
株式会社kubellパートナー 執行役員CAOの角田(@takeshisumida_)と申します。

執筆者角田 剛史氏株式会社kubellパートナー 執行役員CAO
ソニー、DeNA、ベンチャー企業のコーポレート・経営企画・新規事業の各責任者を経て、2023年kubell入社。グループ会社3社のコーポレート責任者を歴任、現在はBPaaS事業を推進するkubellパートナーにて、執行役員CAOとして経営企画・コーポレート・ピープル領域を横断的に統括する。 多様な組織での知見を活かし、1000名超の経営企画コミュニティ管理人、PIVOT『職種超分析』出演、宣伝会議の講師など、メディアやイベントを通じた情報発信も積極的に行っている。
X: @takeshisumida_
私はこれまで、複数企業のカオスな環境に身を置き、組織やオペレーションの型を作ることにこだわってきました。
事業が急成長する裏側で発生するドロドロとした課題と向き合い、それを整理し、誰でも回せる仕組みにする。それは地味で根気が必要な組織の舗装工事のような仕事ですが、組織が次のステージへ進むためには絶対に欠かせないものです。
そのような私が、これまでの経験の全てを掛けて現在全力で取り組んでいるのが、「BPaaS(Business Process as a Service)」。事業です。
BPaaSは、これまで私が自社(1社)のために行ってきた舗装工事を、日本中の企業に広げていくような活動であり、労働力人口が減少し続ける一方なかなか高まっていない日本の生産性を、一気に向上させる可能性も持った事業です。

出典:kubell IR資料
声を大にして言います。
「バックオフィス、コーポレートに関わってきた人は、今すぐにBPaaS業界に飛び込んだ方がいい」
今回は、その理由を4つの視点からお話しします。
目次
理由1:あなたの作った”型”が、日本の生産性を底上げするインフラになる
日本の労働生産性の低さが指摘されて久しいですが、その大きな要因の一つに「バックオフィス業務の個別最適化」があります。
日本中の何万もの企業が、それぞれバラバラに経理や労務のフローを作り、独自に管理を行っています。本来は同じような業務をしているはずなのに、専門性が不十分なまま手探りでフローを構築し、担当者が変わるたびにリセットされる。これは日本全体で見れば、とてつもない重複投資であり、非効率の極みです。
皆様もいくつかの統計でも目にされたことがあるように、実際に日本の生産性は先進国の中でも高いとは言えず、近年ではその差は広がっていっています。

私がこれまでコーポレート責任者として行ってきた活動も、あくまで「自社(1社)の最適化」でした。しかしBPaaSは、この活動を「社会全体の標準化」へと一気に広げる存在です。
バックオフィス・コーポレート人材の皆様がこれまで自社のために悩み抜き、蓄えてきた知見。数々の苦しい経験を経て形成されてきた業務の”型”。それがBPaaSという事業を通じることで、一社だけでなく、何万社もの生産性を同時に引き上げる「社会インフラ」へと変わるのです。
これは単なるアウトソーシングではありません。ある意味で産業構造の変革です。自分たちの毎日の仕事が、日本のGDPを押し上げるレバーになる。この圧倒的な社会的意義が、1つ目の理由です。
理由2:「DX遅れ」と「人手不足」、2つの課題から中小企業を救う救世主になり得る
2つ目の理由は、日本の会社の99.7%を占める中小企業の現状に関係します。今、日本の中小企業は2つの大きな課題による「二重苦」に直面しており、既存の解決策では限界が来ています。
1. DXの遅れ(デジタル・ディバイド)
世の中には便利なSaaSが溢れていますが、多くの中小企業では使いこなせる人材がおらず、依然として電話やFAXが中心です。「SaaSを導入しても、誰も使えない」のです。
2.深刻な人手不足
少子高齢化により、採用難は極まっています。「経理担当が急に辞めた」「事務員が採れない」。黒字なのにバックオフィスを回す人がおらず、廃業を余儀なくされるケースさえあります。

出典:kubellプレスリリース「中小企業の経営課題とDX、SaaS、リスキリングの実施状況・意向調査」
SaaSだけでは使いこなせない。旧来のBPOは高額すぎて手が出ない。人材紹介を使おうにも、特に地方にはそもそも紹介できる人がいない。
この八方塞がりの状況を打破できる1つの解が、「プロセスごと業務を請け負い、テクノロジーで効率化して提供する」BPaaSであり、その裏側を支えるバックオフィス・コーポレート人材なのです。
知識や人手に課題を抱える企業に対し、単なるツールの提供ではなく、業務プロセスそのものを丸ごと引き取って解決する。これにより、日本の産業基盤である中小企業を守るという、ダイナミックな課題解決に携わることができる、まさに救世主となり得るのです。
理由3:「裏方」から「プロフィットの源泉」へと立場の転換が起こる
3つ目は、キャリアにおける立ち位置の劇的な変化です。
ほとんどの企業においては、コーポレート部門は基本的に「裏方」であり、コストセンターと見なされがちです。いかに優れた業務フローを構築しても、それは「守り」の仕事。事業の主役は営業やマーケティング、プロダクトを作る開発部門であり、バックオフィスはそれを支える縁の下の力持ちという構図が一般的です。
しかし、BPaaSにおいては、そのパワーバランスが完全に逆転します。BPaaS事業にとって、バックオフィス業務のオペレーションそのものが「商品(プロダクト)」です。
いかにミスなく、効率的に、高品質な業務フローを構築できるか。あなたの持つ実務知識、イレギュラーへの対応力、業務設計能力こそが、顧客への提供価値そのものになり、売上と利益を生み出す源泉となります。ここでは、バックオフィス人材こそが「プロフィットセンター」であり、事業をドライブする主役なのです。
そして、その主役には、日本全国どこに住んでいてもなれる可能性があります。BPaaSはオンラインを通じて提供されることが主であり、実際、弊社で提供する業務代行サービス「タクシタ」のオペレーションスタッフ(クルー)も、全国各地に散らばっています。

コスト削減のために効率化するのではなく、事業価値を高めるために業務を磨き込む。このポジティブな立場の転換は、これまでのキャリア観を大きく変える経験になります。
理由4:AI活用のど真ん中に携われる
最後の理由は、テクノロジー、特にAI活用に関するものです。
ここまでの話を聞いて、「BPaaSと言いつつ、結局は人をたくさん雇って気合で回すこれまでのBPO(労働集約型ビジネス)と大きく変わらないのでは?」と感じた方もいるかもしれません。
しかしそれは大きな間違いです。BPaaSが目指しているのは、あくまで人海戦術ではなく、AIを含むテクノロジーをフル活用した、圧倒的なオペレーション効率です。

出典:kubell IR資料
昨今、生成AIをはじめとする技術革新が著しいですが、AIは単体で存在していても価値を発揮しません。実際の業務プロセスの中に組み込まれ、具体的な課題解決に使われて初めて真価を発揮します。
しかし、「この経理処理のこの部分はAIに任せられる」「この確認作業は人がやった方が早い」こうした判断は、業務の現場を知り尽くしているバックオフィス・コーポレート人材にしかできません。エンジニアやPdMだけでは、真に現場で使えるAI活用フローは作れないのです。
BPaaS業界に身を置くことは、単に事務作業を請け負うということではありません。「業務オペレーション × AI」の最適な組み合わせを設計し、未来の業務プロセスを発明することと同義です。
AI時代において最も市場価値の高い、AIを使いこなして業務を設計できる人材へと進化できる環境がそこにあるのです。
最後に
型化や仕組み化をすることが好きで、カオスな状況を整えることに喜びを感じるバックオフィス・コーポレート人材の皆さま。 これまで自社の中だけで完結していたそのスキルを、これからは社会全体のために使ってみませんか?
労務、採用、事務、秘書、経理、Web制作など、あなたがこれまで積み上げてきた仕事が社会のインフラになり、中小企業を救い、日本の生産性を変える。そして何より、あなた自身が事業の主役として輝ける場所が、BPaaSにはあります。
「裏方から、事業をドライブする主役へ」、 少しでも共感してくださった方は、ぜひこの新しい潮流に飛び込んできてください。
