仕事の生産性を10%高める方法とは | ランチテーブル活用等 | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

仕事の生産性を10%高める方法とは | ランチテーブル活用等 | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

仕事の生産性を10%高める方法とは | ランチテーブル活用等

  • 組織
  • 組織・その他

640bread-1281738_1280

こんにちは!HR NOTE編集部 根本です。

Googleが公開しているサイト「re:Work」では、経営者や研究者による仕事を改善する方法について新しいアイデアが掲載された記事や研究結果が定期的に共有されています。

「re:Work」について詳しく知りたい方はこちら
Google「re:Work」の見方 | 最高峰の人事勉強サイトとは

そして今回は、そんなre:Workのブログ記事より、Ben Waber氏の職場の生産性に関する内容の記事を紹介します。

新入社員の成長をサポートし生産性UP!

新入社員の研修内容や指導方法にお悩みの方も多いのではないでしょうか。本資料では人事として新入社員にすべきことやオンボーディング施策を紹介しております。新入社員の成長を促進し生産性を向上させたい人事担当者様は是非ご活用ください。

意外な事実

ランチテーブルと生産性というあまり関係がなさそうな観点からでも、データを用いて分析することで相関性が見えるという記事で、意外な事実に興味を持ちました。

■Ben Waber

人間の行動を客観的に分析するためのデータを収集できるソシオメトリック・バッジの開発とそれを用いての組織コンサルタントを行うHumanyze社の社長兼CEO。
MITメディアラボで博士号を取得後、ハーバードビジネススクールにて上級研究員を務める。2014年には「人の行動」の分析に関して著した『職場の人間科学』を執筆。
直近では、2016年5月に約4.5億円の資金調達を実現。
従業員にタグを付けて解析する「人間のアナリティクス」Humanyzeが約4.5億円調達

ランチテーブルの大きさが仕事の生産性に影響を及ぼすのか?

friends-581753_640 (1)

Ben Waber氏の研究の一つに、センサーがたくさんついた着用可のバッジを使い、従業員同士の相互作用のパターンと空間の利用がどのようにパフォーマンスと仕事の満足感に関係しているのか調査するものがあります。

バッジは、従業員が誰とどれくらい交流するのかを計測し、職場での従業員同士の関係性のマッピングに使うことができます。

この研究により多くのことが明らかになりましたが、特に顕著な例としてオンラインの旅行会社の事例が挙げられています。

オンライン旅行会社の事例

vw-camper-336606_640

とあるオンラインの旅行会社では、食堂のランチテーブルを大きくすることにより、同僚による評価で仕事のパフォーマンスが10%以上著しく改善したことがわかりました

まず、最も生産性の高いプログラマーはかなり大きなグループで昼食をとっていることを発見しました。
このグループのメンバーは日によって変わりましたが、グループの大きさは同じで、ほぼ12人でした。

逆に、最も生産性の低いプログラマーは4人位の小さなグループで食事をとっていました。こちらも、グループのメンバーは日によって変化しましたが、グループの大きさは同じままでした。

何が起こっていたのでしょうか?食堂の座席の配置が、片側のドア近くのテーブルには4席、その反対側のドア近くのテーブルは12席となっていたため、そのような人数構成になっていたのです。

人口統計学上の要因や、その他の可能性のある交絡要因を管理している時でさえ、テーブルの大きさの影響は残りました。ランチテーブルを大きくして、グループで食事をとることにより、生産性の高いプログラマーたちは組織内でより大きなネットワークを作ることができ、組織内の結束力はパフォーマンスに大きな影響を与えるという研究結果がでました。

また、ランチ中にメンバーが会話に費やした時間を基に研究をした結果、結束力が強いグループの方が、他のグループよりもストレスを感じておらず、会社に対して不満もありませんでした

その結果として「ランチテーブルをすべて大きくする」といった簡単な決断により、パフォーマンスが10%以上改善されました。

また、データはこの効果を立証しただけでなく、今後の展望を示しました。ランチテーブル以外にも同様の解析を席順やオフィスの配置、その他のことに応用できる可能性が大いにあります。

Ben Waber氏は記事で以下のように述べています。

職場の設計は一般的に上級管理者によってさっさと片づけられてしまいますが、ピープル アナリティクスを用いることによって職場の設計を最優先事項として重要なものとして考えることができます。
生産性をあげるために、経費削減のみに注目しないで、スタッフがどう協働するのかを変えることにより価値を創造する方法を職場はみつけるべきなのです。

最後に

cafe-959632_640

いかがでしたでしょうか。

多くの人と昼食時に交流を図ることで社内ネットワークが広がり、また強くなり、仕事に活かすことができます。さらに昼食以外の場面でも当然応用できるもので、すぐに実践できるのではないでしょうか。

個人的には、一人でお弁当を食べることが多かったのですが、これを機に定期的に誰か誘ってお昼をとろうと思いました。

ピープル アナリティクスは、最新のテクノロジーを活用し、社員の行動データを収集・解析することで、職場の生産性を高めたり、従業員が満足して働ける職場作りを導く技術のことです。

今後ピープル アナリティクスの手法によってさまざまな分析結果が出てくるかと思われますが、その度に皆さまにも面白い情報をお届けできればと思います。

【参考記事】
https://rework.withgoogle.com/blog/data-from-the-lunchroom-could-inform-the-boardroom/

人事業務に役立つ最新情報をお届け!メールマガジン登録(無料)

HR NOTEメールマガジンでは、人事/HRの担当者として知っておきたい各社の取組事例やリリース情報、最新Newsから今すぐ使える実践ノウハウまで毎日配信しています。

メルマガのイメージ

関連記事

最終的にヒトを動かすのはデータではない|日本IBM藤森慶太さんの考える会社が人を育てる意味

最終的にヒトを動かすのはデータではない|日本IBM藤森慶太さんの考える会社が人を育てる意味

インタビュー企画第3弾。今回は、日本IBMのコンサルティング事業本部でハイブリッド・クラウド&データ事業を率い、ブランディングも担当されている藤森慶太さんにお話を伺いました。 急速に変化する社会において、企業が未来に責任 […]

  • 組織
  • 組織・その他
2025.10.07
金井 一真
定着率が変わる!成果と人を両立させるマネジメント設計|エッジコネクション大村

定着率が変わる!成果と人を両立させるマネジメント設計|エッジコネクション大村

近年、多くの企業で「人材の定着」は経営課題のひとつとしてクローズアップされています。特に、少子高齢化が進む日本では採用そのものが難しくなり、せっかく入社した人材が短期間で離職することのダメージは計り知れません。 現場から […]

  • 組織
  • 企業文化・組織風土
2025.10.03
金井 一真
社外メンターの導入は、企業成長を支える“戦略的な選択肢”|Mentor For 池原 真佐子

社外メンターの導入は、企業成長を支える“戦略的な選択肢”|Mentor For 池原 真佐子

「女性管理職を増やしたいが、社内にロールモデルがいない」 「研修だけでは個別のキャリア課題に答えられない」 人事担当者の方から、よくそんな声を伺います。人的資本経営やDEI推進が求められる今、企業には「多様な人材の力を引 […]

  • 組織
  • キャリア開発
2025.10.02
金井 一真
1on1の進化──“上司と部下”を超えて広がる対話のかたち 目的・関係性・活用の再設計が、組織と個人をつなぎ直す|KAKEAI皆川

1on1の進化──“上司と部下”を超えて広がる対話のかたち 目的・関係性・活用の再設計が、組織と個人をつなぎ直す|KAKEAI皆川

コロナ禍によって対面の機会が減り、組織の“つながり”が見えにくくなった時期、多くの企業が、対話の機会を補う手段として1on1を導入しました。私たちKAKEAIも、500社・150万回以上の1on1支援を通じて、この変化を […]

  • 組織
  • エンゲージメント
2025.10.01
金井 一真
「3つの壁」を乗り越えた企業事例|本人・上司・全社で実現する女性活躍推進

「3つの壁」を乗り越えた企業事例|本人・上司・全社で実現する女性活躍推進

2023年3月期の有価証券報告書から女性管理職比率の開示が義務付けられるなど、女性活躍を推進する機運が一層高まっています。一方で、「なかなか女性の管理職が増えない」とお悩みの企業は少なくありません。 本連載では「本人・管 […]

  • 組織
  • ダイバーシティ&インクルージョン
2025.09.30
金井 一真

人事注目のタグ