経費削減とは、無駄な費用を削ることを意味します。この記事では、経費削減を目指している企業の担当者に向けて、経費削減できる項目や具体的なアイディアなどを解説しています。
また、経費削減を実施する際に把握しておきたいポイントなども解説しているため、ぜひ参考にしてください。
これ一冊で経費削減は完全対応!
「経費削減をしたいが、何からはじめたらいいかわからない」
「経費削減のアイデアがなかなか浮かばない」
「経費削減を行い、利益率を上げて会社全体の経営状況をよりよくしたい」
などなど経費削減の進め方に関して疑問を感じることはないでしょうか。
経費削減は経営において良い影響がほとんどですが、注意しないと会社に大きな損害を与えるケースもあり、慎重に行うことが重要です。当サイトでは経費削減のアイデアから経費削減を進める手順、またやってはいけない経費削減など経費削減に関して網羅的に解説した「経費削減のアイデア一覧」を無料で配布しております。経費削減を検討している人はもちろん、すでに経費削減を進めている人にとっては間違った経費削減をしていないかを確認できる資料ですので、ぜひダウンロードしてご覧ください。
目次
1.経費削減とは?経費削減の目的や必要な理由も解説
経費削減とは、業務や仕組みを改善して発生する費用を削ることです。
たとえば、書類の電子化によるペーパーレス化なども経費削減に含まれます。経費削減の類義語として、合理化、コストカット、コストダウンなどが挙げられます。
企業で経費削減が必要とされる理由は、決められた予算内で経費と利益のバランスをとらなければならないためです。
経費が利益を超えると、売上が増えても赤字経営になってしまいます。
企業の存続・成長のためには、利益を多く残すことが不可欠です。経費削減を実施し、予算として見込んでいた金額よりも経費を減らすことができれば、純利益を増やせます。
2.経費削減しやすい経費の種類とは
減案を作成する前に、企業における経費にはどのような種類があるのか確認しておきましょう。削減しやすい経費は以下のように分類できます。
2-1.オフィスコスト
オフィスコストとは、オフィス環境を整えるために必要な経費を指します。
たとえば、オフィスの家賃や清掃費、複合機などのリース料、コピー用紙、文房具代、コーヒーメーカー代などが挙げられます。
2-2.エネルギーコスト
エネルギーコストとは、オフィス内で使用するインフラに必要な経費を意味します。
インフラとは、電気・ガス・水道などが該当します。エネルギーコストの一例は、電気料金やガス料金、水道料金、下水道料金などです。
2-3.オペレーションコスト
オペレーションコストとは、人件費や物流費などを意味します。
人件費には、正社員だけでなくアルバイトなども含めた給与や通勤費、社会保険料などが含まれます。物流費は物流に必要な経費のことで、社内システムにかかる費用や外注で発生する輸送・運送費などが一例です。
3.経費削減のアイデアとその考え方
さらに効率よく経費削減をしたい場合は、以下で解説するアイディアを参考にしてみてください。
3-1.従業員の働き方を変える
従業員の働き方を見直すことで、効率よく経費を削減できます。
たとえば、テレワークを導入してオフィスへ通勤する従業員数が減れば、オフィスの縮小化による賃料の削減が可能です。
また、フレックスタイムや短時間勤務を採用することで、人件費や光熱費の削減にもつなげられます。
3-2.経費精算システムを導入する
経費精算システムを導入すれば、経費精算業務の工数の削減はもちろん、経費精算に必要な人員も減らせるため人件費の削減にもつながります。
経費精算システムの利用により、旅費交通費などの申請を自動化でき、経費の入力作業などの手間をなくせます。また、経費精算の申請を電子化できるため、不正申請などの対策として有効です。
3-3.経費削減のコンサルを依頼する
経費削減のコンサルを依頼するのもひとつの選択肢です。経費削減やコスト削減を中心にコンサルタントを行っている会社やフリーランスはとても多いので、探すこともそう難しくはないでしょう。
しかしコンサルティング費用ももちろんかかってくるので、費用感や実績をもとにコンサルタントを選定して、会社に利益が残るようにしていくことが重要です。
3-4.社内マニュアルをつくる
業務が属人化してしまうと、急にその社員が辞めた時に後任の従業員への教育コストが大きくなります。
そのため事前に社内で業務のマニュアル化を推進しておくと、教育コストが削減され、生産性の向上が可能となり、人件費の削減にもつながります。中長期的に社内業務のマニュアル化を推進しましょう。
4.総務や経理が取り組める経費削減方法
総務や経理はどのような経費項目の見直しを実施すればいいのでしょうか。以下では、具体的な経費削減項目を解説します。
4-1.電話代や通信費の削減
経費削減に適した経費項目として、電話代や通信費などが挙げられます。
固定電話からインターネット回線で使用できるIP電話に変更すれば、毎月の電話代を削減できます。また、契約プランやオプションの見直しで、通信費を削減することも可能です。
4-2.光熱費の削減
電気・ガス・水道などの光熱費を削減することで、毎月かかる経費の負担を減らせます。
たとえば、クールビズやウォームビズでエアコンの使用時間を減らす、水道の水を流したままにしないなど、節電や節水も経費削減につながります。
4-3.消耗品の削減
消耗品の在庫管理や発注先の見直しも経費削減に有効です。
たとえば、より価格が安い消耗品を扱っている所がないか調べて発注先を変更する、ネットショップを活用する、まとめ買いで割引交渉を行うなどが挙げられます。
4-4.コピー機・複合機の費用削減/ペーパーレス化
コピー機・複合機を使用している場合は、リース契約や新規購入を見直しましょう。
領収書や請求書の電子化を社内で進めればペーパーレス化が可能になり、印刷費を減らせます。また、書類の保管にかかる人的コストや物理的コストも削減できます。
4-5.人件費
人件費は経費に占める割合が多いため、削減できれば大きな効果が期待できます。
たとえば、人手不足を正社員の雇用で埋めず、雑務や繁忙期のみにアウトソーシングを活用するのも一つの方法です。生産性の向上にもつなげられます。
4-6.振込手数料
振込手数料の見直しや支払方法の変更は、経費削減に有効な手段です。
従業員への給与や外注先への報酬、取引先への支払いなど、振込の頻度が多いほど振込手数料の負担が増えます。
振込手数料の安いインターネットバンキングを活用する、法人カードを利用すれば、振込手数料の削減が可能です。
5.営業に関する経費削減方法
営業活動で発生する経費にも削減できるものあります。
5-1.交通費
交通費を減らすことで、経費削減につなげられます。遠方から通勤する従業員が多い場合、交通費の負担が増えるため、移動時の最短経路や最安の料金がないか見直しを図りましょう。
また、テレワーク勤務を増やせば、従業員の通勤費を削減できます。
5-2.交際費
営業活動には接待がつきものですが、不要な接待をなくすことで交際費や接待時のお土産代などの経費を削減できます。
接待をすべてなくせば、取引先との良好な関係を崩しかねないため、接待の頻度を減らすなどの工夫が必要です。
5-3.車両費
社用車は資産であるため、毎年税金が発生します。普通車を軽自動車にする、リース契約や中古車にする、新規購入するなら電気自動車、ハイブリッド車にするなど、社用車の見直しによって自動車の維持にかかる費用や税金の負担を減らすことができます。
5-4.旅費交通費
営業や出張時などの移動や宿泊にかかる費用の削減も可能です。
たとえば、飛行機を利用する際は貯めたマイレージを活用する、タクシーの利用は必要最低限の使用に控えるなどが挙げられます。
6.やってはいけない経費削減の紹介
経費であれば何を削減してもいいわけではありません。以下では、注意すべき削減方法について解説します。
6-1.サービスや品質低下をまねく経費削減
商品やサービスなどの品質低下に影響を及ぼしかねない削減の仕方はおすすめできません。商品やサービスなどの品質低下は顧客満足度に直結するため、クレームなどが増えれば会社は社会的な信用を失う可能性があります。
たとえば、材料費や人件費を必要以上に削減する、短期間で成果を上げる目標を立てさせるなどが挙げられます。
このような無理な削減方法を行えば、商品やサービスの品質低下をまねくだけでなく、顧客満足度にも悪影響を及ぼすことになるでしょう。
6-2.従業員のモチベーションや業務効率に影響する経費削減(人件費削減など)
経費削減が従業員のモチベーションや業務効率の低下につながる場合があります。経費削減を重視するあまり、従業員の負担が増えれば仕事へのモチベーションを下げることになります。
たとえば、無理やり人件費を削減することで長時間労働が増える、人材教育にかけるコストの削減によって従業員の成長機会を失うなどが挙げられます。このような状況が続けば、従業員の離職率が上がってしまうかもしれません。
6-3.自社の信用や安全に関わる経費削減
社会的な信用や、従業員の労働環境の安全性を損なう削減の仕方をすれば、企業の存続に関わります。社会や顧客、取引先などからの信用を失う可能性が高く、企業活動を継続できない可能性があります。
たとえば、決算データを改ざんして脱税を行う、企業保険の補償レベルを下げて支払う保険料を下げるなどの削減方法はおすすめできません。自社の信用や安全に関わる経費項目は削減しないようにしましょう。
7.経費削減案の作成方法と各書類の書き方
ここでは、経費削減を実施する際に知っておくべきポイントについて解説します。
7-1.現状の経費を把握し、見直す
経費削減を行う前に、現状でどのくらいの経費が発生しているのかを把握しておく必要があります。経費は、固定費と変動費の2種類に分類できます。
固定費とは、売上や商品などの需要の増減にかかわらず発生する経費のことで、オフィスの家賃や水道光熱費などです。
変動費は商品の生産量や販売量などの増減で変動する経費を指します。
たとえば、材料費や販売手数料などです。固定費と変動費を把握したうえで、必要に応じて見直しを行いましょう。
7-2.削減する経費項目の優先順位を決める
経費削減する際は、優先順位を決めて計画的に実施することが大切です。
計画性もなく片っ端から経費削減すれば、従業員のモチベーション低下や業務負担などにつながる可能性があります。工数の量やコストカットの幅などを確認したうえで優先順位をつけましょう。
手軽に始められるものから行うことで、経費削減を進めやすくなります。
7-3.経費削減計画書を作成する
大がかりな経費削減を行う場合は、経費削減計画書の作成が不可欠です。経費削減計画書の作成によって、経費削減の必要性を明確化できます。
経費削減計画書を従業員に周知させることで、なぜ自社に経費削減が必要なのかを具体的に示せるため、従業員の理解を得やすくなります。従業員同士が同じ目標を共有する際にも便利です。
7-3-1.経費削減計画書の作成方法とその手順
経費削減計画書を作成する際は、以下の項目を記載する必要があります。
・経費削減を行う目的
・削減方法と削減に有効な根拠
・経費削減の手順や流れ
・経費削減によって得られる効果
削減方法は、少なくとも3点挙げるようにしましょう。削減の有効性を証明するためにも、必ず根拠も一緒に記載することが重要です。
また、手順や流れを記載することで、経費削減のスケジュール感を把握しやすくなります。
さらに、経費削減による効果を示すことで、反対意見を持つ従業員を説得しやすくなるでしょう。経費削減計画書は、企画書や提案書などのテンプレートを活用すると簡単に作成できます。
7-4.社内体制を整備する
経費削減をスムーズに実施するには、社内における体制作りも欠かせません。
社内で反対する意見があるなど、協力体制がとれなければ経費削減を円滑に進められなくなります。反対意見が出ている場合は意見を集めるだけでなく、理由も分析しましょう。
また、社内に経費削減を推進するプロジェクトチームを設置するのもおすすめです。
7-4-1.経費削減のスローガンを掲げるのがおすすめ
社内体制を整備して会社全体で経費削減をするにあたって、従業員にも協力してもらうことが重要です。特に水道光熱費やコピー代などを削減する時は従業員の意識を変える必要があります。
社内で協力してもらうための方法として、経費削減に関するスローガンをたてて発信するのがおすすめです。ポスターなどを作成して、周知していくことも良いでしょう。
8.危険な経費削減案になっていないか注意しよう
経費削減を実施する際は、経費削減計画書を作成したうえで気軽に実施できるものから始めましょう。たとえば、経費精算業務の負担を軽減できる管理システムの導入もおすすめです。
経費精算システムは、精算に必要な紙や印刷費の削減だけでなく、精算にかかる手間や人件費も削減することができます。
ただし、リストラや勤務時間の短縮など、従業員のモチベーションや会社への信用を低下させる人件費削減は、可能な限り行うべきではありません。
現在検討している経費削減案が、従業員のモチベーションを低下させたり、業務効率を悪化させるものでないか、経費削減を実施する前にしっかりと確認しましょう。
これ一冊で経費削減は完全対応!
「経費削減をしたいが、何からはじめたらいいかわからない」
「経費削減のアイデアがなかなか浮かばない」
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