評価制度浸透のカギとは?社内に浸透させるためのポイントをご紹介 | HR NOTE

評価制度浸透のカギとは?社内に浸透させるためのポイントをご紹介 | HR NOTE

評価制度浸透のカギとは?社内に浸透させるためのポイントをご紹介

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こんにちは!HR NOTE編集部 野上です。

本日は、長年人事業務に携わってきた方の体験談を記事にしていただきました。企業と社員の両者にとって重要になってくる人事評価制度に関するお話です。評価面談は四半期や半期に一度の感覚でおこなわれると思いますが、日々業務に追われている社員からすると時間がもったいないと見られることがあるかもしれません。

この記事では、人事と社員の間で乖離してしまっている評価制度への認識を修正するために、人事担当者としてどのように企業へ評価制度を浸透させていくか、なにを大事にして進めていけばいいのかを、経験と共に紹介してくれています。評価制度でお悩みの方は是非お読みください。


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人事評価制度に関して、以下のようなお悩みはありませんか?

  • 評価基準の設定や従業員ごとの評価に、膨大な手間がかかっている
  • リモートワークに対応しきれていない
  • 評価者によって違いが出てしまい、従業員が不信感を抱いてしまう

上記のお悩みをお持ちの方には、タレントマネジメントシステムがおすすめです。

ただ、「種類が多すぎてどれが良いのか分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

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評価制度を浸透させる鍵はマネージャーが握っている!?

評価制度がどうもうまくいかない。あなたはそんな悩みを持っていませんか?
自社に合わせた評価シートを作成し、社員にも評価制度のねらいや意義も説明してきたはずなのに、面談の時期になるとただようのは「めんどくさい・・・」という雰囲気。集められるのは無難なコメントで埋められた評価シート。あらためて社員を集めて説明会をしてみても、突き刺さるのは白けた視線。「現在の評価制度に何か意見はありますか?」というアンケートも「特になし」の回答ばかり。人事担当者なら一度はこのような経験があると思います。

そんなアンケートの中にも課題が見えてくるようなコメントがいくつかありました。その1つが「マネージャーが『よくわからないが、会社が面談しろと言っているから』と言っていた」という意見。そこで「そうか!マネージャーか!」と気がつき、マネージャーへの教育を徹底したのです。すると徐々に面談に前向きな姿勢の社員が増え始め、設定した目標を軸に業務を行っているという声が聞こえ始めました。鍵はマネージャーが握っていたのです!
今回はそんな評価制度のポイントとなるマネージャー教育についてご紹介したいと思います。

評価制度の意義を徹底的に理解してもらう

一つ断っておきたいのですが、該当のマネージャーたちは決して能力が低いから面談を適当におこなっていたのではありません。むしろ彼らは仕事に真剣で部下からの信頼も厚い人物でした。だからこそ本業の時間を奪う評価面談に理解を示してくれなかったのだと思いました。「有能なマネージャーだから、面談も上手くこなすはず」という考えは人事側の完全な甘えでした。そこでマネージャーへの説明会を実施し、評価制度の意義を徹底的に理解してもらうことにしました。その意義とは以下のものです。

  • 社員一人一人の現状を正しく理解することができる
  • 個々の提案や不満を聞き、疑問に丁寧に答える機会になる
  • 会社や部の方針に役立つ意見を聞くことができる
  • 目標の設定やその達成のためにお互いの共通認識を深めることができる

強調したのは、面談を各個人の意欲向上の場に活用できること、会社やマネージャー側の意思伝達の場にもなるということでした。評価制度は評価のための制度ではなく、育成制度でもあることを理解してもらったのです。

評価シートは話を聞くためのツールでもあることを伝える

評価シートの作成方法についてマネージャーに確認をしてみると、マネージャーは項目を埋めるために、社員に次々と質問をおこない、それをシートに記入しているという意見が大半。また、事前に各項目の内容を考え、面談ではその評価を伝えることがメインだというマネージャーもいました。評価シートは、マネージャーにとって「片付けるべき書類」でしかなかったのです。

それでは社員が「面談されている」という受け身の意識しか覚えないのも当然。そこで、評価シートの使い方についても具体的に話をしました。評価シートをツールにして、もっと社員に話しをさせてほしいということを伝えたのです。

例えば、評価シートの項目について、社員自身はどう感じているか、なぜそう感じるのかなどについて深く話を聞いてほしいと訴えました。社員の話を聞く場だということを意識しないと、面談が上司からのお説教ばかりになってしまう恐れがあります。そして社員は無難な言葉だけを口にし、面接の時間が終わるのをただただ待つようになります。そうではなく、社員にたくさん話をさせることで、社員の課題や成長が明らかになり、初めて評価制度が育成制度としても機能するのです。

個人の目標設定が部のミッション、会社のミッションにつながっていると意識させる

そしてマネージャー教育の肝となったのが、目標設定の研修でした。これは各部門のミッションと社員個々の目標について考えるためのもので、講師は社長が担当しました。研修は数回に分け、回ごとに課題を設定しました。すぐに答えを出すのではなく、徹底的に考え、理解したものをしっかりと身につけてもらうためです。各回の目的は次のようなものでした。

  • 会社のミッションとは何か?
  • 会社のミッションをクリアするための部のミッションとは何か?
  • 会社と部のミッションをクリアするため、各社員に必要な目標とは何か?

こうして順を追って考えていくことで、バラバラに考えていた各社員の目標や各部門の達成、ひいては社のミッションを達成するため、一貫性を持って設定していくべきだという意識が高まります。そしてその意識を元に、面談に取り組んでもらいます。

当初、この研修を外部のコンサルタントにまかせるという案もありました。けれども、これは会社のミッションという経営の中枢とも言える課題を扱う研修です。経営陣が直接自分たちの言葉で語り、その重要性をマネージャーに理解してもらう必要があります。ここを外部にまかせていては、その重要性は伝わらなかったはずです。

面談のロールプレイングや具体的な事例を共有

以上のような教育・研修を行った後で、面談のロールプレイングを実施。これまで意義や考え方など抽象的な話が多かったので、ロールプレイングでは具体的な方法を伝えるよう意識しました。

  • 場を和らげるには雑談も効果的
  • 自分の予想する答えを誘導する質問はしない
  • 気になることがあったらそのままにせず、深く聞く
  • 必ずポジティブな言葉や相手に対する期待を伝える
  • 最後にはフィードバックをおこなう

こうしたポイントに気をつけてもらいながら、実際の面談を想定したロールプレイを行い、そこでよかった点、改善が必要な点をアドバイスすることで、求める面談スキルをわかりやすく伝えることができました。

最後に

さて、あなたの会社はどうでしょう?マネージャーに評価制度に対する理解を伝えていますか?評価制度のあり方に疑問を持つようであれば、自体を見直す前に、まずはマネージャーの状況・声を確認することをおすすめします。きっと効果を実感してもらえるはずです。

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