社内SNSを導入しようとしているものの、失敗してしまうのではないかと不安に思う方もいるのではないでしょうか。社内SNSの導入を成功させるには、どのような企業が失敗するのか、どのような企業が成功するのかを押さえておく必要があります。 今回は、社内SNSの導入での失敗事例と成功事例を紹介します。
目次
社内SNSの失敗事例
ここでは、社内SNSの失敗事例を紹介します。 しかし、失敗事例はあまり世に出てくることはありません。そのため、ここでは社内SNSを導入するときに起こりがちな失敗のパターンを想定し、架空の事例を紹介します。
導入目的を社員に伝えられていない
社内SNSに限ったことではありませんが、ツールを導入するときは導入目的を社員に伝えておかなければいけません。 今回はこのような企業での失敗事例を紹介します。
- 会社名:株式会社A
- 業種:広告代理業
- 従業員数:150人
A社は、社員同士のつながりが希薄になっていると考え、社内コミュニケーションを活性化させるために社内SNSを導入しました。 しかし、同社は社内でどのようなコミュニケーションを活性化させたいのか明確にさせていませんでした。コミュニケーションといっても、雑談を気軽に交わせることなのか、業務のノウハウを共有できることなのかによって、社内SNSの使い方が違ってきます。
同社は業務ノウハウの共有のために社内SNSを導入しましたが、そのことを社員に十分に共有できておらず、プライベートな発信が多くなってしまったり、一部の人しか利用しなくなってしまったりといった問題が起こりました。
既存ツールとのすみわけができていない
社内SNSは、ビジネスチャットツールやグループウェアなどと似たような側面も多く、社内SNSを導入する前からそのようなツールを利用している場合があります。社内SNSを導入するときは、既存のツールとどのように使い分けるのかを決めておかなければいけません。
- 会社名:株式会社B
- 業種:Web製作事業
- 従業員数:300人
B社は、社内での横のつながりを強くするため、タイムラインでコミュニケーションを取れる社内SNSを導入しました。 同社は社内SNSの導入前からビジネスチャットツールを利用しており、社員間でのコミュニケーションはビジネスチャット上でおこなわれていました。
ビジネスチャットとのすみわけをきちんとしていなかったことから、わざわざ社内SNSのタイムラインに投稿してコミュニケーションを取ろうとする社員は多くありませんでした。 そのため、社内SNSを導入しても、ビジネスチャットツールで親しい社員同士だけでコミュニケーションを取り続けるようになってしまいました。
社員の負担が大きい
社内SNSは社員同士のコミュニケーションを活性化できるツールですが、仕事の人とSNSでつながりたくないと考える人も少なからずいます。そのため、社内SNSを導入することで社員が負担に感じることもあります。
- 会社名:株式会社C
- 業種:医薬品メーカー
- 従業員数:600人
C社は、社員同士のコミュニケーション活性化のために社内SNSを導入しました。 社内SNSを利用することで社員同士の会話のきっかけが生まれ、新しいアイデアが生まれることを期待していました。
しかし、社内SNSを導入して利用を促したものの、利用することで社員が得られるメリットを提示できていませんでした。そのため、社内SNSの利用を負担に感じる社員から反発があり、コミュニケーションを活性化させるための社内SNSは次第に利用されなくなってしまいました。
社内SNSの導入を成功させるためのポイント
これまで、社内SNS導入の成功事例と失敗事例を紹介してきました。ここでは、社内SNSの導入を成功させるためのポイントを紹介します。 成功させるためのポイントを押さえたうえで、導入を進めていきましょう。
導入目的を明確にし、社員に伝える
社内SNSツールを導入するときは、導入目的を明確にして社員に伝えておきましょう。 冒頭で紹介した事例のように、導入目的が明確になっていなかったり、社員にしっかりと伝えられていなかったりすると、せっかく導入しても活用されないことがあります。 社内SNSツールを導入するときは、なぜ導入するのか、どのように活用してほしいのかを社員に伝えるようにしましょう。
既存ツールとのすみわけをはっきりさせる
社内SNSツールを導入するときは、既存ツールとのすみわけをはっきりさせておきましょう。 社内SNSを導入する前にも、ビジネスチャットやグループウェアなど、似たようなツールを利用している企業も多いでしょう。
これらのツールとのすみわけをはっきりさせておかないと、使い慣れているこれまでのツール上でコミュニケーションを取り続けることになってしまいます。 社内SNSを活用してコミュニケーションを活性化させるためにも、既存ツールとのすみわけをはっきりさせておきましょう。
社員が利用するメリットを示す
社内SNSを導入するときは、社内SNSを利用することで社員が得られるメリットを示すようにしましょう。 社員のなかには、SNSで仕事の人とつながりたくないと考える方も少なくないでしょう。そのような人に対して「コミュニケーションを活性化させるために社内SNSを使おう!」というような会社側の目的を伝えても、進んで利用するようにはならないでしょう。
社内SNSを導入するときは、社内SNSでの発信を人事評価に活用したり、オープンな場でコミュニケーションを取ることで、上司の言葉遣いが柔らかくなったりといった、社員側のメリットを伝えるようにしましょう。
社内SNSの導入事例を参考に、導入を進めよう!
いかがでしたか。社内SNSは、上手く活用することで社内コミュニケーションを活性化させ、新たなイノベーションを起こす可能性のあるツールです。しかし、ポイントを押さえて導入しないと、利用されずに終わってしまうこともあります。今回紹介した導入事例を参考に、導入を進めていってください。