皆様ご無沙汰しております。株式会社WEの戸田です。
本記事が公開される頃には、桜が咲いてもう新シーズンがスタートしていると思います。良いスタートになっているといいですね!
今回は「ミドルシニア層のリスキリングで大事なこと」について書かせていただきます。
執筆者戸田 裕昭氏株式会社WE 代表取締役 / 総務省地域力創造アドバイザー
大学卒業後、オフィス家具メーカーにて新規事業創出・地域活性化に携わる。総務省地域力創造アドバイザーや国土交通省スマートアイランド推進実証事業コーディネーターなどを担い、全国各地の地域における事業振興のアドバイスを行なっている。 また、個々人のやりたいことが起点となる事業創出を目的とした伴走型教育プログラムを開発・構築。小学校から大学までの教育機関や自治体、民間企業と連携し、人材育成を軸とした「組織変革」「事業創造」「地方創生」を行う。
【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』
「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。
1.会社にとってのミドルシニア層
定年が延長になったり、本人が再雇用を望めば原則再雇用しなければいけなかったり、ミドルシニア層の雇用に関しては度々議論に上がると思います。
私は過去ミドルシニア層に対しての新規事業を企画した経験があり、彼らにインタビューをしたことがあります。その際、ミドルシニア層の現実について、以下のような声が印象に残っています。
- 別に働きたいわけではないけど辞めてもやることがないから働きたい
- 定年退職して家にいても邪魔者扱いされるし、近所で友達がいないから働きたい
一方で、企業側(雇用者側)にもインタビューをしたところ、このような声がありました。
- 辞めてほしいとは言えないのでできれば何かやりたいことを見つけてほしい
- 若手を採用していきたいけどミドルシニア層が残っていると採用枠がない
- 外資系企業においては定年まで残っている人はとても優秀なので、お金を積んででも残ってほしい
もちろん、私がミドルシニア層に向けた新規事業を企画していたのはもう10年ほど前のことですので、今とは事情が異なる点もあると思います。しかし、AIの出現により、今まで人がやっていた仕事はこれからさらにテクノロジーに置き換わり、人がやらなくても良くなってきていることは事実です。
このような環境の変化の中で、大企業では人的資源が超過し始めているということも起きています。では、昔よりミドルシニア層は活躍しづらくなっているのでしょうか?私は違うと思います。
2.ミドルシニア層の持つ力
私は、バブル崩壊や就職氷河期といった時代を経験した30代後半の従業員の皆様は、「苦しい中でも前を向いてやり続ける力」をより強く持つ方が多い傾向にあると考えています。このような力はAIに取って代わられることなく、これからも活躍していくために重要なポイントの一つだと思います。
指示を受けておこなう仕事は、AIによるテクノロジーがこなします。そうなると、残る仕事は次の2種類だと思います。
①新しいことを生み出す
②AIやテクノロジーができない力仕事など
新しいことを生み出すのは、簡単ではありません。また、AIやテクノロジーによってできない仕事も常に考え続ける必要があり、試行錯誤の連続です。
一方で、企業は新しいことを生み出すチャレンジをしなければならなくなります。このようなチャンスに活躍する人材は、苦しい中でも前を向いてやり続けてきたミドルシニア層だと私は考えています。
3.ミドルシニア層の活躍のために企業ができること
定年や再雇用の議論の対象になっていたミドルシニア層の皆さんは、今はやる気がないかもしれません。では、どうすればやる気を出すことができるでしょうか?
それには、3つのポイントがあると思います。まずはこの3つをぜひ実施してみてください!
- 過去にやってきた仕事の棚卸し
- 過去の仕事は「誰に」「どのような価値を提供していたのか」
- 過去の経験をこれからどのように活かすのか
私は最近、50歳以上の方々と3つのポイントをおさえたワークショップをやらせていただきました。その際にお話した方々は、本当に様々な経験をされていて、お話を伺う際はとても活き活きしていました。
リスキリングは「やらなければならない」からやるのではありません。自らやる気になって学ぶという流れが自然だと思います。
苦しい中でも前を向いてやり続けるミドルシニア層だからこそ、その姿を見た若手たちが育っていくでしょう。
4.最後に
今の世の中を創ってきたのは間違いなく方でミドルシニア層の先輩方であり、これからも間違いなく必要な存在です。その世代がもつ力は、今後の組織としての生き残りに重要だと思っています。
スマートに、シンプルに、効率的にできたらそれは最高だと思いますが、それだけで何か成しえることができたら苦労しません。
今まで活躍されてきたミドル層シニア層の皆さんの経験とこれからの行動が、若者たちに火をつけていく。「先輩たちはかっこいい!」「あんな人になりたい!」と思ってもらえたら、若者たちも自然と頑張り始めます。
なので、皆様の組織にいるミドルシニア層が会社から必要とされ、さらに成果を出していく。それが組織としての持続可能な一歩だと思います。
- 過去にやってきた仕事の棚卸し
- 過去の仕事は「誰に」「どんな価値を提供していたのか」
- 過去の経験はこれからどう活かすのか
これらは、ぜひやってみてください!今回も読んでいただきありがとうございました!次回も楽しみにしていてください!!
【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』
「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。