こんにちは、HR NOTE編集部インターン生の目黒 颯己(めぐろ はやみ)です。
今回は新卒採用における動画サービスについてご紹介します。現在、企業の新卒採用では動画コンテンツを見かけることが多々あります。私も今年の春に就職活動をしましたが、動画コンテンツを一切使っていなかった企業は記憶にありません。
それほど動画コンテンツが当たり前になった昨今、新たな動画サービスを駆使した採用方法が出てきております。今回は動画を使った最新の採用方法をいくつかご紹介します。新卒学生の採用手法の選択肢を増やすきっかけとなれば幸いです。
動画がなぜ好まれるのか、4つのメリットを紹介
ここ最近、会社説明会はもちろん面接でも動画を使用する企業が多くなりました。中には「YouTube」などで動画を配信して、拡散している場合もあります。なぜ、ほとんどの企業が動画コンテンツを使うのでしょうか?
調べたところ、以下の4つの理由があるのではないかと思います。
- 情報が伝わりやすい
- コストパフォーマンスが良い
- 能動、受動の捉え方の違い
- 多くの求職者にアプローチが可能
理由その1|情報が伝わりやすい!動画活用による4つの特徴
まずは、情報の伝わりやすさが挙げられます。ではなぜ伝わりやすいのか、動画の特徴を下記に4つまとめてみました。
特徴1.言葉と違い、読む速度や理解の早さが統一されている
タイトルの通りになります。紙の資料ですと学生の読む速度や理解の早さによって読み終わる時間はまちまちとなってしまいます。そこでタイトな時間スケジューリングが要求される新卒採用業務においては、動画での説明が有効だと考えられるでしょう。
特徴2.記憶に残りやすい
この画像はラーニングピラミッドと呼ばれるものです。ラーニングピラミッドによれば、視聴覚を使う方が読むことよりも学習定着率は10%も上がることがわかります。私の実体験でも、紙の資料より映像の資料の方が頭に残りやすい印象がありました。
特徴3.動きで目をひくことができる
人は元来、動くものに目が奪われやすい性質を持っています。敵から身を守り生き残るために、人間は本能的に「動き」に対して注意を払うためです。
世の中に無数の広告やコンテンツが存在する中、多くの人々の注意を引きたい企業にとって、「動き」を伴ってメッセージを伝える動画は人々の目を引く上で有力な手段と言えます。
動きがあるのとないのとでは見る側の受け取り方も変わってきますよね。パワーポイントを活用したプレゼンでもアニメーションがあるかないかで印象は大きく変わってきます。
特徴4.多くの情報が正確に伝わる
人は動きだけでなくビジュアルにも素早く反応する性質を持っており、およそ0.1秒で画像の内容を認識すると言われます。これに対し、画像について文字を使って説明すると何倍もの時間がかかります。
動画にはさらに「音」「動き」「時間軸」というさまざまな要素も含まれており、文字だけ、画像だけよりも遥かに多くの情報を瞬時に視聴者に届けることができます。そのため、複雑な内容でも短時間に分かりやすく伝達でき、視聴者とのスムーズなコミュニケーションが実現します。
加えて、視聴者が受け取る情報やイメージの均質化を図ることができるというメリットもあります。マーケティング・コミュニケーションを通して企業やブランドへのイメージ醸成を図りたい場合にも、動画は非常に有効であることが分かります。
映像のほうが言葉よりも情報量が多い理由を、トランプの「大富豪」で例えてみます。大富豪は誰しもが1度はおこなったことのあるトランプゲームです。その際、大富豪のルールを知らない人に対して皆さんはどのようにその人に教えていたでしょうか?
言葉だけで説明をするのではなく、実際に大富豪をしている姿を見せて理解させてはいませんでしたか?身近な例からも分かる通り映像の方が情報量は多く、より理解しやすいのです。
理由その2|コストパフォーマンスが良い
オンライン動画で説明会をすることで、会場などの施設の費用を抑えることができます。
また、面接なども「Skype」を使えば、時間や旅費などのコストを抑えることができます。
理由その3|能動、受動の捉え方の違い
言葉と映像の違いは情報を能動的に捉えるか、受動的に捉えるかどうかです。
【言葉】……能動
- 既知のものを判断材料として解釈
- 働くということに関して知識を持たない新卒学生にはイメージがわきにくい
【映像】……受動
- 対象者に「こういうものだ」という情報を与えることができる
- 判断材料が少ない新卒学生は受身の情報を受け入れやすい
新卒採用における企業の最大の目標は優秀な人材を獲得することです。
優秀な人材を獲得したくても、そもそも優秀な人材がその企業の存在を知らなければ話になりません。しかし今は「YouTube」や「Twitter」といったSNSで動画を拡散することができる時代です。優秀な人材がその動画を見て、企業の存在を知る機会を作ることができます。
採用に特化した動画を用いたサービス7つ
ではここからは実際のサービスをいくつかご紹介します。
Google for Recruiting~“スマホ世代”に訴求した採用手法~
現在、求職者の多くの方がスマートフォンを活用して就職活動をおこなっています。
「Google」の調べによると、求職者のスマートフォンの利用は1日に約150回の起動、そしてその起動時間は1日約177分とされています。1回の起動あたり約1分という起動時間の中で、いかに求職者に企業のアプローチをするかが重要だと「Google」は考えています。
その短期間で活用できるのが「YouTube」を活用した動画広告です。企業のニーズに合わせた求職者の年齢層、趣味、エリアなどで細かくターゲットを絞ることができ、企業の魅力をより深く求職者に伝えることが可能です。
全国に個別指導塾の「明光義塾」を展開する株式会社明光ネットワークジャパンではYouTube動画広告を利用したところ、応募者数が前年比の約135%に増えているそうです。
動画は求職者の感情を動かすことができ、企業のブランディング活動にもなります。そのため求職応募者数の増加が期待でき、より良い人材とめぐり合う可能性がグッと上がるでしょう。
企業名:Google Inc.
URL:https://www.google.co.jp/ads/experts/google-for-recruiting/
HireVue~人工知能によるスマートな採用を~
「HireVue」は、アメリカのHireVue Inc.が提供し、タレンタ株式会社が日本で販売しているクラウド型ウェブ面接プラットフォームです。現在、世界中の著名企業600社で利用され、ウェブ面接市場のNo. 1製品と評価されています。
録画やライブ面接機能を備え、求職者はPCやスマートフォンから時間と距離に縛られることなくウェブ面接に参加することができます。また採用担当者もPCやスマートフォン上で求職者を簡単に比較、評価をしてランキング付けをすることができます。
「HireVue」の効果は単に時間と距離に縛られないという利便性だけではないです。求職者は履歴書だけでは伝えきれない自分自身の仕事に対する想い、熱意を動画で伝えることができ、また採用担当者は面接の効率化、コストの削減、スピードアップに加えて、選考の質を向上させることができます。
下記にタレンタ株式会社が説明している「HireVue」の内容を記載させていただきます。
<HireVueの特徴>
「早く」:面接の効率化、面接結果の集計・比較の効率化により、採用選考を倍速にスピードアップします。
「安く」:候補者の旅費負担軽減、面接官の待ち時間削減により、採用工数を70%削減します。
「確実に」:質問内容や評価の標準化、聞き忘れの防止により、選考の質の向上が実現できます。
「世界が認めた」:世界の著名企業600社(IBM、Apple、amazon、GM、GEなど)が導入している製品です。<人工知能選考機能Insights(TM)の特徴・効果>*2
・候補者の録画面接を解析し、話している内容、声色、トーン、表情などを15,000件以上の属性情報としてデータ化します。
・候補者は人工知能が自動生成した当該企業の人財像モデルに対する適合性が判定され、自動的に順位付けされます。
・人財像モデルは過去の録画面接の動画と、採用可否情報、採用者の入社後のパフォーマンス情報を元に自動生成されます。
*2 Insights の日本語対応については現在開発中です。<人工知能選考機能Insights(TM)の導入効果(ユーザ事例)>
– See more at: http://www.talenta.co.jp/news/hirevue-insights-tm-4hr-expo#sthash.z6ED5yJN.dpuf
・人工知能の順位付けにより、最終面接の合格率が大幅に向上した。
・人工知能の支援を得て、採否決定が大幅にスピードアップした。
・企業文化にマッチした、業界への適性の高い人財が採用できた。
・流動性の高い業種にもかかわらず離職率が大幅に低下した。
・人工知能の支援により、経験の浅い面接官がスキルアップできた。
企業名: HireVue Inc.、タレンタ株式会社(HireVue国内総販売代理店)
URL:https://hrnote.jp/wp/wp-content/uploads/2016/11/6154d96f23c1c3d7caf8d28980c57671.pdf
マイナビTV/ライブ配信セミナー~新卒学生におなじみの「マイナビ」が提供するサービス~
「マイナビTV/ライブ配信セミナー」は、全国の新卒学生が生放送で会社説明会に参加できるWEBセミナーです。
私も今年の就職活動のときに実際に使いました。チャット機能を利用することで、社員の方はもちろん、他の新卒学生の参加者とリアルタイムにコミュニケーションがとれます。
説明会の話を聞きながら気になることを質問してみることが可能で、普段の会社説明会よりも深く話を聞くことができます。
スマートフォンやタブレットでも視聴可能なため、外出先でも視聴が可能です。私も今年の春に帰りの電車の中で「マイナビTV/ライブ配信セミナー」を視聴してとても便利だと感じました。
就キャス~企業と就活生が互いのプレゼンテーション映像を紹介しあう~
「就キャス」は、インターネットと映像を活用した新しい就職活動の仕組みです。
企業と就活生が互いのプレゼンテーション映像を紹介しあうことで出会うチャンスを広げ、どちらも効率よく、そして会社説明会だけにとらわれない、採用活動・就職活動が可能になります。
互いのプレゼンテーション動画を見てから採用に入ることで、説明会や書類選考などといった時間や費用のコストが削減できます。また、ある程度お互いをわかってから面接をするため、効率の良い採用が可能になります。
LepMOS~「動画」×「データ」によって出会いを仕組み化~
実際の説明会を撮影して参加登録付きのWebセミナーとして配信します。
いつ、どこの大学の学生がWebセミナーに参加したか把握をすることが可能で、定額で全ての対象学生がWebセミナーに参加可能です。
学習機能によって学習進捗率100%の自社をよく理解したモチベーションの高い学生と出会えます。
リアルの説明会の質を上げるPPTを使った基本情報を事前に提供することで、 説明会をGW形式に移行することができます。それにより質の高い場を提供することができるでしょう。導入実績者数も600社以上と実績も十分にあります。
kaomise~アプリもアカウントも不要の“Web面談システム”~
そのためネットリテラシーの低い求職者の取りこぼしや、個人情報を交換する必要性から商用利用での情報漏洩リスクを払拭できないという課題がありました。「kaomise」は、Webブラウザで利用できるので個人情報を交換することなく、URLをクリック1つで簡単に開始できるWeb面談システムです。
オプション機能として録画・録音、音声自動文字起こし、画面キャプチャ、動画ストリーミング再生などがあり非常に充実した機能がついています。
Vieccruit~日本全国からの優秀な人材と面接するチャンスが生まれる~
「Vieccruit」は面接前の事前審査の段階にて、あらかじめ用意された質問事項に対し動画で回答してもらうことで、より現実に近い求職者の感情・声を把握できるサービスです。
このような動画を使ったクラウド型の面接ツールはアメリカではスタンダードになってきています。採用業務の効率化はもちろんのこと、採用のスピードや質に大きく貢献しています。理由は幅広く優秀な人材といかに早く会えるか、またいち早く内定をだせるかがポイントになっているからです。
サービス名の「Vieccruit」は、「view:(動画で)見える」と「recruit:採用・募集する」を組み合わせた造語だそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
従来の採用方法とはまた異なったものばかりでしたね。
新卒学生として今年の春に就職活動をした感想としては、費用や時間の厳しさが原因で面接や会社説明会を断念するという企業もありました。今回紹介したサービスを就職活動のときに利用することができればもっと効率よくおこなうことができたかもしれないと思いました。
また、人事メディア界隈でもよく耳にするAIなどのIT技術も今後採用などに広くかかわっていくでしょう。
今後ぜひ、新卒学生の採用手法として参考にしてみてください。