株式会社MyReferは、20代~50代の人事担当者417名を対象にリファラル採用についてのアンケート調査を実施しました。
調査結果は以下の通りです。
- 人事は、「これまでの採用手法では応募数が集まらない(48.1%)」「会社の本質的な課題まで考えなければならない(42.8%)」といった、悩みを抱えている。
- リファラル採用について「導入している(30%)」「導入を予定している(12%)」「導入を検討中(23%)」と、約7割の人事がリファラル採用に関心を持っている。
- 導入できていない理由は、「社内エンゲージメントを優先されるから(56.4%)」「社内の協力を得られる気がしない(36.4%)」といった、企業と社員のエンゲージメントに関わる問題が大多数を占めている。
- リファラル採用を導入している企業のうち約2割はよく成果が出ている。その理由として「部課長などのマネジメントが協力的(60%)」「社長および経営メンバーが協力的(40%)」といった回答があった。
調査概要
- 調査期間:2019年9月20日~2019年9月30日
- 調査対象:全国22~59歳の人事417名(男性191名、女性226名)
- 有効回答数:417名
- 調査方法:インターネット調査
- 調査主体:株式会社MyRefer
調査結果
約4割の人事は「会社の本質的な課題まで考えなければならない」という、中長期的な課題認識を持っています。
いっぽうで、「これまでの採用手法では応募数が集まらない」という採用に関する短期的な課題を抱えていることもわかりました。
リファラル採用について、「導入している(30.5%)」「導入予定(12.5%)」「検討中(22.6%)」「導入するつもりがない(20.6%)」と、約7割の企業がリファラル採用に関心を持っています。
企業は、採用難である中で新しい採用チャネルを確保するとともに、採用だけでなく会社の本質的な課題と向き合って、中長期的な組織力を高めていく必要性を感じていることがわかります。
また、リファラル採用に7割企業が関心を持っているいっぽうで、導入を検討しているができていない企業は約2割にのぼります。
その理由として、「社内エンゲージメントが優先されるから(56.4%)」「社内の協力が得られる気がしない(36.4%)」といった企業と社員のエンゲージメントに関わる問題が多くを占めています。
実際に、リファラル採用を導入している企業の運用状況として、「よく成果が出ている(18.9%)」「少し成果が出ている(48.6%)」「あまり成果が出ていない(25.7%)」「全く成果が出ていない(1.4%)」といった回答がありました。
結果、約2割の企業は成果を実感しているということが明らかになりました。
リファラル採用の成果が出ている理由は、「部課長などのマネジメントメンバーが協力的(60%)」「社長および経営メンバーが協力的(40%)」といった回答がありました。
このように、一般社員のみではなく上位役職者の協力度合いが大きな要素を占めます。
リファラル採用は、社員だけではなく経営陣およびリーダークラスのコミットが必要である傾向が明らかになりました。
人事は導入時に社内のエンゲージメントや社内協力に不安を抱えていることから、経営陣やマネジメント層の積極的な支援があれば、中長期的に組織力を向上させることができると考えていることがわかりました。
まとめ
求職者は企業のメリットだけではなく、デメリットも含めた「リアルな情報」を求めています。
知り合いの社員から社内のリアルな情報を提供されることは、求職者にとって企業を判断する貴重な選定材料になります。
よって、リファラル採用では、HPや求人サイトに書かないようなリアルな情報も提供した方がよいでしょう。
たとえば、下記のような情報があげられます。
- 最近、新しいプロジェクトがはじまって残業が増えてきた
- 基本給は高くないけど、インセンティブでかなり稼げる
- 社内行事で土日の休みがつぶれてしまうことがある
身近な人のリアルな情報は、ときとして候補者の心を突き動かす一手になるかもしれません。
この機会にリファラル採用の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
リファラル採用のメリット・デメリットは下記の記事をご参照ください。