9月16日、経済産業省が企業の健康ケアに関して、統一基準の策定を検討していることがわかりました。
この基準は、経営者が従業員の健康管理にどれだけ投資し、効果を出しているかを客観的に評価する指標として使用されます。
統一した基準を策定する目的
統一した基準を策定する目的は、以下の通りです。
①経営者の「健康に対する意識」を向上させる
経営者の中には、まだ健康に対してあまり考えていない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、健康ケアに関して統一した基準が策定されれば、経営者は従業員の健康に対して常に意識をせざるを得ない環境になります。
②会社全体の「健康ケア」を促進する
健康ケア促進のために社内環境の整備が進み、従業員が健康になることが考えられます。
従業員の健康は、生産性の上昇、および売上げや利益の獲得に良い影響を与えることでしょう。
③企業への投資判断の新たな基準を作る
健康ケアの統一基準は、企業への投資判断の基準としても利用できます。
現在では、従業員が健康に働いていることが会社の業績にも結びついていると考えられるようになっています。
『健康経営』を促進させようとする経済産業省
健康は、普段の生活や環境によって決まります。しかし、健康について常に意識し続けることはなかなか難しいことです。
経済産業省は、2015年から「健康経営銘柄」の選定をおこなうなど、今回の健康ケアに関する統一指標の策定を検討する前から、企業で働く従業員の健康状態をより良くするための施策をおこなっています。
高齢化社会に対応するためには、生涯現役を前提とした社会経済システムに再構築する必要性があります。全ての年代の人が健康であり続けられるように、『健康経営』を社会的に促進させようとする経済産業省の取り組みからも目が離せません。
3.最後に
統一基準の策定は、9月中に有識者により検討委員会をおこない、来年3月までに「健康投資管理会計ガイドライン」としてまとめることになっているようです。
『健康経営』という言葉が表すように、企業にとって従業員の健康管理をおこなうことはとても大事なことです。働く人が健康について意識できる仕組みとなればいいですね。