今話題のサステナビリティ。企業が意識すべき意味や考え方、企業の事例をご紹介

今話題の「サステナビリティ」という言葉をご存知でしょうか?

おそらく、多くの方が聞いたことがあるかと思います。

しかし、「サステナビリティ」の意味や定義を聞かれて、自信を持って答えることができる方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。

今回は「サステナビリティ」について、意味や考え方、関連用語、企業の事例をご紹介いたします。

1.サステナビリティとは

サステナビリティ(sustainnability)とは、「持続可能な」と訳される英単語です。

しかし、今回取り上げる「サステナビリティ」は単に英単語として使われているものだけでなく、社会全体で意識するべきキーワードとして使われている言葉です。

そこで、どのような意味を持って使用されているのか、説明いたします。

1-1.サステナビリティの意味

もともと、サステナビリティは地球環境や資源開発における概念として扱われていました。

国際連合の「環境開発に関する世界委員会」(WCED)から1987年発行された報告書「Our Common Future」において、「将来の世代のニーズを満たす能力を損なうことなく、今日の世代のニーズを満たす」と言及されるようになりました。

現在では企業においてもサステナビリティは重要視されており、企業の社会的責任(CSR)の観点から、経営戦略や商品の提供などにサステナビリティを確保することが求められています。

企業におけるサステナビリティへの取り組みを、特に「コーポレート・サステナビリティ(CS)」と呼ぶことがあります。

1-2.サステナビリティはなぜ注目されるようになったのか

サステナビリティは、1987年に開催された「環境と開発に関する世界委員会」における報告書において生まれた概念です。

以降、1992年に開催された「地球サミット」「国連環境開発特別総会」においてサステナビリティが重要視されるようになり、2002年には通称「ヨハネスブルクサミット」と呼ばれる「環境と開発に関する世界委員会」において、サステナビリティに重点を置きながら議論が繰り広げられました。

2015年には国連サミットで「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択されたことにより、近年、さらにサステナビリティの重要性が増しています。

1-3.サステナビリティの考え方

サステナビリティの基本的な考え方は、次の「3つの尺度」「GRIスタンダード」において定義されています。サステナビリティの範囲を、適宜、図を用いて説明いたします。

・3つの尺度

まず、サステナビリティには「経済」「社会」「環境」の3つの尺度が存在します。

経済については、労働環境や貧富の格差、不十分である社会保障を見直すことについて考えられています。

社会については、ジェンダーや難民、健康、教育などの人間社会における課題が挙げられています。

環境については、森林伐採や鉱物資源、海洋環境、気候、生物多様性の保全が論点となっています。

これらの3つの尺度において両立する範囲が、サステナビリティのある状態と言えます。

・GRIスタンダード

GRIスタンダードとは、GRI(Global Reporting Initiative)という団体が作成したサステナビリティの国際的なスタンダードが記されたガイドラインのことです。

GRIはUNEP(国連環境計画)の公認団体であり、サステナビリティにおける具体的な国際基準を設定するためにつくられた団体です。

共通スタンダードのほか、上記の「3つの尺度」合計34個の項目別のスタンダードに分けられてらおり、企業がサステナビリティの問題に取り組む際に、非常に参考になることでしょう。

2.サステナビリティを意識しないとどうなる

ここまで、サステナビリティの重要性や基本的な考え方について紹介して参りました。

しかし、サステナビリティを経営に取り入れることは、企業にとって本当にメリットなのかわからない、すぐに取り入れることは難しいと感じている方もいらっしゃることでしょう。

サステナビリティを企業が取り入れることの難しさや、それでも取り入れるべき理由について説明いたします。

2-1.サステナビリティは「長期的」に考えなければならない

サステナビリティは長期的に考えて活動を進めなければなりません。

しかし、多くの日本企業では短期で結果を出すことが求められています。

市場関係者は短期でリターンを出すことを理想とし、情報開示においても短期でおこなうことを求めます。たとえば、年次決算が半期決算、四半期決算と決算の期間が短くなっていくことが挙げられます。

ところが、「ショートターミズム」とも呼ばれる上記の姿勢は、サステナビリティには大きな障害となります。

企業が長期的にサステナビリティに取り組むことを難しくし、自然環境や社会との共存もしづらくなり、結果的に長期的な財務リターンの減少を招くからです。

短期間で結果を求められる市場であっても、企業経営者は、数十年先を見越した環境や社会との向き合い方、サステナビリティに関する事業継続の可否を投資家から求められているのです。

2-2.サステナビリティ事業に取り組むこと≠コスト

日本では長年、サステナビリティ事業やCSRをコストだと捉えてきました。

一方で、欧米では「社会・環境への価値提供は財務リターンと矛盾しない」という考え方が浸透しています。

NGO関係者だけでなく、経営者や投資家、更には法律の法理にまで浸透しているのです。

もしも、サティスナビリティに配慮することを余計なコストだと考え、蔑ろにした経営を続ければ、「善管注意義務違反」「受託者責任違反」と言われる可能性があります。

地球環境だけでなく、自社のイメージにも傷がつく可能性があるため、サステナビリティな事業運営に取り組むことは重要だといえます。

3.サテスナビリティに関連する用語

サステナビリティの意味については、ある程度ご理解いただけたかと思います。

ここでは、サステナビリティに関連する重要な用語の紹介をいたします。

今後のサステナビリティ事業にも関わることがあると思いますので、ぜひお読みください。

・SDGs

SDGsとはサステナビリティを更に具体的にした、国際的な目標となります。

持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)別ウィンドウで開くの後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。

外務省|「JAPAN SDGs Action  Platform」SDGsとは?

・CSR

企業の社会的責任を意味する言葉で、「Corporate Social Responsibility」の略語です。

企業は、利益の追求や法令遵守だけでなく、消費者や社会全体をはじめとしたステークホルダーに配慮した行動をとる義務があることを示しています。

・エシカル消費

エシカル消費とは「倫理的消費」という意味で、環境に配慮した消費をすることを指します。

消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うこと。2015年9月に国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)の17のゴールのうち、特にゴール12に関連する取組です。

消費者庁|「エシカル消費とは」

以上3つがサステナビリティに関連する用語となります。

今後の事業や活動で、ぜひ参考にしてみてください。

4.サステナビリティを意識した企業の取組事例

最後にサステナビリティを意識した企業の取組事例を紹介させていただきます。

どのようにサステナビリティに配慮すれば良いのか見えるかもしれませんので、ぜひ参考にしてください。

4-1.ファーストリテイリング

ファーストリテイリングのアパレルブランドである「ユニクロ」では、ユニクロダウンのリサイクルがおこなわれています。

東レ開発のダウン分離システムを用いて、不要になったダウンの分解をし、新たなダウン製品に活用されています。ゴミの量を削減し、環境への負担を軽減することが期待されています。

4-2.Adidas

Adidasでは「END PLASTIC WASTE」を掲げ、海洋プラスチック汚染の対策としてプラスチックをリサイクルした製品が開発されています。

「PRIME BLUE」製品には、全体の40%にプラスチック素材が使われているそうです。

4-3.トヨタ自動車

社会への取り組みとして、「健康第一の会社を目指す」という健康宣言のもと、2017年から従業員一人ひとりが適正体重(BMI)・朝食・飲酒・間食・運動・禁煙・睡眠・ストレスといった項目を改善する施策がとられています。

2021年3月、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「健康経営銘柄」に選定されています。

4-4.Apple

Appleは2020年7月に、2030年までにサプライチェーンの 100%カーボンニュートラル達成を約束」することを発表しました。

地球環境や気候変動に対処しながら、新たなイノベーションに取り組んでいるのです。

5.最後に

今回は、サステナビリティについて意味や考え方、重要性、関連用語、企業事例を紹介いたしました。

これからの企業経営においては、サステナビリティを意識することが強く求められるようになっていくことでしょう。

これから企業を成長させるために役立つ情報となれば幸いです。

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