大企業になると日々の経理業務も膨大な量になります。業務を効率化するために、経費精算システムの導入を検討している担当者の方も多いのではないでしょうか。この記事では、経費精算システムの導入を検討している大企業の経理担当の方向けに、導入メリットや課題点、おすすめの経費精算システムなどを紹介します。ぜひ導入時の参考にしてください。
目次
1.大企業向け経費精算システムの特徴
大企業ほど、経費申請や承認のフローが煩雑化しがちな傾向にあります。なぜなら、抱えている従業員や業務量が多いため、取引数も増えて業務が多くなるからです。そこで、大企業向けの経費精算システムの導入がおすすめです。
特徴としては煩雑になりがちな申請・承認フローに対応しており、社内、社外を問わずに様々なデバイスからアクセスできるなど、経理業務を効率化できる機能を多数搭載しています。1千〜1万人規模の企業の場合は、カスタマイズ可能なオンプレミスでの導入が特におすすめです。
2.大企業向け経費精算システムが持つ機能
昨今では、大企業の特性や時代の変化に対応できる機能を備えている経費精算システムが多くみられます。大企業向け経費精算システムが持つ機能の特徴としては、従業員や管理部門が無理なく使えることはもちろん、承認フローや支払い方法、各種税制への対応など幅広く対応していることにあります。
2-1.多様な働き方に対応
大企業向け経費精算システムは、テレワークやリモートワークなど、多様な働き方に対応しています。たとえば、スマートフォンで操作できることにより、移動中に経理業務を行ったり、隙間時間などを活用したりしながら、経理業務を行うことができます。
2-2.難易度の高いチェック業務の効率化に対応
大企業向け経費精算システムは、難易度の高い申請内容のチェックなどにも効率的に対応しています。従来は手作業で行っていたチェック業務もRPAなどの機能と連携することで、飛躍的に効率化できます。また、効率化されてもチェックは厳しく行えることも経費精算システムの特徴といえるでしょう。
2-3.生産性の向上に対応
経費精算の効率化により、生産性の向上にも対応しています。これまで残業をしないと経理業務が終わらなかった場合でも、経費精算システムを導入すれば定時で業務を終えられるようになります。
生産性が高まり、リソースに余裕が生まれることによって、他の業務へもプラスの影響を与えることでしょう。
3.大企業が経費精算システムを導入するメリット
ここからは、大企業が経費精算システムを導入するメリットを紹介します。
3-1.従業員の負担を軽減できる
経費精算システムのメリットのひとつに、従業員の負担を軽減できることがあげられます。経費申請システムを導入すれば、経費申請・承認のための工数や時間を削減することが可能です。その結果、申請者・承認者・経理担当者の負担軽減につながるでしょう。
3-2.リモートワークに向く
経費精算システムはリモートワークに向いています。もし、大企業の経理業務がリモートワークに対応していないと、経理担当者は出社が必須となり、リモートワークを実現できません。しかし、経費精算システムを導入することで、経理担当者もリモートワークができるでしょう。
3-3.ミスを防げる
経費精算システムを導入することで、経理業務のミスを防げます。なぜなら、自動化されることにより、負担がかかりがちな手入力での作業がなくなるからです。そのため、目視での手入力作業によるミスを防げることはメリットと言えるでしょう。
4.大企業が経費精算システムを導入する際の課題
大企業が経費精算システムを導入する際の課題を解説します。
4-1.従業員への教育に時間がかかる
経費精算システムを導入する際、最初は従業員への教育に時間がかかるという課題があります。課題を解決するためには、ヘルプデスクの設置など対処策が必要になります。
4-2.セキュリティ体制の確認が必要
経費精算システムを導入するためには、セキュリティ体制の確認が必要になります。経理はセキュリティ面が非常に重要視される業務のため、システム導入時のセキュリティは重要です。そのため、無料プランなどで事前に確認しておきましょう。
4-3.すべてをシステム化できない
経理業務のすべてをシステム化できない、ということも経費精算システムの課題です。なぜなら、システム化の範囲は製品によって異なるからです。そのため、システム化の範囲を決めたうえで導入してください。
5.【大企業向け】経費精算システムの選び方
ここからは大企業向けの経費精算システムの選び方を紹介します。
5-1.領収書の入力が自動でできる
まずは自動でデータ化可能なシステムを選ぶことがポイントとなります。たとえば領収書の入力が自動でできるなどです。また、スマートフォンアプリ対応のものを選ぶと利便性も高まるでしょう。
5-2.自社のルールに従った詳細設定ができる
企業の特性に合わせた機能を搭載しているのかも、経費精算システムを選ぶ時のポイントです。たとえば、自社のルールに従った詳細の設定ができるかなどを確認しておきましょう。
5-3.既存システムとの連携しやすさ
既存の経理システムを活用している場合、その経理システムと連携がしやすいかの確認も必要です。
具体的には、シリーズ同士、API、CSVの順に連携のしやすさを検討していき、判断します。
5-4.料金プランは適切か
料金プランが適切かどうかも大事な判断基準となります。業務内容に見合った妥当な料金体系なのかを確認しておきましょう。その際に、費用対効果を考えて選ぶことが大切です。料金の目安については次の見出しで解説します。
6.【大企業向け】経費精算システムの料金目安
大企業向けの経費精算システムの料金目安の以下の表のとおりです。
従業員数:費用目安
100名:4万円~6万5,000円程度
300名:8万円~12万円程度
500名:15万~50万円程度
1000名:25万~100万円程度
上記のとおり、従業員数に応じて費用目安には幅があります。それらを参考に導入を検討してください。
7.大企業におすすめの経費精算システムを紹介
ここからは、大企業におすすめの経費精算システムを紹介します。
7-1.ジンジャー経費|jinjer株式会社
ジンジャー経費は低価格ながらOCR入力など、多彩な昨日が搭載されている経費精算システムです。料金体は1ユーザー500円からとリーズナブルですが、機能が充実しており、他システムとの連携も行いやすいことが特徴になります。
7-2.Concur Expense|株式会社コンカー
Concur Expenseは多通貨や多言語に対応しており、世界6,600万人が利用しているクラウド型の経費精算システムです。特徴としては、出張手配システムや請求書管理システムと連携することで、経費の管理を最適化することが可能です。
7-3.J’sNAVI NEO|株式会社JTBビジネストラベルソリューションズ
J’sNAVI NEOは特に出張が多い企業におすすめの経費精算システムです。たとえば、交通費精算でホテルや航空券を手配すれば、スムーズに経費申請ができます。また運賃の申請の簡略化も可能です。
7-4.eKeihi| イージーソフト株式会社
eKeihiは標準機能として、クレジットカード連携やOCR入力、Amazonビジネスとの連携が可能です。また、企業に合わせてカスタマイズしやすいことも特徴の経費精算システムです。
7-5.楽楽精算|株式会社ラクス
楽々精算はクラウド型経費精算システムで、経理部門の業務効率化に特化しています。カスタマイズ性が非常に高く、実績も豊富で大企業におすすめな経費精算システムです。
7-6.Spendia| TIS株式会社
Spendiaは、いつでもどこでもスマートフォンひとつで経費精算業務を完結できるシステムです。特に、「柔軟性」「連携性」「利便性」に優れています。そのため、申請者、管理者ともに業務を効率化することができるツールです。
7-7.WAVE225旅費・経費精算/稟議| 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・ウェーブ
WAVE225旅費・経費精算/稟議は標準機能として、旅費や経費精算機能を備えています。また社内のルールに合わせて自由にカスタマイズ可能なことも特徴です。
7-8.SmartGo Staple|NTTコミュニケーションズ株式会社
SmartGo Stapleは法人用プリペイドカードの「Stapeカード」とモバイルSuicaが一体となった経費精算システムです。JR東日本と連携していることから、自動改札機を通貨しただけで交通費の申請が可能という特徴があります。
7-9.TeamSpirit 経費精算|株式会社チームスピリット
TeamSpiritは企業にとって必要な、経費精算・工数管理・勤怠管理・プロジェクト原価管理、ワークフローなどの機能をひとつにした経費精算システムです。業務を一元化することにより、業務を圧倒的に効率化できます。
7-10.ジョブカン経費精算|株式会社DONUTS
ジョブカン経費精算はとにかくリーズナブルな料金体系が魅力の経費精算システムです。月額費用は1ユーザー400円から利用することができます。機能もシンプルなため、導入後に使いこなすまで不安な場合でも安心です。
7-11.TOKIUM経費精算|株式会社TOKIUM
TOKIUM経費精算は大企業から中小企業まで、幅広い企業で活用されている経費精算システムです。レシートや精算書の読み取りに強みを持っています。電子帳簿保存に必須のタイムスタンプも、全企業がデフォルトで利用可能です。
7-12.Staple |クラウドキャスト株式会社
Stapleはユーザーからの支持率が非常に高い経費精算システムです。その理由は、弥生会計をはじめ、会計ソフトとの連携がスムーズなことや、グッドデザインを受賞したデザインにあります。
7-13.MAJOR FLOW Z KEIHI|パナソニック ネットソリューションズ株式会社)
MAJOR FLOW Z KEIHIは、煩雑になりがちな大企業の承認フローにも対応可能な経費精算システムです。多彩な機能が充実しており、英語や中国語など最大5言語まで対応しているグローバル性が特徴です。
7-14.Ci*X Expense|株式会社電通国際情報サービス
Ci*X Expenseはエンタープライズ向けの経費精算システムになります。入力ミスを減らすための機能や直感的な画面構成で使いやすいことが特徴です。また、申請業務の効率化が可能なため、業務全体の生産性を高めることもできます。
8.まとめ
大企業の経理は業務量が多くフローも煩雑になりがちで、経理担当者の負担が多いと言われます。そのため、手入力を自動化でき、その他のシステムと連携して大幅に業務を効率化できる経費精算システムの導入は今や必須といえるでしょう。リモートワークが主流になってきている昨今、様々なデバイスからアクセスできることも重要です。
ジンジャーは低価格な料金プランで充実した機能を備えている経費精算システムです。
知名度も高く、カスタマーサポートの対応も充実しています。日々の経理業務にぜひご活用ください。
とお悩みの経理担当者様向け
近年では数多くの経費精算システムが登場し、システムを使用することで業務を効率化することができることは理解できる反面、結局どのシステムを使用すれば「自社にとって最も良い課題解決となるのか」が見えずらくなってきています。
システムの導入と一言でいっても、数多くのシステムを様々な選定基準で比較しなければなりません。
経費精算システムを調べている中で、
「そもそもどうやって比較すればいいんだろう・・・?」
「数多くの選定基準をどうやって選定に活用すればいいの・・・?」
「自分だけで調べるのが不安で誰かにシステム導入について聞きたい」
と、様々なお悩みを抱えている経理担当者様のために、今回は「税理士の方が考えるシステム選定」の資料をご準備いたしました。
皆様の課題解決の一助になれば幸いでございます。
是非、ご覧ください。