こんにちは!HR NOTE編集部 インターン生の須田 絢香です!
就職活動を意識し始めるようになってくると、『OB・OG訪問』という言葉を良く耳にするようになりました。実際に、学生の疑問解決や企業と学生のマッチングの場として、OB・OG訪問が重要視されているみたいです。
そこで今回は、OB・OG訪問をなぜ実施するのか、そのメリットや実際に実施した学生の声、どのようにアプローチするべきかなどを調べてみました。
目次
OB・OG訪問を実施する学生が増加している
OB・OG訪問とは、興味のある業界や職種に関連する企業の先輩を訪ね、実際の仕事内容、社風、やりがい、身につくスキルなどについて質問をしていき、業界、企業研究をおこなうことです。
1対1、もしくは少人数で対話ができ、説明会よりも砕けた雰囲気で質問ができるため、「社会人の生の声」を聞きやすいところが特徴だといえます。
実際に、学生の4人に1人がOB・OG訪問を経験しており、訪問人数については年々平均4人ほど増加しているとのことです。
就職への準備項目として重要性が増してきているように感じますが、何を目的として行っているのでしょうか。学生側と企業側に分けて、どんなメリットがあるのかまとめてみました。
学生にとってのメリット
志望動機の材料づくり
前述のように、OB・OG訪問をすることによって、実際に働いている社員の方々の話を詳細に聞くことができます。それによって、より具体的な志望動機を作ることができるのが、まずメリットとして挙げられるのではないでしょうか。ホームページなどの情報を通してつくられた志望動機よりも説得力や具体性が生まれるのは、いうまでもありません。また、憧れの先輩や理想のキャリアモデルに触れることにより、働くことに対するモチベーションの向上にもつながります。
自己PRの方向性を決められる
どんなに強みのある自己PRがあっても、企業の求める人材とマッチしていなければ意味がありません。たとえば、チームワークを大切にしている企業で「個人プレーが得意です!」といっても、響かないのは当然ですよね。
OB・OG訪問では、「社員にはどんな資質が求められるか」「どんな考え方をしている人が多いか」などを聞くことができます。その疑問を解決すれば、そもそもその会社に自分は合っているのかを知ることができ、また、自己PR作成においても企業が求める方向性に合ったアピールができるようになります。
面接の予行練習として
ビジネスシーンで円滑な意思疎通ができる、コミュニケーション能力の高い人材をどの企業も求めています。OB・OG訪問は、それを磨く絶好のチャンス。面接よりはくだけた雰囲気とはいえ、OB・OG訪問も社会人との面談です。相手を目の前にしての質問や会話での受け答えなどで、社会人との対話慣れをしておくことによって、本選考で落ち着いて面接を受けることにつながります。
学生にとって、就活準備、疑問解消・熱意アピールなどが主な目的として行われていることがわかりますね。
企業側のメリット
一見、学生の方がメリットが多いように思えますが、企業側にもメリットがあります。
早期から優秀な学生と接点がもてる
OB・OG訪問時期を迎える際、人事部から社員に「自社に合った優秀な学生がいたら紹介してください」という連携をとる会社もあるようです。「採用には直接関係がないので、今日は気楽に話を聞いて色々質問してください」と和やかな雰囲気を作りつつ、どのような学生か、自社に合いそうかどうかを入念にチェックしていることがあります。
“OB・OG訪問という名の選考”をクリアした学生に対しては、社員がメンターとなって自社で採用できるようにフォローしていくというケースもあり、内定への近道といっても過言ではないかもしれません。
実際に有利になるのか 経験者の声を聞いてみた
OB・OG訪問を行うと、本当に就職活動に有利になるのでしょうか?
企業にもよりますが、うまく自分をアピールできれば有利になる可能性が高いのではないでしょうか?
そこで、OB・OG訪問をして良かったことを2017年度新卒採用の内定者にいろいろ聞いてみました。その中でも、多くの方が口にしていたことが以下になります。
- 「実際に企業で働く社員の方の話を聞くことで、業界や会社を絞ることができた」
- 「多くの社会人の仕事に対しての価値観を知ることができ、参考になった」
- 「面接の審査員が、訪問をしたことがある社員の方だったので、選考の際に有利になったのではないかと思う」
- 「メンターとなって入社までサポートしてもらえた」
やはり、OB・OG訪問をすることで、何かしら就活にプラスとなったと考える学生が多くいるようです。
もちろん、OB・OG訪問をおこなわなくても内定は取れます。しかし、キャリタス就活2017の学生モニター調査によれば、実際にOB・OG訪問を積極的に行っていた学生は、行わなかった学生と比べて内々定取得率が15~20%ほど高いというデータもあります。人気企業への就職を希望する学生の中には、大学1年生のうちからOB・OG訪問をしていたという人も・・・。就職に対して強い意識を持っている学生ほど、開始時期が早く、OB・OG訪問を行っていることも特徴といえそうです
OB・OG訪問に役立つツールまとめ6選
以前までは大学キャリアセンターや部活、サークルのOB・OGの方々の仲介による訪問が主流でしたが、SNSの発達により様々な形で気軽にアポイントメントをとることができるようになりました。
ここでは、社員の方も気軽に登録できる、学生が使うOB・OG訪問に役立つアプリやツールを6つご紹介します。
多くの人が登録しているSNSの代表格といっても過言ではないFacebook。インターンシップや会社説明会で憧れの社員を見つけた際に、Facebookで名前を探して連絡を取る学生が多くいるそうです。しかし、せっかく学生から連絡をもらっても、その連絡を見落としていたり、魅力的なFacebookアカウントでなかったりすると、イメージダウンとなってしまうため、社会人の方々は自身のFacebookアカウントの内容にも気を配らないといけないかもしれませんね。
VISITS OB
VISITS OBは、リリースから6ヶ月で8万マッチングを突破したサービスで、各業界で活躍している大学OB・OGのプロフィールを公開しており、さまざまな条件を指定して、先輩を検索することができます。会いたいと思う先輩がいたら「LIKE」を押すことにより、学生自身のプロフィールが先輩に表示され、先輩から誘いがきたら実際に会うことができます。
ソーシャルランチ
ソーシャルランチは、社会人にOB・OG訪問できる就活支援コミュニティです。登録会員は、IT、マスコミ、金融、コンサル業界を中心とした企業3000社で働く社会人で、ランチをしながら面談ができる仕組みとなっています。学生がOB・OG訪問のリクエストをおこない、リクエストが承認されると専用の掲示板が作成され、当日までのやり取りができます。
Matcher
Matcherは、国内最大級のOB・OG訪問システムです。「就活相談にのるので、◯◯してくれませんか?」と、会いたい社会人の願いことを学生がかなえる事で、就活の相談をすることができます。「就活相談にのるので、オフィスの雑用をお願いできませんか」「就活相談にのるので、一緒にバスケしましょう」などのお願いが一覧で掲載されています。学生の趣味や興味関心を聞き、学生の動向を知りたいという企業も多いとのことで、両者にとってメリットがある仕組みになっています。
ジョブカレ
ジョブカレは学生と社会人が空いてる時間を使い、所属大学や居住地にとらわれることなくOB・OG訪問を行うことができるサービスでskypeでのOB・OG訪問も可能なので、地方にいながら、面談することができます。また、OB・OGの方々は、自らキャリアサポーターとして登録している社会人なので、親身になってキャリアの相談に乗ってくれます。
ビズリーチ・キャンパス
ビズリーチ・キャンパスは、同じ大学、同じゼミといった、バックグラウンドが同じ先輩たちとつながれるサービスです。大手企業やベンチャー企業、官公庁の在職者から起業家まであらゆる先輩たちが多数在籍しています。後輩から気になる社会人の先輩に「気になる」が送られ、承認するとマッチングが成立し、実際に会って話すことができます。
以前に比べて、気軽に憧れの企業にOB・OG訪問ができるようになってきているみたいです。しかし、OB・OG訪問アプリに登録されている企業は首都圏に本社がある企業が多い印象を受けました。そのため、大都市での就職を考える地方学生にとっては気軽にとはいきません。そういったところからも、都会と地方の就活格差が生まれているのではないかと感じました。
まとめ
OB・OGについてまとめると、下記です。
自社採用にご活用頂ければ幸いです。
- 学生にとっては「業界、企業研究」ができる。
- 説明会では聞きにくいことを質問できる。
- 企業にとってのメリットは優秀な学生と早期から接点がもてること。
- 内定への近道になるパターンもある
- アポイントメントの取り方が進化している。