ランチェスター社がフルリモートになって直面した課題と対応策|活用ツールもご紹介 |HR NOTE

ランチェスター社がフルリモートになって直面した課題と対応策|活用ツールもご紹介 |HR NOTE

ランチェスター社がフルリモートになって直面した課題と対応策|活用ツールもご紹介

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  • ダイバーシティ&インクルージョン

※本記事は、株式会社ランチェスターの平田さんより寄稿いただいた記事を掲載しております。

みなさんこんにちは、アプリマーケティングプラットフォーム「MGRe(メグリ)」の開発・運営をしている、株式会社ランチェスターの平田と申します。

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、株式会社ランチェスターでは2020年3月より、在宅勤務をベースとした働き方に移行しています。

これまでも週に1度のリモートDayがあったため(各々任意で好きな曜日に取得可能)ある程度の慣れ(?)はありましたが、やはりフルリモートに移行しながら見えてきた課題もあります。

フルリモートをベースとした働き方になってから約半年、現在はこの働き方も定着し、むしろ以前よりも働きやすくなったと感じています。

今回は、ここに至るまでに直面した課題と、ランチェスターなりの解決法をシェアできればと思います。

はじめに|ランチェスターで使用しているツールをご紹介

主に、コミュニケーションツールはslack、オンライン会議はzoomを活用しています。

ちょっとした会話の際も、slack callを使うこともありますが、slack上で /zoomで会話をはじめることが多いです。(MTGをスケジュールする必要がなくてすぐに呼び出せるので便利ですよね)

議事録やマニュアル、テキストで情報シェアするものはDocBaseを使用しています。

課題1|他部署が何をやっているかわからない…!情報共有がクローズドになりがちに

フルリモートになってからもこれまでと変わらずslack上でやりとりしながら業務をおこない、個人の業務については特別やりにくさを感じることはありませんでした。

しかし数週間経った頃、部署をまたいだコミュニケーションに課題を感じるようになりました。

オフィスで仕事をしていたときは、他部署で話し合っている内容がちょくちょく聞こえたり、ホワイトボードを使って話している姿が見えたりで、なんとなくどんな話をしているのか把握できていたんですよね。

ですが、フルリモートになるとそういった情報は積極的にslackのチャンネルに入って自らキャッチアップしないと入ってこなくなってしまいます。

また、他部署のチャンネルに入ってみたところで、何の話をしているのかついていけなかったりと、部署をまたいだ情報共有の深さやスピード感に課題を感じ始めました。

そこで、まず改革したことは、「定例MTGなど社内MTGをすべて視聴可能にしよう!」という取り組みでした。

こういったMTGは参加者のみのクローズドなコミュニケーションになりがちで、もちろんシェアされた議事録などを読めば、ある程度はキャッチアップできますが、このMTGでどんな議論が展開されていたのか、結論に至る過程まで把握することは難しいです。

そのため、関心のある人は誰でも視聴できるようにgoogleカレンダーに「視聴可」という会議室を設けてその日視聴できるMTG一覧を見える化、slackにもbotを入れてMTGが始まる5分前にアラートを出す設定をしました。

視聴可にしてよかったこと

  • MTGのプロセスがわかる(オフィスでMTGしている様子を傍聴してる感を再現)
  • あとあと、他部署に協力を仰ぐ際に、MTGの内容を説明する二度手間が省ける
  • 議論の最中でXX部のXXに聞いてみよう!となる場合、その人が視聴していればその場でアドバイスがもらえる。MTGに広がりが生まれる
  • 会議室のキャパを考慮する必要がないため、何人でも視聴できる

この取り組みは6月頃から実施していて、今ではランチェスター のリモートワークでは欠かせない取り組みになっています。

課題2|雑談しにくい…!

オフィスで仕事をしていると、近くの席の人に話しかけたり、休憩室でたまたま会った人と世間話をしたりということがあります。

そして、そういった雑談からアイディアが生まれたり、ちょっとした相談事ができたりといったメリットがありました。

それがリモートになると、何か目的がないと話しかけられない状況に陥ってしまいました。

もちろん、オープンコミュニケーションが浸透している文化で話しかけられない空気ではないのですが、なんでもない話やたまたま出会い頭に話しかけるってケースはリモートだと難しく、、わざわざ「話していいですか?」って声かけるような話でもないし、、と雑談が発生しにくいんですよね…。

社内でも「なんか雑談生まれにくいよね」という課題感はあり、現時点で定着している取り組みはslackに「雑談チャンネル」を設置していることと「timesチャンネル」を活用していることです。

雑談チャンネル

ランチェスター では趣味関連のチャンネルには # room_XXという命名規則を設けています。
現在は
# room_雑談
# room_game
# room_映画
などのチャンネルが存在しています。各自、自由に投稿、チャンネルも自由に追加OKというルールで運用しています。

timesチャンネル

timesとは、簡単に言うと社内Twitterのようなもので、気軽に今の気持ちだったり、考えていることをオープンに発信するものです。

ランチェスターでは社員のほぼ全員がslackに「times_名前」というチャンネルを持っていて、おはようございます/ おつかれさまでしたなどの挨拶をはじめ、今考えてることやプライベートな内容だったりと自由に発言しています。

他部署でなかなか顔を会わせる機会がなくてもtimesを見て、その人の人となりや興味・関心事を把握できて、距離が縮まるような、そんなメリットがあります。

【失敗談】バーチャルオフィスをつくりたかった

一方で、雑談のきっかけになればと思い、取り組んだ施策で失敗したものも多々あるので、それもご紹介します。

Remo、SpatialChat、Discordなどのサービスもお試しで使ってみましたが、定着せず・・。

どれもバーチャルオフィスのような使い方ができるのですが、「いつでもオープンにしていて好きなときにログインする」というルールで運用したところ、日に日にログインしなくなっていくんですよね。

全員出勤時間にログインを強制するという方法もあるとは思うのですが、そもそも気軽なコミュニケーションを促進する目的で取り入れるものなので、強制するやり方はどうなんだろうとも思い、このルールは適用しませんでした。

オフィスにいる時のように、誰が出勤しているのか見える化できれば話しかけやすいのではと思ったのですが、まあ誰がいるか見えても話しかけていいのか結局チャットで聞いてしまう…。

それならslackでいいのでは?(オンラインかオフラインかもslackでわかるし)みたいな着地になってしまうんですよね。

バーチャルオフィスがうまく機能できればという思惑はあるものの、活用法はまだ見出せていません。

どれもおもしろいツールだったので、全員が毎日ログインすることが定着すれば、とってもおすすめなツールです!

簡単に違いを説明すると、

課題3|在宅環境が整っていないケースが・・・!

会議がすべてオンラインになったため、自宅のネット回線によっては途中で音声が途切れるなどのトラブルが発生することも。

また、一人暮らしの方などはワークスペースが確保できないため、コワーキングスペースなどを利用することもあり、こういった費用負担をどうするかという問題がありました。

在宅勤務手当の導入

リモートワークに切り替わった段階で、通勤定期代の支給をストップし、交通費は都度精算へと切り替えました。そして、在宅勤務手当を15,000円/月を福利厚生として支給することに決定しました。

使用用途は各自、自由で、ヘッドセットやデスクなど購入費やコワーキングスペースの利用費に充てる人もいれば、エナジードリンクの定期配送を契約した人もいます

社内アンケートで施策の導入・検討

リモートワークになってから1ヶ月ほど経った段階で、リモートワークになってからのメリットデメリットや困りごとなど、社内アンケートを実施しました。

このアンケートから、在宅勤務手当の導入コアタイムを11:00-15:00へ短縮することが決定しました。

子供の世話をしながら仕事がしにくいという意見もあったため、ベビーシッターを利用できる施策も導入しています。

社員の声を拾いながら、できるものから取り入れて最適化していくというスタンスでアップデートしています!

さいごに・・

以上、簡単ではありましたが、ランチェスターにおけるフルリモートへの課題や施策についてお話させていただきました。

さまざまな課題があったものの、ランチェスターではフルリモートへの移行が比較的スムーズだったように思います。

それは、優れた施策を用意したり、導入過程を綿密に設計したというわけではなく、社員ひとりひとりに「まずは取り入れてやってみよう、そこから最適化していこう」というマインドがあったからではないかと思っています。

上記にあげた施策もトップダウンではなく、社員で話し合い、出てきたアイディアを試しながら定着していきました。

ランチェスター では、発案者に対してまわりがそれを否定しない、むしろ「いいね!」と協力してくれるような組織文化があります。

この組織文化のおかげで、新しい施策の導入もスムーズで浸透しやすかったという面があるかもしれません。

トップダウンで進める施策がうまくいくケースもありますが、全社員に影響するような施策の場合は、全社巻き込み型で進めた方がうまくいきますし、対面で仕事ができない今の状況だからこそ、いかに全社員と目線を合わせて協力する体制を築くことが重要なのかなと思います。

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