圧倒的な当事者意識を持つ集団を生み出す文化づくり|組織のDNA Vol.4 | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

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圧倒的な当事者意識を持つ集団を生み出す文化づくり|組織のDNA Vol.4

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※本記事は、株式会社JAMの菊地美希さんより寄稿いただいた記事を掲載しております。

組織づくりに非常にこだわっていらっしゃる株式会社ITプロパートナーズの木村社長をご紹介。

「性善説」をベースとしながら、圧倒的な当事者意識を持つ集団であるための文化づくり・育成に関する、ITプロパートナーズさん独自の仕組みについてお話いただきました。

未経験者も成果を出す。独自の育成方法

JAMITプロパートナーズさんは、プロフェッショナル人材の業務委託支援や教育事業など様々な事業をされていますが、組織づくりにおいてはどんなことを大切にされていますか?


木村氏
今5つほど事業を行っていますが、全て自立した人材を増やすために行なっています。

ビジョンとして「自立した人材を増やし、新しい仕事文化をつくる」ということを掲げていますし、社内の人材も継続して成長して、自立した人材になっていくことをとても大切にしています。

「ITプロパートナーズで働くことできちんと成長できて、自立に向かうことが出来る」ということにこだわりたいと思っています。

この会社であれば、自分の意思で自分の道を決めてそれを正解にできる。マインドとスキルというか、力がここならちゃんとつくんだという会社にしていきたい。


JAM
「自立」がテーマなのですね。どんな経験からそう思われるようになったのですか?


木村氏
株式会社アトラエ(求人メディアや組織改善プラットフォームの企画・運営を行う企業。2019年版「働きがいのある会社」ランキング 小規模部門第1位)で働いた経験が大きいですね。

創業間もない頃に入社したので、働き方がハードだったり、会社が厳しいときも多かったんですが、ものすごく楽しかったし自分が伸びている実感がありました。

その20代での、自分の意思で決めたものを正解にできるという実感が、今の自分を支えてくれています。

世の中では、ワークライフバランスと言われていますが、その前に力をつけて自立して、自分で生きる道を決めて、その選択を正解にできる。それが、その人の幸せにつながると本気で思っていて、それを事業でも組織づくりでもおこなっています。

JAMCAN(できること)が増えることで、本当の自立に繋がりますし、本人としても選択肢が広がりますよね。ITプロパートナーズさんでは、その力をつけるためにどんな育成をされていらっしゃるのですか?


木村氏
特徴的なのは、「1人が1つの業務しかやっていない」ということが少ないということです。

1つの職種をやりながら、その他会社として強化した方が良いと思う職種やPJがあればそれを任せています。具体的には営業をしながらカスタマーサポートをしたり、エンジニアをやりながらサービスをグロースさせる為にマーケを担当したりしています。

会社にとっては1つのことだけ担当する方が効率は良いですし、教育コストもかからないですが、自分の意志で能動的に仕事をする方が人材が伸びて、結果として会社も勝っていけると考えているので、並行して様々なことに未経験からでもチャレンジできるようにしています。

もちろん時と場合によるので全てではないのですが、実際に多くのメンバーが色々な職種を兼務しています。


JAM
ベンチャーで人手が少ないから結果的に兼務になっているということはよくありますが、意識的に兼務にして育成しているというのは珍しいですね。でも、未経験者をどうやって育成しているのですか?


木村氏
自己学習で前に進めてもらうケースもありますが、高い専門性が必要な場合はプロフェッショナル人材をつけるケースもあります。

例えば、今人事の責任者をやっている者は、営業リーダーをやりながらやっていて、彼は将来的にCHOになりたいという明確な目標があります。

そのために、外部から僕が信頼する人事の方と業務委託で契約して、週に1回か2回、その人事責任者とミーティングをして、知識やノウハウを教えて頂いたり、目標設定をしながら仕事を進めるという環境を作っています。


JAM
非常に新しい方法ですね。


木村氏
そうですね。他には内定者にプロフェッショナル人材をつけて、インターンのうちから経験させていったケースもあります。広報や新規事業の立ち上げの際も同様に対応しました。


JAM
内定者も、とは手厚いサポートですね。

木村氏ちなみに、このサポートは未経験だけではなくて、経験者にも、もっと経験のある人をつけて一緒に仕事をしてもらうこともあります。

プロフェッショナル人材が弊社に2万人登録されているという強みを生かして、社員の成長に繋げられているというのは、すごく大きな武器ではないかと思います。


JAM
経験者にとっても、転職しなくても刺激的な方と働くことができるというのはとても魅力的ですね。でも会社としては、育てるよりも、プロフェッショナル人材を採用したいと考えると思うのですが、そのあたりはどのようにお考えですか?


木村氏
それはあります。でも、僕らも得意と不得意があって、僕らは即戦力の人材を、自社で採用するというのはあまり得意じゃないんです。

業務委託の方のデータベースを持っているので、採用するより、その方たちに関わってもらった方が早い。

現実問題として、業務委託の方で適した方を探すことと社員採用を比べると、社員採用のほうが何倍も難しいと感じています。

その本当に難しい採用に注力するより、プロフェッショナル人材に協力してもらって、社内のメンバーを伸ばした方がいいと思っています。


JAM
プロフェッショナル人材を1社が抱えられる時代ではなくなってきていますよね。そうなると、社員の自立のためにも、会社の長期的な成長のためにも非常に有効な育成方法ですね。


木村氏
弊社のプロジェッショナル人材の業務委託支援事業との繋がりは当然生かす一方で、大事にしているのは、メンバーのチャレンジを本気で応援するということです。

能動的に自分が「やるべき」「やりたい」と思うことをやった方が結果も出ると思うので、意思がある人を伸ばす支援をしたいと心から思っています。

会社は自分でつくる。圧倒的な当事者意識とその文化形成の秘訣

木村氏成長という観点で言うと、兼務や抜擢に加えて、会社の情報は全部オープンにしています。


JAM
確か銀行の残高まですべて開示されているんですよね。


木村氏
今回いくら調達しました、だから現預金がこれくらい増えますという話までオープンにします。

このあたりは全て連動しているんですが、かなりフラットな組織をつくっていて、手を挙げれば自分で会社を変えられるというのをすごく意識しています。


JAM
例えば、どんな事例があるのですか?


木村氏
「組織の原液プロジェクト」というものが行われています。このプロジェクトは僕自身も気づかないうちに始まっていました。こんなの始まっているので途中から木村さんも混ぜます、と言われて。早く混ぜて!という感じで。

このプロジェクトは、この会社の魅力は何なのか、何が誇らしくて皆ここにいるのかという「組織の原液」を可視化して、それをソーシャルイシューと結びつけて採用のために発信していこうというものです。


JAM
社長が知らない間に、採用に結びつく大切なプロジェクトが始まっていたんですね…


木村氏
そのプロジェクトを始めたメンバーは、採用基準もつくり始めました。おそらく始めたきっかけはその社員が面接で通した人材を僕が不採用にしたからだと思います。

なんでこの人は不採用なんだろうと疑問に感じて、自分が通過させた人が採用にならない理由を可視化したいと思い、行動に移したんだと思います。

例えば、会社のバリューである「圧倒的な当事者意識」「尊敬と感謝」「家族に誇れるサービスを」等において5段階でレベルを可視化し、それぞれ何点以上なら合格にしているというフォーマットを作り、試験的に運用を始めていきました。

結果として今ではそのフォーマットを改善して、社内の採用基準として運用するようになっています。

JAM誰かから依頼されたわけではなく、やろうと思った人が考えて発信していくんですね。


木村氏
こういう文化はうちの強みだと思います。こういう取り組みがいくつもあるのを皆が見ているので「何かもっと良くしたいものがあったら自分で動けば変えられるんだ」という文化ができてきます。

採用基準を作ったメンバーは事業部長なんですが、採用できないと自分の事業部にも多大な影響がありますよね。

そうなると普通の事業部長は、たぶん人事に依頼すると思いますが、そうではなくて自ら変えていくというのがうちの強みだと思います。


JAM
ちなみにそういう取り組みって、知らない間に立ち上がっていて、気づいた時に木村さんからするとこれはないだろうというものはあるんですか?


木村氏
ほぼないです。完成度のレベルから「ここの運用に不具合が出そうだからもっとこうしたほうがいいよ」という改善が必要なことはありますが、それならやめようみたいなことはあまりないですね。

失敗するかもしれなくても、そのダメージが少なければやってしまえと思っているタイプなので。


JAM
ということは、皆さんの価値観や仕事において目指す基準が高いレベルで一致しているということだと思うんですが、どうやってその状態を作ったんですか?


木村氏
僕自身が組織を作る上で一番意識しているのは自分からの発信で、かなり多くの発信を今まで全体にしてきました。

本当に力を入れていた時期は毎日やっていましたし、今日も発信しています。皆が入っている全体チャンネルに自分が大事にしている思いとか、新規事業はこうじゃないとうまくいかないよねとか、いろいろなことを今まで発信してきています。


JAM
発信を重要視されているんですね。


木村氏
はい、年末年始は個別に皆にメッセージを送っていますし、かなりウェットな組織だと思います。社員数人で一緒に住んでいる人もいます。

部活動も盛んで、そういう仕事以外の繋がりは大事にしています。どこまでこれがやれるのかは分かりませんが、できる限り継続していきたいですね。

JAM木村さんからの発信以外に組織文化づくりのために行われたことはありますか?


木村氏
ちゃんと皆を信用して会社の情報を出したり、皆に採用に関わってもらったりする中でフラットな組織をつくっていきました。採用と、作りたい組織・事業戦略ってセットだと思うんです。

例えば会社の状況は全く分からないのに好きなようにやっていいよと言ったら、全然資金がないのに新規事業をやろうとするじゃないですか。

でもそれだと成立しないので、発信しているメッセージと会社としての姿勢を一致させたということだと思います。


JAM
発信することで社員の方たちの納得感が深まっていって、価値観が擦りあっていくことで、ボトムアップで発信されていくものが違和感のないものになっていくんですね。

ちなみに、バリューの中でも特に「圧倒的な当事者意識」を大切にされているということですが、それを決める前にまず土台となる価値観を揃えておく必要があるということでしょうか?


木村氏
すごく大事だと思います。よく皆が能動的に働いてほしい、ボトムアップで意見をもっと発信して欲しい、そのためにフラットな組織にしようという話ってありますよね。

でもその組織づくりをする前の、土台がないままでやったらとんでもないことになってしまうと思います。

通常、組織はピラミッド構造だと考えられていますよね。だからこそ、前提が違うんだという価値観の擦り合わせはすごく重要だと思います。


JAM
文化が浸透されてきている今、今後組織づくりにおいてチャレンジしたいことはありますか?


木村氏
 「楽しむ」という要素をもっと入れていきたいですね。楽しむというのは、どうしたらもっと仕事を楽しめるかということなんですが、その中には自主性や仲間との繋がりだったり、当然給料面や福利厚生等いくつかの要素があると思います。

楽をしたいというような文脈ではなくて、自分が自立して、自分が決めた道を正解にしていく過程で、やはり普段から仕事を楽しんでいるというのはとても大事な要素だなと思っています。

なので、今後は皆が「楽しんでいる」状態を維持する為に、色々と取り組んで行きたいと思っており、いくつもPJが立ち上がっています。

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