雇用保険被保険者資格取得届を郵送する方法や注意点を徹底解説 |HR NOTE

雇用保険被保険者資格取得届を郵送する方法や注意点を徹底解説 |HR NOTE

雇用保険被保険者資格取得届を郵送する方法や注意点を徹底解説

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雇用保険被保険者資格取得届は郵送でも手続きできます。

ただし、個人情報を扱う書類のため、普通郵便ではなく簡易書留などで送付が必要です。またホチキスどめをしない、できるだけ折り曲げずに郵送するなど、いくつかの注意点も存在するため解説します。

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1. 雇用保険被保険者資格取得届の郵送方法

会社で雇用保険の加入条件を満たす従業員をひとりでも採用したときは、正規雇用か非正規雇用かに関係なく、雇用保険の加入手続きが必要です。

必要書類や届出の期限は以下のとおりです。

  • 届出書類:雇用保険被保険者資格取得届
  • 添付書類:不要(事業所の新規加入時や手続きの遅延時を除く)
  • 提出期限:被保険者となった日(入社日)の属する月の翌月10日まで
  • 届出機関:事業所を管轄するハローワーク
  • なお、手続きは郵送でも可能です。以降から郵送方法を紹介します。

1-1. 「雇用保険被保険者資格取得届」を正しく印刷する

雇用保険被保険者資格取得届はハローワークインターネットサービスからPDF形式でダウンロードできます。[注1]なお、ダウンロードする際は以下の注意事項を確認し、正確に印刷しなければいけません。

 

  • A4の白色用紙に等倍(倍率100%)で印刷する
  • 読取時の基準マーク(3点の■)に欠損やかすれなどの印刷不良がないことを確認する
  • 印刷面が指定されている紙は印刷面に印刷しているか確認する
  • 印刷した様式が用紙に対して極度に傾いていないか確認する
  • 印刷した様式の文字や枠線にかすれ、二重印刷がされていないか確認する

資格取得届は手書きした文字を光学式文字読取装置で読み取るため、印刷の時点で不備があると、書類が受理されないため注意しましょう。

なお、資格取得届のみ印刷するだけでなく、必要事項を入力した状態で印刷することも可能です。

[注1]雇用保険被保険者資格取得届|ハローワークインターネットサービス

1-2. 必要事項を記載し雇用保険被保険者資格取得届を作成する

雇用保険被保険者資格取得届のみ印刷したときは、必要事項を記入し書類を作成します。なお、書類作成時にも以下の点に注意が必要です。

  • 記入枠内はHB程度の鉛筆で記載する
  • 書き損じたときは跡が残らないように消しゴムできれいに消す
  • 用紙を汚したり折り曲げたりしない
  • 文字は大きく書き記入枠内からはみ出さない
  • 濁点や半濁点などは1文字として枠内に記入する

これらの注意事項に留意しながら、それぞれの項番の記入事項も間違いのないように作成します。

1-3. 返信用封筒と送付状を同封する

届出書が受理されると、ハローワークより「雇用保険被保険者証」と「雇用保険資格取得等確認通知書(被保険者通知用)」が会社宛てに届きます。そのため、これらの書類を返送できるよう、返信用封筒を同封しましょう。

また、複数の届出書を郵送するときは、対象者や添付書類一覧などをまとめた送付状を添えるとわかりやすいでしょう。

1-4. ハローワークに郵送する

雇用保険被保険者資格取得届を作成し、返信用封筒などの準備ができたら、所管のハローワークの住所を確認し郵送します。加入や喪失で担当部署がわかれている可能性もあるため、事前にホームページを確認しましょう。

なお、郵送時もいくつかの注意事項があるため、以降で紹介します。

2. 雇用保険被保険者資格取得届を郵送するときの注意点

雇用保険被保険者資格取得届はマイナンバーを含む個人情報を記載しているので、普通郵便ではなく追跡機能付き郵便で送りましょう。また、届出書は光学式文字読取装置で読み取るため、折り曲げたりホチキスどめしたりしてはいけません。

2-1. 普通郵便ではなく追跡機能付き郵便で送付する

雇用保険被保険者資格取得届にはマイナンバーを記入します。ほかにも従業員の個人情報を記載するため、郵送するときは普通郵便ではなく、安全性の高い追跡機能付き郵便で送付しましょう。

レターパックライトやレターパックプラス、特定記録郵便、簡易書留などがあるものの、手渡しで配達されるものはレターパックプラスと簡易書留が該当します。容量とコストを比較し選ぶとよいでしょう。

2-2. 用紙はできるだけ折り曲げない

先述のとおり、雇用保険被保険者資格取得届は光学式文字読取装置で読み取るため、できるだけ折り曲げずに郵送しましょう。A4サイズのクリアファイルに入れて送れば理想的です。

2-3. ホチキスでとめたり閉じ穴をあけたりしない

雇用保険被保険者資格取得届のほかに添付書類があるときは、ホチキスでまとめてとめたり、閉じ穴をあけたりしてはいけません。資格取得届が傷ついたり汚れたりしないように注意しましょう。

3. 雇用保険被保険者資格取得届を間違えたときの対処法

雇用保険被保険者資格取得届を郵送した後に内容の間違いに気が付いたときは、速やかに雇用保険被保険者資格取得届訂正・取消願を提出し、内容の訂正をしなければいけません。

上記に間違った内容と正しい内容を記入し訂正します。また、訂正内容の確認書類として、住民票や戸籍謄(抄)本、契約書などの添付が必要です。

なお、添付書類はハローワークにより異なる可能性もあるので、確認してから用意しましょう。

4. 雇用保険被保険者資格取得届の郵送以外の提出方法

雇用保険被保険者資格取得届は郵送以外に所管のハローワークの窓口に持参したり、電子申請をしたりしても提出できます。それぞれ、手続き方法を解説します。

4-1. 管轄のハローワークの窓口に持参する

管轄のハローワークの担当窓口に持参しても手続きが可能です。届出に間違いがなければ受理され、従業員の情報が印字された以下の書類が手渡されます。

  • 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(事業主通知用)
  • 雇用保険被保険者資格喪失届
  • 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)
  • 雇用保険被保険者証

「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)」と「雇用保険被保険者証」は従業員に交付しましょう。なお「雇用保険被保険者証」を会社で預かるときは退職時に交付します。ほかの書類は、汚れたりなくしたりしないように保管しましょう。

なお、ハローワークの開庁時間は平日であれば8時30分から17時15分までが一般的ですが、異なることもあるため確認しましょう。また、平日の延長開庁(19時まで)や、土曜開庁をしている庁舎もあります。

4-2. 電子申請で手続きをする

雇用保険関係の手続きは、電子政府の総合窓口「e-Gov」より電子申請が可能です。電子申請をするときは、事前にe-Govをダウンロードする、アカウント登録を済ませるなどの手続きを行います。また「電子署名」が必要となるため、「電子証明書」の取得も必要です。

これらの準備が整った後は、e-Govにログインし「手続検索」から雇用保険被保険者資格取得届を検索して手続きをします。

手続き完了後は電子公文書取得からPDFファイルで雇用保険被保険者資格取得等確認通知書などをダウンロードできます。

詳しい手順は以下を参照ください。

参照:雇用保険被保険者資格取得届電子申請手順|厚生労働省

5. 雇用保険被保険者資格取得届を郵送するときは注意事項を確認しよう!

雇用保険被保険者資格取得届は郵送でも手続きできるものの、用紙の印刷から実際の郵送まで、注意すべき点がいくつかあります。また、内容を間違えたときは別途修正手続きが必要なため、内容をよく確認してから送付しましょう。

なお、郵送コストや印刷の手間をかけずに手続きをしたいなら電子申請がおすすめです。雇用保険の手続き人数が多い会社では、電子申請を活用すると業務の効率化につながるでしょう。

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