従業員のための「WILL」の考え方|WE戸田 |HR NOTE

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従業員のための「WILL」の考え方|WE戸田

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※本記事は、株式会社WEの戸田裕昭さんより寄稿いただいた記事を掲載しております。

皆様ご無沙汰しております。株式会社WEの戸田です。

前回は「原体験(過去の出来事)の振り返りと社会の繋がり」を書かせていただきました。

今回は、Will Based Learning(WBL)の主目的である「Willを考える」についてとなります。ぜひ参考にしていただければと思います。

執筆者】戸田 裕昭|株式会社WE 代表取締役 / 上智大学非常勤講師 / 総務省地域力創造アドバイザー

大学卒業後、オフィス家具メーカーにて新規事業創出・地域活性化に携わる。総務省地域力創造アドバイザーや国土交通省スマートアイランド推進実証事業コーディネーターなどを担い、全国各地の地域における事業振興のアドバイスを行なっている。 また、個々人のやりたいことが起点となる事業創出を目的とした伴走型教育プログラムを開発・構築。小学校から大学までの教育機関や自治体、民間企業と連携し、人材育成を軸とした「組織変革」「事業創造」「地方創生」を行う。

1. 私たちが定義する「Will」とは何か?

私たちの会社では、Will「人生の目的」と定義しています。

「自分は一体何で生まれてきたのか?」「自分はなんで自分なのだろうか?」といった問いを考えたことはありませんか?

私の場合は、答えがわからないので考えるのをやめてしまいました。皆さんも一度は考えたことがあるかもしれませんが、「日常的に考え続けている」という人はあまりいないかもしれません。

1-1. 「存在価値」について考える

星とプラス皆さんは、この世の中に存在しているというだけで価値があります。これは全ての人にとって言えることでしょう。生きていることはとても素晴らしいことです。

では、あなたがこの社会で生きている存在価値とは何でしょうか?もし、誰かが「あなたのこの世の中での存在価値はこれです!」と決めるとしたら、どのように思うでしょうか?

他者に自分の存在価値を決められて生きたいと思う方は、少ないと思います。もしそうであれば、存在価値は自分で決めるしかありません。

この社会に生きている存在価値は、自分で決めることができるはずです。

1-2. 社会で働く上で必要なWill

勉強も仕事も人生を豊かにするための手段です。手段であるならば、「何のために勉強をするのか?」「何のために仕事をするのか?」という目的を考えないといけません。

短期的な目標を設定しても良いですが、また達成後には「なぜ勉強するのか?」「何のために仕事をするのか?」と同じことを考えないといけなくなります。 

「うまくいかなくなった時に自分探しの旅に行く」というケースをよく見かけます。そうした行動に出るのは、人生における長期的な目標がないからそうなってしまうのではないかと考えます。

自分探しをするきっかけとして海外に行くことはいいことかもしれませんが、結局は自分と向き合わないと自分は見つかりません。自分は自分の中にしかないのです。

2. Willは「手段」ではない

では、Will(=人生の目的)について、どのように考えていくのが良いでしょうか?

Willについては、よく「社長になる」「お金持ちになる」といった具体的な内容を提示されることがよくあります。

もちろん、社長になるのもお金持ちになるのも良いことだと思います。しかし、それは「目的」ではなく「手段」です。

  • 社長になって何がしたいのか?
  • お金持ちになって何がしたいのか?

といったように、実は、目標の「その先」がまだあると思います。

目標の先で何がしたいのか考えると、もしかしたら本当の目的は社長にならなくても実現できるかもしれない。また、お金持ちにならなくてもできるかもしれません。

このように「目的」だと思っていたことが「手段」であることもあるので、しっかり「目的」が何かを考えることが重要です。

3. Willを考えるきっかけとなる3要素

方法について悩んでいる「それって手段だよね!」と言われると、「ではその目的は何ですか?」と疑問に思う方もいると思います。 実は、その「目的」について考えるために、過去の記事でその要素を書いてきました。

例えば、このような要素です。

  • 自分はどんな時が幸せなのか?豊かなのか?
  • 過去の経験からどんな価値観や行動基準を持っているのか?
  • 自分だけではなく社会にも目を向けないと自分の生活にも影響があること

これらを振り返っていくと、Willには、

  • 自分が幸せであると感じることで
  • 価値観行動基準がブレず、
  • 幸せであると感じられる社会

という3つの要素が含まれることになります。

私たちのプログラムでは、より細かく定義していますが、まずWillを考えるきっかけとして、上記3つを意識していただくのが良いのではないかと思います。

4. Willがあるといいこと

実際、Willを考えることはとても難しいです。そんなに簡単に人生の目的なんて決まりません。

 私自身も、過去に数百人と一緒にWillを考えてきましたが、1回で人生の目的を見つけられた方は一人もいません。それが普通だと思います。

短時間でWillが決められたとしても、それは一時的なものである場合もあります。そのため、じっくり考える必要があります。

それでは、自分の中で人生の目的を深く考えることは、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここで、私たちの受講生による「Willがあって良かった」という声(自己評価や受講生評価)をご紹介します。

受講生の声
  • 軸ができたので何をするべきか迷わなくなった
  • 壮大なゴールが設定できたので途中で諦めることがなくなった
  • 今までは人のWillに引っ張られてきたけど、自分も堂々とWillを語れるようになった
  • 仲間が増えた

私の場合は、Willを持ち、それを活かしたおかげで、前例のなかった社内事業設立を成功させることができました。 Willがなくても生きてはいけますが、Willを持つことで拓かれる道もあると思います。

5. まとめ

壮大な目標を掲げると「実現できないのでは?」「自分には無理だ」と思う方もいるかもしれません。

しかし、未来のことは誰にもわかりません。そうであれば、できるかもしれないと信じて頑張ってみる方が良いでしょう。

VUCA時代(予測不可能な時代)と言われていますが、予測不可能な時代であれば予測ではなく、「想像したものを創造していく」時代にしていけばいいのではないかと思います。

未来のことは誰にもわからないので。

「こうであったらいいな!」という壮大な未来を描き、共に実現していきましょう!

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