こんにちは。HR NOTE編集部の紺矢です。
先日、5人の現役大学4年生(もと就活生)と社会人1年目の私で、密かに座談会を実施しました。テーマは「学生が感じる就職活動の本音」について。ようやく就活を終えた学生たちのぶっちゃけた本音が飛び交う60分!
学生は就活を通してどのようなことを感じているのでしょうか?本記事では、その一部始終を赤裸々に公開いたします!
目次
◆座談会のメンバーを紹介!
まずは今回の座談会メンバー5人のプロフィールからご紹介!同時に「就職活動で重視したことトップ3」を教えてもらいました。
宮崎 朋矢 (ザッキー) 大学時代は100人規模のバドミントンサークルに所属し合宿運営に携わる。趣味は漫画・アニメ・麻雀など。文章を書くことが好きで、現在はライターとして長期インターン中。昔から負けず嫌いで真っ直ぐな性格。 <就職活動で重視したこと> |
窪田 和也 (くぼたん) 現在学生向けメディアを運営する企業にてインターンシップ中で、記事の執筆およびマーケティングを担当している。大学卒業後はコンサルティング企業に就職予定。 <就職活動で重視したこと> |
田口 美玖 (たぐちゃん) 身長148cm。大学時代スタートアップ企業にて長期インターンを経験。月間450万PVに達するメディアサイトの運営に携わる。 <就職活動で重視したこと> |
磯 佑樹(磯っち) 休日をゲームかマンガの開拓に費やす毎日。興味をもったマンガはすぐ全巻買い揃えたくなる性格。そんな衝動に財布が追いつかないのが最近の悩み。 <就職活動で重視したこと> |
大杉 結希 (ユッキーナ) 小学校の頃から音楽をしており、高校ではオーケストラ部にてチェロを担当。現在もオーケストラサークルでチェロを弾く。大学では心理学を専攻しており、その他ジェンダーにも興味があり勉強している。将来は働く女性の力になりたいと考えている。 <就職活動で重視したこと> |
◆では早速、座談会を始めよう!!
紺矢(司会):では早速はじめていきましょう!みんな就活ってどうでしたか?正直、辛かった人!
「はーい」
紺矢(司会):みんなか(笑)具体的にどういうところが辛かったですか?
最終選考で落ちたときです。1回落ちたときのダメージがうれしかったことの5倍ぐらいあるんですよ(笑)
僕の場合は、基本的な受け答えができていなくて落ちるっていうパターンが多かったのですが、そもそもそのことに気づいていない最初の時期が、なかなか選考に進めなくて辛かったです。「なんでこんなに俺だけが落ちるんだろう」って。
自分が落ちた企業に友達が内定もらってるときとか。お祝いしたい気持ちもあるけどちょっと悔しい気持ちもあって。ちょっと消化するのに時間がかかったりはしました(笑)
紺矢(司会):それって就活はじめた初期の頃あるあるですよね。
やっぱり「習うより慣れろ」っていうのが面接は大きい気がします。一度ベンチャー企業の選考受けたときに、「フィードバックお願いします」って言ったら15分くらいボロクソに言われてメンタルがズタボロになりました(笑)
超売り手市場の昨今。そこまで就職活動に苦戦したわけではない学生たちでも、就職活動では落ち込むことが多いようです。
― ESエピソード編「手書きでなくPCが嬉しい」
紺矢(司会):次はみんなのESエピソードを教えてほしいです!何か印象に残ったおもしろいESはありましたか?
広告系の会社で「今までのあなたの人生を写真と絵と一緒にA4の紙に書いてください」というのがあっておもしろいなと思いました。
今までの人生を?!
そうです。2~3枚あるんですよ、A4の紙が。それを全部使って。
「エピソードやら性格やら込みで自分の1枚での広告を作って」とかもありました。
紺矢(司会):実際、ES手書きの企業も結構ありますよね。手書きのESに対してはどう思ってましたか?
僕は正直「PCで打たせてくれ」って思ってました・・・
僕もです(笑)
紺矢(司会):まぁやっぱりしんどいですよね!(笑) 学生の意欲を試しているのかもしれませんね。
あと「自分にキャッチコピーつけてください」っていうのもよく聞きます!
あ~、僕もありました。
紺矢(司会):ちなみに磯っちは自分のキャッチコピー何にしたの?
「いつだって何かに逆らって生きてきた男」
「え・・・・?(失笑)」
もちろん落ちましたけどね(^^)
紺矢(司会):それは何系の業界?
広告です。やっぱり考えさせられる系はきつかったですね・・・
話を戻すと、キーワード作文っていうのもありました。宇宙とか進歩とか人類とか9つぐらいワードがあって、その中から3つ選んで自分で作文を作りなさいっていう。でもこれは楽しかったです!ずっと志望理由とか自己PRとかばかり書いていてしんどかったので。
僕もそれありました!
やはり手書きのESは学生にとって非常に負担が大きい模様。最初のハードルが高くなってしまい母集団形成に影響する可能性もありそうです。場合によってはPCで作成するようにしても良いかもしれません。
― 面接のエピソード編「面接官一人の印象が会社全体の印象になる」
紺矢(司会):なんか返答に困った質問はありましたか?
自社ならではの質問を出されるとすごく悩みました。
紺矢(司会):自社ならではって、どんな質問?
「当社の歴史を踏まえた上で、これから何かをどうすればいいか言ってください」とか。
紺矢(司会):それはハードだね(笑)会社の知識を面接で問われたことある人、他にもいますか?
あんまないですね・・・
僕は卒論のテーマ聞かれるといつも困りました。ぶっちゃけ理系って遅いんですよ。当時まだ決まってなくて。
僕もです。文系でもそうでした。
紺矢(司会):面接のポジティブなエピードはありましたか?どんな面接だと嬉しい?
僕は面接の終わりにフィードバックをくれる企業がすごく好印象でした。
「わかる!」
面接って答え合わせができないから落ちたら落ちっぱなし。「なにが悪かったのか?」がわからないまま、それでも次にいかないといけないので、すごくもやもやするんですよね。だから、面接のあとに丁寧にフィードバックをくれる企業は、その内容が例え褒められる内容ばかりじゃなくても、すごく嬉しかったです!
私は、大手でも2~3年目の若手社員の方が面談に出てくると、若手から活躍できる風土があるのかなって思ったりして、すごく印象がよかったです!あと、やっぱり若い人の方が話しやすいですよね。
紺矢(司会):最近は採用担当者だけではなくて、色々な現場の社員と選考過程で会わせてくれる企業が本当に多いですよね。
紺矢(司会):逆に面接のネガティブエピードはありましたか?こんな面接嫌だった!みたいな。
圧迫面接で有名な某企業を受けたときは、面接官の態度にびっくりしました。学生4人と面接官1人の面接だったんですけど、もう1人1人に圧迫で「え?なんで?なんで?」みたいな。目も合わせてくれないし、高校を聞かれて応えた時なんて「あ、〇〇高校ね。俺知ってる。あそこね。大したことないよね」みたいな。
それひどいな。
あとラグビーやアメフト系のスポーツをしてた人がいたら「え、全然見えないね。よく続いたね」みたいなこと言ったりとか。
その1人の面接官のせいで、会社全体の印象まで悪くなってしまいますよね。
僕は、ちょっと広めの部屋の「端と端」みたいな距離感で椅子が並べられている面接がありました。距離がすごく遠くて、もう圧迫感がすごいんですよ。一切会話している感覚はなかったです。
いわゆる「圧迫面接」ではないですが、「なんでなんでの無限ループ」は僕も経験しました。質問に対する応えを永遠に深掘りされて、もう自分がなにを言っているかもわからなくなるっていう・・・
紺矢(司会):わかるわかる(笑)みんなもありましたか?
「ありました(笑)」
当然ながら、学生を見下すような態度や話しづらい雰囲気などは好まれません。たとえ見極めるための面接であっても、選考を受けに来てくれた学生一人ひとりに対して敬意を持った対応を心がけたいですね。
― 合否連絡編「好印象のお祈りメールもある」
紺矢(司会):合否の連絡は、電話とメールどちらが多かったですか?
選考通過した時は電話ですかね?
僕は全部メールでした!
会社によりますよね。大手金融とかは受かったら絶対電話でした。ちなみに電話だったら絶対受かってるんで、めちゃテンション上がるみたいな(笑)
紺矢(司会):就活生ってみんな肌身離さずスマホ持ってましたよね!大学の授業中とかもずっと企業からの合否の連絡待ってたりして(笑)
私は「非通知」がすごく嫌でした。
司会者:最近増えていると思いますが、LINEで採用連絡が来る企業とかはなかったですか?
インターンのあとに、次回選考の案内だけLINEでするっていう企業はありました。
就職エージェントとの連絡とかはLINEでした!
紺矢(司会):案外まだLINEでの連絡に振り切っている企業って少ないんだね。
実際に電話やメールって、学生はもはやもう就活ぐらいでしか使わないですけどね。
私はLINEはプライベートな連絡先だと認識しているので、ちょっと嫌ですね。プライベートとはわけたいです・・・
たしかにトップ画とか見られるの嫌かも。「タイムラインの投稿消さなきゃ」とか「音楽消さなきゃ」とか(笑)
たしかにそこは嫌だね。けど一番確実に見るのはLINEですね。
紺矢(司会):ちなみにみんな、流石に一度はお祈りメール経験したことありますよね?(笑)正直お祈りメールは悲しいと思うけど、「自分を落とした企業だとしても好印象を持てた!」っていうお祈りメールはありましたか?
某不動産会社の評判がすごく良くて。僕は受けてないんですけど、落ちた人にも激励のメッセージを送ってくれるらしいです。「だからこの会社を応援しようと思う」みたいな人とかも多いと聞きました。
「お身体に気をつけて」とか気遣ってくれてるような一文があると、テンプレだとはわかってるんですけどすごく印象は良くなりました。
それわかります!あとは、メール文がテンプレの企業が多いと思うので、面接のフィードバックとか何かちょっとでも差別化された文章とかがあると、落ちてしまった企業でも好印象でした!
私はもうなにを言われても腹立たしかったです(笑)
僕はもう考えないです。頭から記憶ごと消してます。どの会社も。
紺矢(司会):あらあら(笑)
― 合否連絡待ちどおしい編「合否連絡はやっぱり早くほしい」
紺矢(司会):選考の合否連絡ってすごくそわそわしますよね!合否連絡って実際どのくらいまで待てますか?(笑)
遅めだとしても3日4日で来なきゃもう落ちたと思って次に行ってますね。完全に1週間で諦めます。
磯っちには謎の潔さがある(笑)
僕は時期によりますね。6月とかもう選考の終盤だったらやっぱ早く来てほしいですけど、もっと早い時期、3年生のときとか3月とかだったら、もうちょっとゆとりがあるし遅くてもいいかなって。
でも普通に1ヶ月後に合格連絡くるとかありましたよ。
紺矢(司会):それってどうなの?
他進んでいる企業があれば「もう遅いな」みたいな感じになるんですけど、やっぱそのときにどっか落ちてたりするともうただただ安心感という感じで普通にうれしいです(笑)
紺矢(司会):就活生的にはどのくらいで連絡してほしいですか?3日以内とか?
2日とかじゃないですかね?
はい、3日じゃもう結構遅いです・・・不安で押しつぶされそうになります(笑)
磯っちメンタル弱そうだもんね(笑)
死ぬほど弱いです(^^)
みん就見て、ムダに傷ついて・・・
「それそれ(笑)」
― みん就エピソード編「やはり気になる企業はチェックする」
みん就とはおよそ55万人の就活生が登録し、25500社の企業情報が掲載された口コミサイトです。さまざまな企業の掲示板が存在し、就活中の学生は、興味がある企業もしくは選考中の企業の掲示板を閲覧したり書き込むことで情報を得ています。(引用:「みん就って何?」今更聞けない!人事担当者なら知っておくべき口コミサイト)
紺矢(司会):みん就、なつかしい!!みんなやっぱり、みん就見るよね~!(笑)
見ます。みん就見たら「あ、俺落ちたんだな」ってすぐわかるんで。
見ちゃいますよ。6月からは特に更新ボタンもう1分ごとぐらいに押したりして(笑)
私は怖くて見れませんでした(笑)
しかも嘘だらけなんですよ。「連絡来た人いいね押して」っていう投稿に対して「1000いいね」とかついてて(笑)絶対誰も来てないのに「ひでえな」ってなりました。
紺矢(司会):今みん就って、投稿にいいね押せる機能なんてあるんですね!私のとき(1年前)はなかったな・・・おもしろい!!
でも厄介なんですよ(泣)もうほとんど正常に機能していないので、翌年からなくしてほしいです(笑)
人事の方は、あらぬ噂や悪評が広まらないかと心配になるみん就。学生もみん就に書かれていることがすべて事実ではないと理解しながらも、やはり現在も一定数の学生に見られているようです。
― 他にもこんな事あった!
あと僕の場合、名前の漢字を間違えられていることが多かったです。ユウキっていう漢字がメジャーなやつとは違うのでわかるんですけど、それでも名前間違えられるってやっぱり何か「うーん」と思って・・・大きな声では言えないですけど、会社の印象は正直かなり落ちました。
紺矢(司会):それは確かにもやもやするところですよね。私もよく間違えられるのですごく気持ちがわかります(笑)
まだあります。地味なんですけど何かすごく納得いかない企業が1社あって。その企業はWebテストがあった後にリクルーター面談に何回か呼ばれてたんですよ。だけど途中から呼ばれなくなって、しばらくたってから不合格通知が来たんです。そのときの通知に「Webテストの点数が足りなかった」みたいなこと書いてあって。「そんなわけないじゃん」って思って。大声では言えませんが「本当にヒドイな」って思った会社がありますね。
不合格理由が明らかにおかしい。磯っちなんか悲しいエピソードがいっぱいあるね(笑)
紺矢(司会):他は何かありますか?
経営者が説明会に出てくる企業はやっぱり「ここ入りたい!」ってなる気がします。もちろん逆に経営者をみて「やっぱりこの会社は違うかな」って思うこともあるんですけどね。
判断しやすいっていうのはあるかもしれないです。トップとか偉い人が出てきて魅了された時に「あ、じゃあ下もこうなのかな」って。
あと、会社や業界のマイナス面もしっかりと隠さずに話した上で、そこを自社のどういった強みをもってカバーするかを話してくれる企業は、きれいな部分だけ見せようとしてない気がして印象が良かったです!
紺矢(司会):それって、良いとこだけ言ってる会社は印象が悪いってことなんですかね?
聞かれたら応えてほしいというくらいですね。
紺矢(司会):つまり、良いことばかり言っている会社の印象悪いというよりかは、悪いところもちゃんと言ってくれる会社の印象が良いってことですね!
あ、そうです!
私いいところとかばかり言ってる会社があると、いろいろある転職者の口コミサイトとか見ちゃうんですよね。けどやっぱり、みん就もそうですけどネットの情報には惑わされないほうがいいと思います。たぶん見ないのが一番良いですよね。
「そういうふうに言ってる人もいる」で止めないと。でないと、とりあえずみん就は嘘つきしかいないんじゃないかと思えてきたりして、人間性が崩壊していきます(笑)
当たり前ですが、学生に対しても「ごまかさない、嘘をつかない、礼儀を尽くす」などの基本的なことを徹底することは大切です。逆に、そうしたことを徹底できない企業は学生にすぐに見抜かれてしまいます。
◆さいごに
いかがでしたでしょうか?
私自身も経験した1年前の就活が、とても懐かしくなりました。
さいごに、5人のざっくばらんなトークを聞いていて、ぜひ人事担当者が知っておくべきだと感じた「就活生たちの本音」を4つにまとめてみました。
- 昔ながらの堅苦しい面接は誰も好んでいない!学生は、近い距離で若手と気楽に話せる場を好む!
- なぜ落ちたのかがわからない学生たちは、フィードバックをしてくれる企業に好感を持つ!
- 採用連絡は素早く!合格連絡は電話のことが多いので、学生には電話が喜ばれる!
- 常に就活生を思いやる行動・言動で企業の高感度UP!
超売り手市場ともいえる現在、企業はもはや「学生に選ばれる側」といっても過言ではありません。就活生たちの本音を理解し、「学生たちに選ばれる会社」を目指していきましょう!