定年後の再雇用に同一労働同一賃金は適用される?メリット・デメリットを解説 |HR NOTE

定年後の再雇用に同一労働同一賃金は適用される?メリット・デメリットを解説 |HR NOTE

定年後の再雇用に同一労働同一賃金は適用される?メリット・デメリットを解説

  • 労務
  • 労務・その他

定年後に再雇用されて働く人

「若年層だけでは人手が不足する」や「ベテランの技術や経験が必要」などの理由で、定年退職した人材を再雇用するケースが見受けられます。

また定年後の再雇用では、同一労働同一賃金は適用されるのか?と気になる担当者は多いでしょう。適切な対応をしなければ、大きなトラブルに発展する可能性もあるため、注意が必要です。

そこで今回の記事では、定年後の再雇用に焦点をあて、同一労働同一賃金が適用されるか?といった問題から、再雇用するメリット・デメリット、各種の注意点を解説します。定年後の再雇用をおこなう企業担当者様は、ぜひ参考にしてください。

人事・労務担当者必見!
同一労働同一賃金の手引書を無料配布中!

同一労働同一賃金に罰則はありませんが、放置すると損害賠償のリスクが高くなります。

同一労働同一賃金とは、「正社員と非正規社員を平等に扱う概念」のように認識されていても、具体的にどのような対策が必要かわからない方も多いのではないでしょうか?

本資料では、どのような状態が「不平等」とみなされうるのかや、企業が対応すべきことを4つの手順に分けて解説しております。

自社でどのような対応が必要か確認したい方は、こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

ダウンロード

【社労士監修】HR関連法改正トレンドBOOK 2024年版

2023年は一部企業を対象に人的資本開示が義務化されたほか、HR関連での法改正に動きが見られました。
2024年では新たな制度の適用や既存のルールの変更・拡大がおこなわれます。
人事担当者として知っておきたいHR関連の法改正に関する情報ですが、その範囲は幅広く、忙しい業務の中でなかなか網羅的に把握することは難しいのではないでしょうか。

  • 忙しい中でも要点をまとめて情報収集をしたい
  • 社労士が監修した正確な情報を知りたい
  • HR関連の法改正を把握しておきたい

という方はぜひご確認ください!

1. 定年後の再雇用とは?

パソコン 二人の手 タイピング

定年後の再雇用とは、労働者が勤務していた会社を定年退職したのちに、また同じ会社で雇用契約を結んだうえで勤務することを指します。定年退職した元社員の再雇用は、即戦力となり得るため、慢性化する人材不足の緩和にも役立つでしょう。

また2021年4月に改正された「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(通称:高年齢者雇用安定法)」によると、70歳までの就業機会を確保することが、企業の努力義務だとされています。

そのため、65歳で退職した元社員を再雇用し、70歳頃まで雇うケースは増えているでしょう。

2. 再雇用する企業目線でのメリット・デメリット

デメリットと書かれた木材

ここでは、企業目線で見た「定年後の再雇用」におけるメリット・デメリットを紹介します。

2-1. 再雇用する企業目線でのメリット

再雇用をする企業目線でのメリットとして、人材の確保が挙げられます。定年退職者がいると、空いたポジションを埋めるべく、新たな採用や配置転換が必要です。また少子高齢化による労働人口減で、人材不足に悩む企業も多いでしょう。

再雇用をすれば、定年退職者に同じポジションで働いてもらえるため、人材確保ができます。新たな人材を採用する手間もかかりません。企業のことを知っている人が継続して働くため、教育に費やす手間やコストも省けます。さらにベテランの知見やノウハウを活用することで、次の世代に適切な技術や知識を共有できるでしょう。

また再雇用制度を導入することで、「65歳超雇用推進助成金」といった助成金の申請が可能になります。助成金を活用すれば、ベテラン人材を確保しつつ、人件費の負担を補う手段にもなります。

2-2. 再雇用する企業目線でのデメリット

一方、再就職をする企業目線でのデメリットは、希望者をすべて雇用する必要があることです。優秀なシニア人材の再雇用であれば良いものの、なかには「再雇用したくない」人が出てくるケースもあるでしょう。雇用側に「再雇用すべきか否か」の選択肢がない点はデメリットといえます。

また、再雇用者が多い職場では世代交代が進まず、若手の「モチベーションダウン」や「ステップアップの機会が失われる」恐れもあるでしょう。再雇用後は、多くのケースで雇用形態が変更になり、業務内容や責任の範囲も変わることがあります。さまざまな変更に対するトラブル回避をすべく、就業規則の整備や再雇用者と労使協定を結ぶといった手間がかかる点もデメリットです。

3. 定年後の再雇用でも同一労働同一賃金は適用される?

疑問を浮かべる男性

定年後の再雇用は、正社員ではなく、嘱託社員・契約社員・パート社員などの非正規雇用としての雇用が一般的です。定年後の再雇用でも、同一労働同一賃金は適用されます。

同一労働同一賃金のルールによると、定年後の再雇用では、ほかの非正規雇用労働者と同じ賃金を設定しなければいけません。しかし、「年金を受給している」や「加齢による判断力の低下」といった、賃金を下げる妥当な理由があれば、ほかの非正規雇用労働者と異なる賃金でも認められる場合があります。

そのほかにも何か気を付けるべき点はないか、対策が抜け漏れている点はないか不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?本サイトでは、同一労働同一賃金の対象者の条件や確認方法、待遇が不合理ではないことを説明する観点をまとめた資料を無料で配布しています。同一労働同一賃金について網羅的に理解を深めたい方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。

4. 同一労働同一賃金における定年後の再雇用で注意すべき点

注意点の説明

同一労働同一賃金は定年後の再雇用でも適用されるとわかりました。そこで注意すべき点は、以下の通りです。

4-1. モチベーション管理

再雇用をされた場合には、定年前と同じような仕事をするケースが多く見受けられます。しかし、仕事内容がほぼ変わらないのに「待遇面での引き下げ」があれば、モチベーション低下の要因となるでしょう。

また待遇面での引き下げがなくとも、「役職から外れた喪失感」や「周囲からの期待が薄くなったという疎外感」を感じることで、モチベーションダウンの恐れがあります。

モチベーション低下を防止するには、適宜において期待や称賛を伝え、貢献に応じて評価するといった姿勢が大切です。また定期的なキャリア研修や面談なども、日々のやる気アップにつながるでしょう。

4-2. 契約内容

同一労働同一賃金は定年後の再雇用でも適用されるものの、前述の通り「妥当な理由」があれば、賃金の引き下げが認められます。とはいえ、再雇用された側が了承していなければ、トラブルに発展する可能性が大いにあります。

また再雇用する際には、嘱託社員・契約社員・パート社員といった非正規雇用での雇用が一般的です。雇用形態によっては、福利厚生の範囲が異なるといった不利な条件になる可能性もあるため、本人としっかり話し合う必要があります。

賃金の引き下げを実行する場合には、再雇用契約をする前に「労使契約を結ぶ」ことでトラブル回避が可能です。もちろん、退職前と同様に正社員として雇っても問題はありません。

5. 賃金を下げざるを得ない時に、合理的かを判断する要素

フィードバック面談をする上司と部下

定年後の再雇用は、同一労働同一賃金が原則です。しかし「賃金の引き下げ」に関して合理的な理由があり、再雇用された側も同意をすれば引き下げが認められています。

合理的な理由かを判断する主な要素は、以下の通りです。

5-1. 業務内容

実際の業務範囲が、定年退職前とほぼ変わらなければ賃金引き下げは認められません。一方、ノルマの程度・トラブル時の責任の重さ、所定外労働時間の有無などを比較し、定年退職前より明らかに少なくなっている場合には、賃金を下げても合理的と認められる可能性があります。

5-2. 職務内容や配置の変更範囲

再雇用後の職種が同じでも、従事する中核的業務が異なる場合は、職務の範囲が異なると言えます。ただし、与えられている権限の範囲(その労働者が契約締結可能な金額の範囲や決裁権限の範囲など)が実質同じであれば、待遇差が合理的ではないという判断に傾くでしょう。

5-3. その他

その他として、本人の労働意欲・勤続年数・過去の仕事で出した成果なども、判断基準になり得ます。また、明らかに定年退職前より、体力や判断基準が衰えている場合にも、合理的だと認められる可能性があるでしょう。

5-4. どの程度まで賃金を下げて良いのか?

賃金の引き下げが合理的だと認められた場合に、どの程度までなら賃金を下げても良いのでしょうか?実は、明確な基準は定められていません。今までの裁判例を踏まえたうえで、総合的な判断が求められます。過去の裁判例を参照すると、退職前の賃金の6割に満たない場合には、不合理だと判断される傾向にあるようです。

6. 再雇用後の業務内容・労働条件を明確化し、トラブル回避を!

こちらを見て微笑む女性

定年後の再雇用は、人材確保ができることや、ベテランの知見やノウハウを活かせるといったメリットがあります。一方で再雇用後は業務内容や労働条件が変わるケースも多く、トラブルが発生しやすいといえます。

また合理的な理由がある場合には、賃金の引き下げを考えるケースもあるでしょう。とはいえ、明確な基準がなく労働条件が不明確なままでは、合理的な判断だとは言えません。さまざまなトラブルを回避するため、再雇用をする場合には、業務内容や労働条件を明確化することが大切です。

人事・労務担当者必見!
同一労働同一賃金の手引書を無料配布中!

同一労働同一賃金に罰則はありませんが、放置すると損害賠償のリスクが高くなります。

同一労働同一賃金とは、「正社員と非正規社員を平等に扱う概念」のように認識されていても、具体的にどのような対策が必要かわからない方も多いのではないでしょうか?

本資料では、どのような状態が「不平等」とみなされうるのかや、企業が対応すべきことを4つの手順に分けて解説しております。

自社でどのような対応が必要か確認したい方は、こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

ダウンロード

--------------------

\【2024年最新版】HR関連法改正トレンドBOOK/

▼無料ダウンロードはこちら▼
https://hrnote.jp/document/?did=148030

ChatGPTで変わる人事業務【実践編】

昨今のHR領域では、いかにAI・データの活用をおこなえるかが課題となっており、ChatGPTの登場により、ますます注目度が高まりました。
一方でChatGPTを業務に取り入れていきたいと考えている方の中には、

  • ChatGPTではどのような業務に取り入れられるのかわからない
  • 興味はあるものの、具体的にどの場面で活用できるのかわからない

などと考える方がいるのではないでしょうか。

本資料では、「ChatGPTの導入によって人事業務にどのような変化がでるのか」についてわかりやすく解説しています。
人事業務×ChatGPT活用について知りたい方は、ぜひご確認ください!

人事業務に役立つ最新情報をお届け!メールマガジン登録(無料)

HR NOTEメールマガジンでは、人事/HRの担当者として知っておきたい各社の取組事例やリリース情報、最新Newsから今すぐ使える実践ノウハウまで毎日配信しています。

メルマガのイメージ

関連記事

退職金は年末調整の対象に含まれる?退職所得の計算方法や確定申告が必要なケースを解説

退職金は年末調整の対象に含まれる?退職所得の計算方法や確定申告が必要なケースを解説

退職金は年末調整の対象となる所得には含まれませんが、所得税の課税対象ではあります。当記事では、なぜ退職金が年末調整の対象にならないのか、退職金に対する所得税の課税金額の計算方法、そして、退職金に対して確定申告が必要になる […]

  • 労務
  • 給与計算
2024.04.19
HR NOTE 編集部
サイレント退職、なぜ起こる?仕組みと予防策を解説|Smart相談室 伊禮 武彦

サイレント退職、なぜ起こる?仕組みと予防策を解説|Smart相談室 伊禮 武彦

こんにちは。株式会社Smart相談室の伊禮武彦と申します。法人向けオンラインカウンセリングサービス「Smart相談室」の運営、ビジネス部門の統括責任者を担当しています。 今回はクライアント様よりよくご相談を頂くサイレント […]

  • 労務
  • リスクマネジメント
2024.04.19
金井一真
ワークフローシステムの機能一覧!基本から便利機能まで解説

ワークフローシステムの機能一覧!基本から便利機能まで解説

近年では、ワークフローシステムが注目されています。システムを導入することで、紙の申請書を使うデメリットが解消できるため、業務負担の軽減が期待できます。ワークフローシステムには、さまざまな機能があります。当記事では、ワークフローシステムの機能について詳しく紹介します。ワークフローシステムの機能について興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

  • 労務
  • 労務・その他
2024.04.08
HR NOTE 編集部
法定労働時間の意味や上限を超えないためのポイントを解説

法定労働時間の意味や上限を超えないためのポイントを解説

法定労働時間とは1日8時間、週40時間であり、これを超える労働時間数に対しては割増賃金の支給が必要です。ただし、近年導入が進むフレックス制度をはじめとする複数の労働制度では、上記の条件とは少し異なる場合もあります。本記事 […]

  • 労務
  • 勤怠管理
2024.03.29
HR NOTE 編集部
通らない稟議書に共通する特徴やうまく通すコツを徹底解説

通らない稟議書に共通する特徴やうまく通すコツを徹底解説

稟議書が通りやすい人と、通りにくい人では書き方に大きな違いがあります。 どうしても通したい稟議がある場合は、読み手のことを考えた構成や文章にすることが大切です。本記事では通らない稟議書に共通する原因や、稟議書が通すコツな […]

  • 労務
  • 労務・その他
2024.03.28
HR NOTE 編集部

人事注目のタグ