アルバイトの採用はほとんどの場合が一時的な雇用であるため、正社員ほど時間をかけて採用活動をおこなう余裕がない企業が多いのではないでしょうか。
アルバイトを採用するためには、募集広告を掲載するだけでなく面接や採用可否連絡などやるべきことが多く、日常業務と平行しておこなうには非常に作業工数がかかってしまいます。
また、募集広告からの申込みを逐一確認する手間がとれず、結果的に応募者が辞退してしまうこともあります。
さらに、応募者の情報を十分に把握しないまま採用し、その結果、アルバイトが働き始めてから、仕事や職場の雰囲気にあわず、すぐに辞めてしまうこともあります。
採用してから仕事を覚えてもらうまでの指導の時間を考えるとすぐに辞められてしまっては企業にとって大きな損失になります。
本記事では、このような課題の改善につながる採用代行サービスについてご紹介します。本記事が、アルバイト採用に少しでもお力添えできれば幸いです。
1. アルバイト採用の現状
通常、求人広告などを活用したアルバイト募集が多いかと思いますが、その現状と問題点について以下のことがあげられます。
エン・ジャパンが実施した2016年の調査によると、応募者が面接辞退を決めた時期が次のようになっています。
- 応募後、先方からの連絡が来るまで 18%
- 連絡が来てから、面接日の前日まで 50%
- 面接日当日 30.0%
半数以上の人が、当日を迎える前に面接を辞退してしまうことが分かります。なぜ、そのような人たちは早期に辞退してしまうのでしょうか。
辞退をした理由のTOP5をまとめてみました。
1位:他のバイトが決まった 40%
2位:他の予定が入った 26%
3位:急な体調不良 22%
4位:企業の対応が悪かった 20%
5位:面倒になった 16%
「他のバイトが決まった」が1位で圧倒的です。
「急な体調不良」を除いた項目全体に言える傾向として、アルバイトを応募したときから、辞退をしたときまで何かしらの心境の変化があってこのような行動がとられている、ということがわかります。
それらの結果を踏まえ、以下の課題が浮き彫りにされています。
面接辞退者が後を絶たない
面接を受けようと応募まではしてみたものの、実際に面接を受ける前に辞退をする人が増えています。
人手不足といわれる現在では、アルバイトに対しても正社員と同様の優遇をする企業もあります。応募する段階では、いい条件と思って応募したけど、そのあとも継続して探してみるともっといい条件の仕事が見つかったというケースが多いようです。
求人をかけても応募者が集まらない
アルバイトを募集したいタイミングで求人をかけても応募者が集まらないという問題もあります。
「そもそも、ほかの企業に条件面で負けている」「勤務地域に募集したい職種を担える人材がいない」などが考えられます。
とくに大手の求人サイトに広告を掲載した場合、多数ある求人広告のうちの一つになるので、なにか人の目につく募集内容でないと、なかなか応募してもらえないというのが現状です。
応募者対応状況が分からない
基本的に面接して内定を出したすべての人が働いてくれれば問題はありませんが、「複数のアルバイト先で内定をもらう」「面倒くさくなって働くのをやめる」といった人もいます。
応募者の状況をひと目で確認ができるリストをつくっていれば、「人が足りなさそうだからもう少し求人をかける」などの対応ができます。
しかし、アルバイト採用でそこまで手をかけている企業は少ないです。結果的に、どの応募者がどんな状況かわからなくなってしまい、何人のアルバイトを確保できそうか、確認することも困難な状況になっています。
不採用通知に気が引ける
アルバイトを募集したからといって、応募者すべての人を採用するわけではありません。採用の通知をするのは相手も喜んでくれる内容なので気になりませんが、不採用を通達するのは非常に気を使ってしまいます。
相手を傷つけてしまうのはもちろん、企業にとって悪い印象を与えてしまうと、たとえ偏った情報でもインターネットですぐに拡散されてしまいます。もし、悪い噂でも流されたら、それを収束させるのも大変です。
連絡が遅くなってしまう
アルバイト採用は、他の採用とは異なり、募集したいタイミングで求人を出すことができます。
しかし、応募が来たときに、日常業務が忙しいなどで応募者への連絡が遅くなってしまう、もしくは連絡ができないといったことがあるのではないでしょうか。
アルバイト募集にはさまざまな求人が出ています。応募者にしてみれば、応募をしたのにすぐに返事をもらえないのは、「自分に興味をもっていないからだ」「ほかのアルバイトを探そう」と意識が変化してしまいます。その結果、応募者側から面接辞退をされてしまうことになります。
仕事量が多く手がまわないからアルバイトを雇いたいのに、採用にかける時間をつくることが難しい。そのような矛盾に頭をかかえている経営者やアルバイト採用担当者の方は多いと思います。
2. 採用活動中の注意点
アルバイト採用を自社だけでおこなうのは手間がかかり、非常に大変です。
新卒社員のように4月入社であれば、調整もしやすいですが、アルバイト採用のタイミングは不定期にやってきます。
アルバイト採用をした結果、応募者に辞退されてしまうと、採用活動に費やした時間とコストを無駄にしてしまいます。使った時間を無駄にしないように応募者を採用まで導くための注意点を考えていきます。
期日は守る(遅くなる場合は連絡必須)
なにごとも期日を守ることが大切です。とくに、自社で設定した採用期日を守ることは必須です。
また、応募者との連絡に関しても、時間軸を意識して早く連絡ができれば、応募者の企業に対する好感度もあがること間違いありません。
しかし、仕事の都合やほかの人の面接状況で連絡に時間がかかる場合は、が遅くなってしまう場合は、いつまでに連絡できるのかをはっきりと伝えることが大事です。
早期連絡で応募者を逃さない
応募者に伝えた連絡の予定日よりも、少しでも早く連絡するようにしましょう。
期日よりたとえ1日でも早ければ、応募者の企業への印象もよくなります。自分のことを意識してくれているということがわかると、やる気にもなります。
応募者を一括で管理
応募者が複数人いる場合、だれがどのフェーズであるかを管理する必要があります。
とくに、複数の担当者でアルバイト採用を管理するとなると、「もう少し求人を出したほうがいいのか」「いったん求人を取り下げるのか」といった判断ができなくなります。
求人広告は載せる期間によって費用がかかります。求人広告を掲載しなければならない期間が短いほうが費用は安くすむので、その判断のためにも応募者の状況は一括で管理する方が効率的です。
とくに、マイルストーンがある場合は、マイルストーン内容と締切日、担当者を明記して管理するようにしましょう。
不採用通知は丁寧に
不採用を応募者に通知することは非常に難しいです。応募者は企業に良い印象をもっているから応募してくるので、その期待に応えられなかった旨をきちんと伝える必要があります。
なので、不採用通知はかならず丁寧に誠意をもっておこないましょう。応募者に対して不信感を抱かせるような不誠実な対応をすると良い印象が逆に悪い印象に変わり、企業ブランドが落ちてしまい、その後の採用業務に影響を与えてしまいます。
不採用理由については説明する企業と説明をしない企業があります。とくに理由を伝える場合は、傷をつけないように相手を配慮した言葉で対応することが重要です。
3. 採用代行に特化したサービス紹介
アルバイト採用は日常業務と並行でおこなうことが多いので非常に大変です。対応が遅くて企業の信頼を失うこともあります。
採用代行サービスを利用することで、そのようなリスクを冒すことなく採用活動を効率的におこなうことができます。マイルストーン管理や応募者との連絡のやりとり、さらには不採用になったときの不採用通知もすることができます。
ここでは、アルバイトの採用業務を代行してくれるサービスについてご紹介します。
◯株式会社ネオキャリア
特徴
- 採用状況のとりまとめや進捗管理を一括代行
- 採用業務すべて(母集団形成~選考~内定)からコンサルティングまで
- アウトソース先によっては入社後の教育まで任せることができる
提供会社:株式会社ネオキャリア
◯株式会社ツナグ・ソリューションズ
特徴
- 365日稼働の採用専門コールセンターで対応
- 人材採用だけでなく、人材定着までをワンストップで提供
- 蓄積されたビッグデータ・知見を活用して、採用活動の全体最適化
提供会社:株式会社ツナグ・ソリューションズ
◯株式会社トライアンフ
特徴
- 応募者窓口から面接代行まで、採用業務のすべてをサポート
- 大量の応募受付、面接調整
- 面接代行のみなどの部分的な業務代行
提供会社:株式会社トライアンフ
URL: http://www.triumph98.com/service/saiyo/outsourcing_remotem
◯株式会社オープンループパートナーズ
特徴
- 専用オペレーターが365日対応
- 複数の拠点の採用を一括対応
- 電話応対数に合わせて通話課金型、人数課金型のプランを装備
提供会社:株式会社オープンループパートナーズ
◯NOCアウトソーシング&コンサルティング株式会社
特徴
- 幅広いアウトソーシングに対応
- 異なる業務同士の組み合わせができる
- 部署をまたぐ業務組み合わせもできる
提供会社:NOCアウトソーシング&コンサルティング株式会社
4. まとめ
アルバイトを採用するのは意外と時間も工数もかかり、日常の業務で忙しい中、逐一対応するのは非常に困難です。
企業からみたら複数いるアルバイト募集者の中の一人かもしれませんが、応募者にとっては応募した企業で働きたいという意欲があります。誠意をもった対応ができるように、連絡はなるべく早く返す、できれば期日よりも前倒しできることが理想的です。
また、不採用とした場合も丁寧に対応しましょう。企業の印象を悪くしてしまうとそれを改善するのは非常に大変です。
どうしても採用業務をおこなうことが厳しい場合は、採用代行サービスを活用することをおすすめします。採用代行サービスは採用のノウハウを持っているので、迅速な連絡が可能で、365日対応できる企業も増えてきています。
採用代行サービスを使って効率的にアルバイトの採用活動をおこないましょう。