【人見知りのポテンシャル】オードリー若林から見る、知っておきたい「人見知り人材」の魅力とは? |HR NOTE

【人見知りのポテンシャル】オードリー若林から見る、知っておきたい「人見知り人材」の魅力とは? |HR NOTE

【人見知りのポテンシャル】オードリー若林から見る、知っておきたい「人見知り人材」の魅力とは?

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こんにちは。HR NOTE編集部の紺矢です!

今回は、「人見知り人材」の魅力について考えてみたいと思います。職種にもよると思いますが、採用において人見知りの方と面接をした際、何らかのネガディブな印象を抱く方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、ただ人見知りというだけで、採用を見送りにしてしまうことは非常にもったいないと思います。実は、人見知りという一見マイナスイメージの性格が隠し持っている魅力はたくさんあります。

そこで今回は、採用で知っておきたい人見知りのポテンシャルについて調べてご紹介します。

人気お笑い芸人、オードリーの若林さんは「人見知り」として知られています。

みなさんはテレビ朝日の大人気バラエティ番組『アメトーーク!』はご存知でしょうか?そこで大きな反響を呼んだのが、2009年11月にはじめてOAされた第1回『人見知り芸人』です。

気になるメンバーはというと、、、

  • オードリー若林
  • 有吉弘行
  • インパルス板倉
  • フットボール岩尾
  • バカリズム
  • ライセンス藤原
  • NON STYLE石田
  • U字工事・益子

この企画のリーダーは若林さんですが、人見知りを隠す芸人さんも多いらしく、それを引っ張り出したくないという理由から、あまり採用されたい訳ではなかったそうです。笑

楽屋でほかの出演者と一緒になったとしても話しかけることができず、「目の前のペットボトルのラベルを読み込むフリをする」「指のささくれを取るフリをする」など、そういったときに若林さんが普段おこなっている会話を避ける方法がスタジオの爆笑を誘っていました。

当初は「オードリーの春日じゃない方」と言われ、あまり自分から目立つことのなかった若林さん。しかし、この番組で若林さんは「人見知り芸人」の代表的な存在として知られるようになり、今では人見知りなのにさまざまな番組で司会として活躍されています。

なぜ若林さんは、人見知りなのにもかかわらず、ここまで大きな活躍ができているのでしょうか?

2.「人見知り」の性格を知ろう

shutterstock_550974616私の完全な主観となり恐縮ですが、「人見知り」のイメージは

  • なんとなく暗そう、、、
  • 人と話すことを避けてそう、、
  • 友達少なそう、、、
  • 仕事できなさそう、、、
  • モテなさそう、、、
  • 生きていて楽しくなさそう、、、

と、ネガティブなものがつい先行してしまいがちです。(※個人の勝手なイメージです)

しかし、いろいろ調べてみると「人見知り」にはいくつかの傾向があり、奥の深いものだということに気づきました。

2-1.人見知りとは?

人見知りという言葉はもともと、「赤ちゃんが見慣れない人や特定の相手に対して怖がったり泣いてしまうこと」を指して使われていました。

こういった赤ちゃんや子どもに対しての「人見知り」という表現が、徐々に大人にも使われるようになり、

  • コミュニケーションの能力が低い人
  • 人付き合いが苦手なタイプの人

が一般的な人見知りといわれるようになりました。

2-2. 人見知りを4つのタイプに分けてみた

shutterstock_150624089人見知りは、周りに気を配れる真面目な人が多く、性格や心の状態によってさまざまなタイプに分けることができます。ここでは4つのタイプに分けてご紹介します。

自信のない完璧主義者タイプ

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「完璧に話さなければ、、」と必要以上に自分を追い込んでしまう人見知りが完璧主義者タイプです。

ミスを恐れるあまりに人と関わることを避けてしまったり、自信がないために話す際に緊張してしまい、余計とぎこちなくなってしまうのが特徴です。

アドリブが苦手だったり、人前で話す時は、完璧に準備していないと不安で喋ることができなくなってしまう人はこの完璧主義者タイプの人見知りです。

人目を恐れる自意識過剰タイプ

shutterstock_645904165周りからの評価や、自分がどう思われているかを気にしすぎる人見知りは、自意識過剰タイプです。

「こんなこと言ったらどう思われるだろう、、、」「嫌われたらどうしよう、、、」とネガティブな思考に傾きがちなあまり、相手と打ち解けるにはかなりの時間がかかってしまいます。

自分の発言によって相手がどう思うだろうと気遣っていると同時に、裏を返せば、自分の評価を気にする自意識過剰であると言えます。

プライドの高い「秀才」タイプ

shutterstock_561583486仕事や勉強が得意で負けず嫌いな性格のなど、何かと人と比べてしまう傾向があり、自分が失敗することや、誰かに負けることがとにかく許せない人に多いタイプの人見知りです。

プライドの高いこのタイプは、なかなか自分の素をさらけ出すことができないので、人との距離を縮めることができません。

「上下関係がはっきりしている」もしくは「自分ことを明らかに好いてくれている」相手には普通に話すことができます。

一方で、歳が近い相手や、自分より優秀だと思う相手に対しては途端に苦手意識を持ってしまい、関わりを避けてしまうのが特徴です。

困ったとき人に甘えられなかったり、人に相談せずに自分一人で解決しようとする人が、このプライドの高い人見知りタイプだと言えます。

自分の殻に閉じこもる諦めタイプ

shutterstock_96266942「どうせ誰にもわかってもらえない」「一人でいるほうが気楽でいい」と周りとの関わりをはじめから遮断してしまうタイプがこの人見知りです。

一見、重度の人見知りに見えて、実は人と接することが好きといった人が多いです。しかし、過去にいじめを受けたり、理解してもらえなかった経験があるがある人が、面倒な人付き合いを避けるために自ら「近づかないでオーラ」を出しています。

このタイプには気遣いできる人も多く、頼まれたことは自分の都合が悪くても引き受けてしまうような、いわゆる「いい人」が多いのも特徴です。

2-3. オードリー若林さんは自分に自信のない自己否定タイプ?

shutterstock_324407717当時の若林さんは、自分に自信がなかったことにより極度の人見知りになったと考えられます。

ご本人の話によれば、母親が口うるさいタイプで、頭ごなしに子どものすることを否定しがちだったようです。もしかするとそれが原因で、若林さん自身、健全な自尊心を持つことができず、自分を否定しながら生きるようになったのではないでしょうか。

人見知りとは、自己否定的な思考から生まれた逃避反応です。その証拠に、テレビに継続的に出られるようになり、環境にも適応して前向きに仕事に取り組むことができるようになった若林さんは、否定的な感情も少しずつ薄れ、最近では「人見知りではなくなってきた」とおっしゃっていました。

また、実際ここまで若林さんがテレビで活躍されるようになったのは、「人見知りだったこと」も関係しているかもしれません。

現に若林さんをはじめ、バカリズムさん、有吉弘行さんなど、かつて『人見知り芸人』としてアメトーーク!に出演していた人たちが、現在では司会者として多くの番組で活躍しています。

ここからは若林さんのような『人見知りが持つ隠れた能力』について紐解いていきましょう。

3. 人見知りのポテンシャル

実は人見知りの方は、相手への気遣いができ、周りの空気を感じ取る能力にも長けています。人と接するために必要な能力を持ち合わせているポテンシャルに溢れた人材だと思います。

ただ、彼らは周りに対して神経を使いすぎるあまりに、人と関わることに疲れを感じてしまっています。そこさえ正しい方向に導くことができれば、必ず話し上手になることができるでしょう。

それではここで、『隠れた人見知りの能力』をいくつかご紹介します。
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3-1.人見知りの7つの能力

(1) 相手の心に響く話し方ができる

人見知りの人は、誤解を生みたくないので、言葉を一つ一つしっかりと選んで話す傾向にあります。また、話すときに最大限の気遣いをすることができるので相手の共感を得ることが可能です。

これは何も考えずに口先だけで話している人には絶対に真似することのできない能力であり、人と接する上で非常に大切な能力であるといえます。

相手の表情やしぐさなども人一倍敏感に察しすることができる人見知りは、相手が言ってほしくないこと、触れてほしくないことも自然と理解してあげることができ、やさしい話し方をすることができるのです。

(2) 誠実な態度で人と接することができる

人見知りは基本的にまじめな人が多いです。要するに、相手の話をしっかり聞いて、理解しようとする人が多いというわけです。

明るくいつもニコニコしているけれど、八方美人で誰にでもいい顔をする人はあまり信用されません。しかし、いつも誠実な態度で人と接する人見知りは、嘘やきれい事を言わないので、上司からの信頼も得やすいと考えられます。

(3) 向上心が高い努力の天才

人見知りは自分に自信がないことが多く、何事に対しても常に準備を怠りません。

例えば発表の場があったとして、人見知りしない人はぶっつけ本番でもなんとか上手く切り抜けることができるので、準備を適当に済ませがちです。また、「準備をあまりしていなかった割にはよくできた」と自己満足するので、反省はせず、なかなか成長しません。

一方で、人見知りはというと、常に準備満タンで本番に備えたとしても、毎回緊張して失敗することによって、常に向上心を絶やさず努力し続けることができます。

人見知りの人が入社してしばらくたち、人見知りしなくなった時に化けることは言うまでもありません。努力できる人は天才なのです。

(4) 聞き上手になれる

人見知りは話すことが苦手と思われがちであるという理由から、自然と聞き手側に回る傾向があります。世の中、話し上手で口達者な人ばかりにスッポットが当たりがちですが、実際、「話を聞いてくれる存在」がいかに貴重であるのかということをあなたは考えたことがあるでしょうか?

芸人でいえば、ボケのほうが目立っているけれど、ツッコミの方が実は重宝されているという話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。これも言ってしまえば同じことで、話をよく聞いていないと的確で面白いツッコミはできないことから、ツッコミ担当は究極の聞き上手というわけです。

「聞く」ということに関して言えば、近年では「コーチング」というものがかなり注目されるようになりました。忙しい仕事の合間を縫ってまでわざわざセミナーや書籍で学ぼうとする人も多いほど、この「コーチング」は今、重要視されています。

コーチングとは・・・「問いかけて聞く」という対話を通して、相手自身から様々な考え方や行動の選択肢を引き出し、相手の自発的な行動を引き出すことによって相手を成功に導く手法。

以上のことからも、「聞く能力」はかなり重要なスキルであり、人見知りがもつこの能力は、今後重宝していくべき能力であることがお分かり頂けたのではないでしょうか。

(5) 演技が下手で嘘はつけない

その場で取り繕うことが苦手というのが人見知りの特徴です。そう、人見知りは「いい意味で」演技が下手なんです。

嫌だと思うことがあればすぐに顔に出てしまったりと何かとマイナスに思われがちですが、逆に言えば、裏表のない素直な正確だということができます。

考えても見てください。あなたの周りで誰からでも好かれるような人は、素直で正直でイジられ役の人が多くはありませんか?また、そんなイジられキャラな人に対して、羨ましいという感情を抱いたことがある人も多いのではないでしょか。

人見知りはこういったイジられキャラになる素質を十分に備えています。あまりにかっちりとした職場より、こういった素直で正直なイジられ役が必ず一人は職場に必要でしょう。

(6) 人を観察・分析する能力に長けている

人は生まれながらに警戒心を持っています。その警戒心が人一倍強いのが人見知りの特徴です。警戒心が強いがゆえに、人のことをすごく観察し、その人の人柄や心理を読み取ろうとします。

こういった人見知りの能力は、適切な意見が言えたり、正確に状況や物事を分析できたりと、企業に必ず必要な能力であるといえるでしょう。

(7) 人との距離感を一定に保つ能力に長けている

人見知りは、相手との距離感にすごく敏感です。少しでも距離を詰めてしまいそうになると、一瞬で相手との距離を戻そうとします。一見これはマイナスなことに思われがちですが、決してそうではありません。

人見知りは、相手との距離感を一定に保つ能力に長けているからこそ、相手を不快にさせない程度の親密な距離感を感じ取って、相手を不快な気持ちにさせない関わり方ができるのです。(※愛想や対応の悪さは別問題です。)

4. 最後に

いかがだったでしょうか。

コミュニケーション不足を指摘される現代社会において、『人見知り人口』は以前に比べ増加してるように思われます。

しかし一方で、今回ご紹介したような『人見知りの隠れた能力』を企業側がしっかり理解し、そういった人材をうまく活用していくことが、もしかすると企業の運命を左右することになるかもしれません。

地道な努力を欠かさない人見知りは天才です。
相手の気持ちを考えて行動し、発言できる人見知りは優しい人です。

無条件にマイナスに思われがちな『人見知り』という言葉。実は『人見知り』は一つの『能力』であり、『才能』ではないでしょうか。

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