HR NOTEをご覧の皆さん、初めましてMOLTS寺倉そめひこです。今年の春頃、ポカポカ陽気の中起業し、気づけば半年が経ちました。最近肌寒いから本格的な寒さに移り変わろうとしています。
元々起業する前は人事部長という肩書きを頂いており、特に採用部分の強化に勤しんでおりました。
現在得意とする領域にて、クライアントの皆様と共に、課題解決に勤しむ日々を過ごさせていただいています。主にオウンドメディア領域のお仕事をいただくことが多いのですが、採用サポートとして入らせていただくこともしばしば。採用サポートでもお仕事をいただいているので、プロとして企業の採用課題をどう解決していくのか、課題はどこも似ているものの形は違うため日々頭と体を働かせて結果を残すために動いています。
ただ、採用サポートに入ると言っても、結果を残していくための動き自体はさほど多くありません。特に私が行っていることは、基本的に「トライ&エラーを繰り返し続けるようにする」ことでしかないです。今日はそのことについて、紹介できればと思っています。
目次
本やセミナーに絶対結果が出る方法は落ちていない
多くの人事の方が「採用を成功させるためにはどうしたらいいか」という悩みを持っているかと思います。採用サポートに入らせていただいていつも痛感しています、「結果を残していくことは凄く難しい」と(笑)。ただそれは、どの企業も課題や状況が全く違うため、絶対結果が出る方法はどこにもないので、至極当たり前のこと。
- 人事側のリソースがどれくらいあるか
- 一人あたりの採用単価がどれくらいあるか
- 採用を人事だけで行っているか、全社員で行っているか
- 最終意思決定者は誰か
- 企業カルチャーはどうか
- メンバーのエンゲージメントは高いか
- 求職者への給与はいくら支払えるか etc…
仮に主導権が自身にある場合、例えばエージェントなどを行い、結果を残すなどであれば現状の人脈を駆使することで比較的行いやすいと思います。ただし、中に入り各企業の採用体制を強化していくと考えると、上記のことを考慮し結果が残る体制を作らなければなりません。
複数社見ていたからこそわかってきたことではあるのですが、自分が絶対の自信をもってこれだと思ったことでも、やはり上手くいかないことはあります。当たり前ですが、企業や事業には「ここまでやってきた形・文脈、それを作ってきた人がいる」ので、自分自身が成功した体験が絶対活かせるということはないです。
以前経営コンサルティングファームにいましたが、そこでも成功確率を高めるために考えられること、仕組化できることはありますが、100%成功していたわけではなかったです。本やセミナーで知ったことが必ず結果が残せる内容になるか、と問われればそれはないでしょうと。
トライ&エラーを繰り返すことの重要性
なら、どうやって結果を残していくのかとなると、もうそれはトライ&エラーを繰り返していくことが大切です。事前に知るべきことを知り、大枠を作り、トライ&エラーを繰り返し、結果が残る形を作り上げていくしかありません。
もともと絶対の答えなんて誰にもわからない。だからトライしていくことが重要。答えを当てはめるのではなく、答えを探し続ける動きが必要になってきます。ビジネスをしていて、資金が膨大にない以上、トライをしないで結果がすぐに手に入るものはなかなかないですし、そのトライした日々が資産になりますね。
経験がモノをいう世界があると思いますが、その裏で多くの成功と失敗を繰り返してきたからこそ経験値を得られます。それは、例えば5分かけて行ったことなのか、3ヶ月かけて行ったことなのか、期間的な長短はあります。ただ最適な一手を打つためにトライしてきたものだと捉えられなくはないと。
本やセミナーでは、トライ&エラーをしてきたことはあまり伝えていないから簡単に見える
実は誰もがそうやって「これだ」と思ったことに対して愚直に前に進みつつも、トライ&エラーを繰り返して結果を残すために修正し、思い描いていた世界を作るために動いていると思います。良いものは取り入れ、悪いものは捨て去っていく。
ただし、本やセミナーでは「トライ&エラーすることの重要性や苦労」はあまり伝えていません。指南書はあれど、やり方はあれど、経験に紐付いたやり方を教えてくれることはあれど、トライ&エラーのことやそこに賭けた労力はあまり書かれていない。だから、凄く結果が手に入りやすいように見えますし、簡単に見えますが、実際はかなり地味に繰り返し続けるしかないわけです。
「こうやれば実際に痩せる方法」と書かれた本やWebサイトを見て実際に痩せることはありました。でも、痩せるための方法を導き出すために行ってきたことは具体的書かれてなくないです。あったとしても、主題ではないはずです。
例えばダイエットのように個人のことであれば比較的真似をして結果を残すことができます。ただし、企業になると、ヒトモノカネ情報の関係が複雑すぎて、一概にこれだと言えないのが正直なところです。
学ぶべきは、考え方、法則、テクニックの3つ
1.考え方
何かアクションを起こそうと思った時に、例えば極端な話ですが、善か悪か、どちらの考え方をもつのかで行動に違いが出てきます。行動の指針である考え方がきちんとしければ、結果を残す上でアイデアや行動自体が良くなっていきます。
メスライオンで有名な株式会社ネットマーケティングの宇田川氏は、転職エージェントを活用する際に、エージェントを業者として捉えているのではなく「仲間」として迎え入れています。そのため面接後フィードバックを電話で行なったり、ランチをしながら打合せをしたり、一緒に戦ってくれている方には月末に必ずメッセージを送られています。根本として、採用を一緒に行っていくパートナーという考えのもと、仲間意識をエージェントに持つことによって採用を成功させています。
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2.法則
時とケースにより変わることは多いですが、何を行うにしろ法則があります。法則というと大きく聞こえますが、いってしまえば「一定の条件のもとで成立する事柄」です。法則を理解した上で行動しなければいくらトライ&エラーをしても効果がでないこともあります。
大手企業の採用を担当する株式会社HARESの西村氏は、社内エンゲージメントが低い状態のまま、リファラルリクルーティングを行っても結果は出にくいとおっしゃられています。また、従業員にノルマを課すなど強制力を働かせられれば短期的には紹介数が伸びますが、①人材の質は低くなる(本当に優秀な人には声がかけられない)②持続しない(最初だけ)③従業員のエンゲージメントはさらに下がることをデータとして持たれています。
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3.テクニック
こうすれば結果が出る、ではなく、こうすれば結果が出やすいということで、テクニックは欠かせません。これは、トライしていく上でのアイデア、アイデアを作る種としてとても重要です。
株式会社カリーグズの福田氏は採用を行う際のアトラクト(意向上げ)を徹底されています。例えば自社で内定を出した方には、長文のメッセージをほぼ毎日送られるそうですし、一緒にある企業に採用コンサルティングに入らせていただいた際には予算度外視でアトラクトの教育を徹底されていました。
- 1.興味ない人を選考に誘導
- 2.内定出した人を受諾させる
上記2点においてアトラクトは重要なテクニックとなります。
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前提としての話になりますが、
- 結果が必ず出る方法なんて落ちていない
- 結果を残すにはいつもトライ&エラーをしていくしかない
もって動く際に他にも学ぶべきものはあると思いますが、セミナーや本の内容全てを活かせるわけではないので、上記3つのことを基本として、私は学ぶようにしています。
制限がないと、結果が残ったとしても失うものは大きくなる
ただし、何かれ構わずトライ&エラーをしていけばいいということではありません。今までの話をへし折るようですが、企業は人の集合体であり、事業や仕組みで回っていることが多いです。
ですので、何を捨てて何を生かすのかが、明確になければ短期的な結果を残すことはできたとしても、長期的な目線で見たときには崩れてしまい、トータルでマイナスとなってしまうこともあります。
ここが難しく、足踏みをしてしまう企業様が多いように感じますが、可視化し、ルール化すればあとはスムーズにトライ&エラーができます。
「いや、当たり前のことをいうなよ」の、当たり前を見失う
とても面白いのが「プロジェクトにおいて悩む」という行為です。もちろんどんなに振り絞っても悩むことは多いですし、悩むことが普通かと思います。ただ、トライ&エラーすることで結果を残す、という認識があれば悩むことすら馬鹿らしくなることもあります。トライしていくしかないので、「何をすれば結果が出るのか迷う」となった時は、「結果を出すために動く」ことの方が大事なので悩んでいる暇すらありませんね。
そういう悩みの捉え方にすれば、考え方、法則、テクニックを徹底的にリサーチし、トライし続ければ繰り返していくうちに結果はついてくることの方が多い気がします。もちろん、そんな簡単じゃないこともありますし、悩むことは往々にしてあります。でも、「トライ&エラーしていくしか道はない」ということを悩んだ時にふと思い返してみてください。それだけで解決できることも多くあります。
そして、多くの採用での悩みを聞いていると、特段ここにぶち当たることが多いです。もちろん、どうしたらいいのかわからないことや、トライすることを躊躇することもあります。ただ、思っている以上に当たり前である「トライしていく」ことが見えない時があります。
もし今悩まれていたりしていった際は、「トライ&エラー」をまずは思い返してみてください。
行動量を増やすか効率的にするしかない
最後にトライ&エラーの事例を載せておきます。実は私、昔から不器用で、人より覚えが悪いと自負しています。
新米人事が半年で内定者35名を獲得–LIGそめひこ氏の「待たない採用戦略」/logmi
前職先で、初めて採用担当者として動いた時の話が書かれています。前説した通り、もともと飲み込みや覚えが悪いのにもかかわらず、当時短期間で成果を残さなければなりませんでした。
ですので、あまりよくないことではありますが、自他共に認める行動量で動き続けました。そのことについても、上記記事にて軽く触れています。動いていく中で、データをとって、その中で成功体験を積み重ねてく。そうすることで、結果を残したことを書いています。
トライ&エラーには大きく動かす場合と、小まめに動かす場合があります。大きなものも、小まめに動かしていくことができる場合もあります。被害を最小限に、とりあえず結果を残していくには、やはりどれだけトライしたのか、トライする項目を細分化したか、そのトライに時間と労力を費やしたのかがポイントになってくることもあります。
難しい問題ほど、労力か頭が必要です。悩まれたら是非、この記事を読みなおしてみてください。もし、加速させていきたい場合は、是非知見者に話を聞いてみてください。
そこからスタートするのも、ありかもしれません。例えば、そめひことか。