パパママ育休プラスとは?取得するメリットを調べてみた | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

パパママ育休プラスとは?取得するメリットを調べてみた | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

パパママ育休プラスとは?取得するメリットを調べてみた

  • 労務
  • 労務・その他

640family-1244785_1280
※本記事は、ゆい社会保険労務士オフィスの宮下さんより寄稿いただいた記事を掲載しております。

こんにちは。ゆい社会保険労務士オフィスの宮下です。

2010年に行われた育児・介護休業法の法改正以後、「パパママ育休プラス」というワードを聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

聞いたことはあるけど、どのような制度なのか?

法改正によって、いわゆる育児休業の何がどう変わったのか?よくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、パパママ育休プラスの概要や取得するメリットに関してご紹介します。

【今スグ使える!】育児休業・休暇テンプレート

育児休業・休暇を申請するためには特定の書類を提出する必要があります。本資料は、コピーしてそのまま使える3種申請書に合わせて育児休業既定のテンプレートをお付けしております。育児休業・休暇を検討されている方は是非ご活用ください。
>>>資料ダウンロードはこちら

法改正によって変わった点とは?

厚生労働省の報告書によると2010年時点でパパの育児休業取得率は、1.38%ほどでした。

この「パパの育休取得率を上げる!」という目的からこの法改正がされました。ちなみに、この取得率は2014年時点で、2.3%になっています。この法改正の効果でしょうか?

じつは、法改正前までは育児休業は原則“同じ子につき1回”とされていました。そのため、一度申請して短い期間で復帰すると育児休業を再度取ることは出来ませんでした。

法改正により、同じ子について1回という原則はなくなり、より柔軟にパパもママも同じ子についてそれぞれ育児休業を取ることが出来るようになりました
また、原則1歳までだった育児休業の期間が、パパもママも育休を取得するパパママ育休プラスの場合には、1歳2か月までとなりました。

これは、現状に即したとても有意義な改正だったといえます。

なぜなら、晩婚化により出産年齢が上がり、それぞれの両親も高齢化していて頼れる人がいない夫婦が増えています。

そのような中で男性が育児休業を取りやすくし、夫婦が協力して子育てが出来る環境が整えられることはとても重要だからです。

具体的なパパママ育休プラスの取得事例は?

では、具体的にはどのようなパパママ育休プラスの取得事例があるのでしょうか?

まず、子が生まれた日から8週間を経過する日の翌日までにパパが育児休業を取得している場合、同じ子について再度の育児休業の申し出が出来ることになりました。

つまり、ママの産後休業期間中にパパが育児休業を取ると、そのあとにママが育児休業を取り、さらにまたパパが育休を取ることが出来るのです。

また、法改正前から可能ではありましたが、期間が延びたことでママが育児休業を取得している途中に、パパも同時期に育児休業を取ることもしやすくなりました。

夫婦で育児をする期間があるというのは、素敵ですよね。

パパママ育休プラスの主なルールは2つあります。

まず、後から育休を取る労働者(以後、プラス育休者)は、子供の1歳の誕生日後に育休を始めてはいけません。

また、プラス育休者はその配偶者の育休開始日より前に育休を開始してはいけません。

そして、それぞれの育休取得可能期間ですが、パパの育児休業期間は、最大で1年間、ママの育児休業期間は最大で(1年間-8週間)となっています。

この制度を利用する最大のメリットとは?

この制度を利用する最大のメリットは、実は、雇用保険から給付される育児休業給付金です。

現在、こちらの給付金は育児休業の開始から6か月間(180日)は、賃金日額×67%となっています。6か月経過後は、賃金日額×50%に下がってしまいます。

つまり、ママ一人で1年間の育児休業給付金をもらうより、極端にいえば夫婦交代で半年ずつ育児休業を取ることで、育児休業給付金を多く受給できるメリットがあるのです。

このように意外と知られていないメリットもある“パパママ育休プラス”。

パパは子育てに関わる良い機会になりますし、ママは短期間で仕事復帰をすることが可能になるきっかけにもなります。

これからお子様が生まれるという場合には、ぜひ夫婦での育児休業の取得を検討されてはいかがでしょうか?

人事業務に役立つ最新情報をお届け!メールマガジン登録(無料)

HR NOTEメールマガジンでは、人事/HRの担当者として知っておきたい各社の取組事例やリリース情報、最新Newsから今すぐ使える実践ノウハウまで毎日配信しています。

メルマガのイメージ

関連記事

中小企業におすすめの福利厚生と導入メリットを解説

中小企業におすすめの福利厚生と導入メリットを解説

中小企業における福利厚生の重要性は日増しに高まっています。従業員の満足度と企業の競争力を高めるために、適切な福利厚生の選択と導入が求められます。この記事では、中小企業向けのおすすめの福利厚生とその選定方法、導入によるメリット、さらに福利厚生を充実させるための具体策について解説します。

  • 労務
  • 福利厚生
2024.04.26
HR NOTE 編集部
福利厚生がない会社が直面するリスクと必要な福利厚生について解説

福利厚生がない会社が直面するリスクと必要な福利厚生について解説

現代の労働環境において、福利厚生の充実は企業の競争力を高め、従業員の満足度を向上させる重要な要素です。しかし、すべての企業がこの点で十分な配慮をおこなっているわけではありません。本記事では、福利厚生がない会社のリスクと、福利厚生を充実させるメリットについて詳しく解説します。

  • 労務
  • 福利厚生
2024.04.26
HR NOTE 編集部
退職金は年末調整の対象に含まれる?退職所得の計算方法や確定申告が必要なケースを解説

退職金は年末調整の対象に含まれる?退職所得の計算方法や確定申告が必要なケースを解説

退職金は年末調整の対象となる所得には含まれませんが、所得税の課税対象ではあります。当記事では、なぜ退職金が年末調整の対象にならないのか、退職金に対する所得税の課税金額の計算方法、そして、退職金に対して確定申告が必要になる […]

  • 労務
  • 給与計算
2024.04.19
HR NOTE 編集部
サイレント退職、なぜ起こる?仕組みと予防策を解説|Smart相談室 伊禮 武彦

サイレント退職、なぜ起こる?仕組みと予防策を解説|Smart相談室 伊禮 武彦

こんにちは。株式会社Smart相談室の伊禮武彦と申します。法人向けオンラインカウンセリングサービス「Smart相談室」の運営、ビジネス部門の統括責任者を担当しています。 今回はクライアント様よりよくご相談を頂くサイレント […]

  • 労務
  • リスクマネジメント
2024.04.19
金井一真
ワークフローシステムの機能一覧!基本から便利機能まで解説

ワークフローシステムの機能一覧!基本から便利機能まで解説

近年では、ワークフローシステムが注目されています。システムを導入することで、紙の申請書を使うデメリットが解消できるため、業務負担の軽減が期待できます。ワークフローシステムには、さまざまな機能があります。当記事では、ワークフローシステムの機能について詳しく紹介します。ワークフローシステムの機能について興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

  • 労務
  • 労務・その他
2024.04.08
HR NOTE 編集部

人事注目のタグ