こんにちは!HR NOTE編集部の野村です。
多くの企業が内定式も終え、そろそろ19卒の学生の採用に力を入れていこうという段階ではないでしょうか?そんな中、18卒の内定者が内定辞退してしまったら困りますよね。
その内定辞退を減らすための施策として、最近は内定者アルバイトが注目されており、今回は内定者アルバイトについて調べてみました。
内定者アルバイトとは
内定者アルバイトとは、内定先の会社にアルバイトとして働くことです。実施する企業の主な目的は内定辞退の防止と内定者のスキルアップです。
説明会や面接だけでは、なかなか企業の魅力を全て理解してもらうのは難しいです。企業の魅力を理解してもらえずに、内定辞退されるのは、すごく悲しいですよね。そこで内定者アルバイトで実際に働いてもらい、その中で魅力を伝えます。
さらに他の人より早く仕事に触れることで、できることの幅が広がります。そうすることで4月の入社のタイミングで、すでに即戦力になる学生も少なくないです。
こういった理由から内定者アルバイト制度を導入している企業は近年増えています。
内定者アルバイトのメリット
面接で捉えきれなかった学生の姿を入社前に把握できる
選考において一人の学生と面接をする時間は、合計をしても10時間に満たないのではないでしょうか?その少ない時間で、学生の全てを捉えることは非常に難しいと思います。
学生の仕事に対する姿勢は、実際に一緒に働いてみないと分からない部分が多いかもしれません。なので、内定者アルバイトを導入することによって、学生とより多くの時間を過ごせるのに加えて、仕事に対する姿勢を見ることができるので、面接だけでは見抜けなかった学生の本質を見抜くことができるでしょう。
仕事の中で学生を理解し、部署配置でのミスマッチを減らすことができる
内定者にアルバイトを体験してもらうことで、内定者を受け入れている部署の社員から、仕事に取り組む姿勢や飲み込みの速さなどの情報を入手することができます。
ここで得た情報を学生が入社後、どの部署に配属するかを決定する際に参考にすることができるので、入社後のミスマッチを減らすことに繋げることができます。
入社前に学生をパワーアップさせられる
内定者アルバイトで学生が得られるものは「会社のシステムの使い方に慣れる」「テレアポが上手くなる」などのスキル面の向上だけではありません。
学生にとって内定者アルバイトを通して一番パワーアップができるポイントは、社会人の基準で時間を過ごせることです。「メール返信の早さ」「時間を必ず守る」「挨拶をする」など当たり前のことを高いレベルでできるような基礎力を身につけることができます。
内定者アルバイトで社会人としての基礎力を身に着けた学生は、企業にとっては貴重な即戦力となるかもしれません。
会社のことをより理解してもらう
説明会や面接ではなかなか伝わらない、会社の雰囲気や社員の人間関係を体感してもらうことができます。会社の文化やビジョンを浸透させるためにも、内定者アルバイトは良い機会にもなるでしょう。
内定者アルバイトのデメリット
会社の悪い部分も学生に伝わってしまう
面接や説明会を経験してきた学生たちには、会社の良い部分しか見えていないことがあります。しかし、内定者アルバイトで会社を内側から知ることで、今まで見えていなかった悪い部分を見てしまうかもしれません。
就活のときに良い面ばかり目に入っていた分、そのGAPに驚いてしまう学生も少なくはないようです。
学生が内定辞退するリスクが増える可能性がある
最初は内定承諾をした会社で働くことにワクワクしていた学生も、内定者アルバイトを経験することで、実際の業務内容や、職場の雰囲気がイメージとは違い、辞退をしてしまう可能性もあります。
教育コストを割かないといけない
内定者アルバイトを受け入れる際には、社会人としてのノウハウが少ない学生に、社会人のマナーや、社内のシステム、業務の仕方などを教える必要があります。このような学生への教育の部分に、多大な時間をかける必要があります。
内定者の声
実際に内定者アルバイトをして、会社の見方がどう変わったのかをインタビューしてきました。
Q:「内定者アルバイトをして、会社に対する見方がどのように変わりましたか?」
Tさん 男性(営業部)
僕は、営業部で4ヵ月アルバイトをしています。
内定者アルバイトをしていて思ったのが、説明会で言っていた「チャンスが多い」というのは本当なんだなと感じました。あと社員さんも仲良くしてくれますし、仕事の雰囲気もすごくよくて、春から働くのが本当に楽しみです!
ただピリッとした雰囲気が少ないので、これで大丈夫なのかなという不安もあります。
Iさん 女性(営業部)
私は、営業部で4ヵ月アルバイトをしています。
実際に働いてみて驚いたのが、社員のみなさんがすごく情熱を持ちながら仕事をしているということです。特に若い新人の方の熱さには本当に驚きました。
あとお金の流れを見て、内定者懇親会のお金は営業部の方が必死に稼いだお金だということを理解し、会社に対して感謝の気持ちを持つようになりました。
Hさん 男性(採用部)
採用部で7ヵ月アルバイトをしています。
ほとんど毎日アルバイトをしていますが、社員の方が学生に向き合う姿勢には驚いています。学生がこの会社に入って、本当に幸せなのか?というところまで見極めていて、この会社を選んでよかったなと思っています。
何より一番内定者アルバイトをやっていてよかったなと思う点は、働くことに対してワクワクしているということです。毎日楽しそうに働く社員の人を見て、働くことに対する考え方が変わりました。
Nさん 男性(マーケティング部)
マーケティング部で1ヵ月アルバイトをしています。
マーケティングって何をやるか分からなかったので、アルバイトを始めた当初はすごく不安でした。でも社員さんが丁寧に教えてくれたので、今は不安よりも今日はどんなことを学べるんだろうとワクワクしています。
ただ社内で働いていると、今までは見えなかった部分も見ることになるので、少し会社に対して不信感も抱いています。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
内定者アルバイトでは企業の良いところを改めて伝えられます。逆に企業の悪いところも伝わってしまうかもしれません。
しかし、もし学生と企業がミスマッチしているのであれば、入社する前に違う道を選んでもらった方が、学生にとっても企業にとってもいいのかもしれません。
一度導入を検討してみてはいかがでしょうか。