メンタリングとは?コーチングとの違いや導入の流れ、注意点をご紹介 |HR NOTE

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メンタリングとは?コーチングとの違いや導入の流れ、注意点をご紹介

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「メンタリング」という言葉をご存じでしょうか。「人材育成方法でよく聞くが詳細については知らない」という方が多いです。

メンタリングの進め方やメンターの選出方法など、メンタリングの詳しいことを知りたい人に向けて、詳しい事例を紹介します。

1. メンタリングとは

メンタリングの基本情報について説明します。

メンタリングとは人材育成方法の一つです。メンターと呼ばれる指導する側の社員が、メンティーと呼ばれる指導される側の社員と1対1で話し合いを行います。

その中で双方の信頼関係を構築しながら、キャリア上の悩みや問題点を解決するという育成方法です。メンターはメンティーが抱えている課題や悩みを経験した人が選ばれることが多いです。

しかし、解決方法や回答を教えるのではなく、メンティーが自発的に解決できるように適切なアドバイスをすることが求められます。

2. メンタリングとコーチングの違い

ここでは、メンタリングとよく似た言葉であるコーチングとの違いを説明します。

2-1.指導方法

コーチングでは先輩社員から課題に対して直接、答えを提示することが多いです。なぜなら、業務内容の支援や業務の振り返りを行うことが第一だからです。

しかし、メンタリングでは業務内容関連だけではなく、メンティーの精神的支援を行うことが一番重要です。そのためメンターはメンティーの悩みを傾聴し、本人の中から答えを導くことが求められます。

2-2. メンターの選出方法

コーチングでは直属の上司がメンターとなります。なぜなら、コーチングでは業務に関する課題解決に重きを置いているため、業務内容について詳しく知っている人が適任だからです。

それに対しメンタリングでは、メンターになるのは直属の上司だけではありません。メンティーが抱える課題や問題を解決した、その人のロールモデルとなる先輩や、メンティーが心理的安全を感じている先輩がメンターとして選ばれます。

2-3. 対象者

コーチングでは業務内容に関する課題や問題を持っている人が対象者になります。それに対しメンタリングでは業務の面だけではなく、将来のキャリアの不安、人間関係の悩みなど様々な不満を抱えている人が対象になります。

総括すると、コーチングは業務に関する問題を支援するのに対しメンタリングはそれに加えて、心理的なケアもおこないます

 

3. メンタリングをおこなう目的

目的

メンタリングでは、先輩社員がメンターとして悩みや相談を受け、サポートを行います。業務上のテクニックを指導するトレーナーとしてではなく、仕事をする上での問題点の相談役となり、信頼関係を構築していくのがメンターの役割です。
メンタリングには、従業員の離職や孤立化を防ぎ、風通しのいい職場環境を作るという大きな目的があります。

3-1. 若手社員の離職防止

若手社員の離職防止対策としてメンタリングを実施する企業は少なくありません。
若手社員が退職を考える理由の1つに職場環境や人間関係があります。職場環境や人間関係は業務とは直接関係のない要素と思われがちですが、従業員にとっては重大なポイントです。仕事をする上での不一致が蓄積すると若手社員は次第に働きにくさを感じるようになり、結果として離職を選んでしまうことがあるのです。
メンタリングには若手社員とこまめなコミュニケーションを取り、不一致を解消していくという目的があります。若手社員の良き相談相手となって相互理解を深めることは、離職の防止につながるのです。
また、女性社員の活躍促進のためにメンタリングが行われることもあります。結婚や出産などキャリアに関する悩みを共有できるメンターは、女性社員にとって頼れる存在となります。

3-2. 先輩に相談しづらい環境を改善

社内のコミュニケーションが希薄で、困ったときに周囲に相談を持ちかけにくいと悩む従業員もいます。業務を進める中で生じる悩みをいつ誰に対してどのように相談すべきかを考えるのは、従業員にとって難しいものです。
結局悩みを解消できず、そのままになってしまうケースもあるかもしれません。周囲に相談できない社内環境によって従業員が精神的に孤立してしまうおそれもあります。
メンタリングの導入には、先輩社員に対する相談がしやすい環境をつくるという意味合いもあります。困ったときにはすぐに担当のメンターに相談すればいいので、若手社員は悩みを抱えたまま過ごす必要がなくなります。
業務上のことに限らず、キャリアのこと、プライベートなことまでも相談できる先輩がいることは、若手社員にとって大きなメリットになります。

4. 【疑問】メンタリングとリバースメンタリングの違いって何?

リバースメンタリングとは新人社員や若手がメンターになり、上司がメンティーになる人材育成方法です。本来のメンタリングとは立場が逆になります。この制度を利用することで組織の硬直化を防ぐことにつながります。

なぜなら、若い社員から新しい価値観を教わることにより、今までの制度の見直しや、新しい制度の導入につながる可能性があるからです。例を挙げると、IT化により導入されたパソコン技術を若手社員から教わることです。若手社員とのコミュニケーションをとることで新しい価値観を知る機会や技術の習得につながります。

また世代間の異なる価値観のすり合わせによる、上司のマネジメント能力の向上にも期待できます。

5. メンタリングのメリット

ここでは、メンタリングのメリットを4つ紹介します。

5-1. メンタルケアを行うことで早期離職の防止

メンタリングでは実務的な面だけではなくメンタル面でのサポートもおこなうことができます。そのため、メンターが感じている仕事に対する心理的ストレスや健康状態について早期に発見し、解決することができます。

現代では離職率が高いことが非常に問題となっています。メンタリングを行うことで離職の兆候に事前に気づき、問題点を共に解決することができます。

5-2. 信頼関係の構築

1対1で対話を行う方式により従業員同士の信頼関係の構築につながります。信頼できる人が身近にいることはメンティーにとって働きやすい環境につながります。さらにメンティーがメンターを尊敬していたら、「メンターのようになりたい」と考えます。

このように、メンティーのモチベーションアップにもつながります。

5-3. 主体性の獲得による生産性の向上

メンタリングで重要なのはメンティーが主体的に思考し、答えを導くことです。課題に対し自身で答えを考え出す習慣は業務にも応用することができます。受動的に仕事を行うことから、自ら目標を設定し、能動的に動くようになります。

このような社員がいることは業務の効率化や生産性の向上につながります。

5-4. メンターの成長につながる

メンタリングを行う際にはメンターに様々な能力が必要です。メンティーが何に困っているのかを探る「ヒアリング力」や、メンティーとの信頼関係構築の際に役に立つ「共感力」、「コミュニケーション力」など業務を行う際に必要な様々な能力が磨かれます。

さらに先輩として後輩と深く関わり指導する経験は今後のマネジメントにも役に立つでしょう。

このようにメンタリングを行うことは、メンティーにとって様々なメリットがあるだけではなく、メンターにも良い効果をもたらします。

6. メンタリング導入の流れ

メンタリングを導入する際の流れについて説明します。

6-1. 目標の決定

メンタリングを行う際にメンタリングを行う目的についてあらかじめ決定します。「若手の離職率を昨年より10%下げたい」など自社の方針に即した目標を決定します。

具体的な数値や、昨年との比較を用いてより具体的な目標設定を行うことが重要です。

6-2. ガイドラインの決定

運用方法の設定を行います。メンタリングを行う頻度や実施期間、面談方法を決めます。

また設定した目標を解決するための、話合いのテーマやフィードバックの方法やフィードバックの期間などが挙げられます。

6-3. メンターとメンティへ目的や意義の説明を行う

メンターとメンティーが決まったら、双方に決定した運用方法の説明を行います。その際に疑問点や不安な点があった際には、運用方法を変更することも視野に入れましょう。

メンターに対しては、メンティーとどのように向き合うべきなのか事前に研修を行う必要があります。

6-4. 運用を通じて課題発見・解決を行う

実施後、メンティ・メンター共にメンタリングの評価を行います。メンタリングを行うだけでフィードバックがないとメンターからの不満につながります。

そのようなことを防ぐためにあらかじめ決めておいた期間までにフィードバックを行うことが重要です。

またメンタリングの運用自体に問題点があった際には次回までに変更する必要があります。

7. メンタリング導入の際の注意点

メンタリングを導入する際の注意点を説明します。

7-1. メンターに注意を払う

メンタリングはメンターの負担になる可能性があります。例を挙げると、メンタリングに時間がかかりすぎて業務との両立が困難になることです。

このようなことを防ぐためにメンタリング中はメンターの業務量を調整したり、期間や回数を調整することが重要です。

7-2. メンターにより効果が異なる

メンタリングはメンターにより、効果が左右されてしまいます。相性が合うか、メンティーのロールモデルになりうるかどうかなど、人事側はメンティーに適切なメンターを選ぶ必要があります。

また人事側がメンターに対し、メンタリングの注意点や方法などを事前に伝えておく必要があります。

7-3. 守秘義務を守る

メンタリングを行う際には、メンターとメンティーどちらにも守秘義務が生じます。もし、メンティーがメンターを信じ、話した内容をほかの人に漏らしたり、話した内容で社内評価が行われていたとしたらどうでしょうか。信頼関係の崩壊につながりかねません。

7-4. 効果の測定が困難である

メンタリングは人の精神の問題なので数値で判断し、効果の測定が困難です。そのため、メンタリング終了後にその都度調査を行い、効果の有無や今後の方向性について臨機応変に対応していく必要があります。

8. まとめ

この記事ではメンタリングについての説明をしてきました。メンタリングを実施することで従業員間の信頼関係の構築につながります。特に新入社員の方が新しい仕事に望む際に、身近になんでも相談できる先輩がいることは非常に心強い存在になります。

従業員のエンゲージメント向上のために導入されてみてはいかがでしょうか。

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