エンゲージメントが低い企業の特徴とは?エンゲージメントを向上への対策を解説 |HR NOTE

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エンゲージメントが低い企業の特徴とは?エンゲージメントを向上への対策を解説

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エンゲージメントが低いと悩んでいる企業には一定の特徴や原因がある可能性があります。本記事では、従業員のモチベーション向上、社内コミュニケーションの活性化、ワークライフバランスの推進など、生産性と満足度を高めるための具体的な方法とその効果について紹介します。

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本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。

1.エンゲージメントが低い企業の特徴

エンゲージメントが低い企業には、いくつかの共通の特徴があります。これらの特徴を理解することは、問題の根本原因を特定し、改善策を立案するうえで重要です。ここでは、エンゲージメントが低い企業の特徴について詳しく紹介します。

1-1. 従業員のモチベーションが低い

エンゲージメントが低い企業では、従業員のモチベーションが顕著に低下しています。仕事に対する情熱や熱意が不足しており、生産性の低下や創造性の欠如に直結しています。従業員が仕事に対して持つ意欲の低下は、自分だけでなく、組織全体のパフォーマンスに悪影響を及ぼします。

1-2.社員間のコミュニケーションが希薄化している

社員間のコミュニケーションが希薄化しているのも、エンゲージメントが低い企業の特徴の一つです。従業員同士の円滑なコミュニケーションは、チームワークを促進し、共通の目標に向かって進むために不可欠です。しかし、エンゲージメントが低下している企業の場合、チーム内のコミュニケーションが欠如しています。コミュニケーションが不足すると、誤解や不信感を生みやすくなり、組織内の協力体制が維持できなくなります。

1-3.組織の複雑化と意思決定の遅れ

組織が大きくなるにつれて、その構造は複雑化していきます。エンゲージメントが低い企業の場合、コミュニケーションの希薄化により、横のつながりが薄くなり、縦割り組織になりやすいです。
これにより、他組織がどのような業務をおこなっているのかを把握しづらくなります。他の部署やチームに情報連携しようとしても、複数の手続きを踏む必要があるなど、時間や手間がかかります。
このような組織では、情報共有のスピードが低下し、意思決定も遅くなります。新しいビジネスを打ち出そうとしても、意思決定が遅いために時機を失い、組織の成長を妨げる恐れがあります。

2.エンゲージメント低下の原因

エンゲージメントが低下する背景には、さまざまな原因があります。ここでは、エンゲージメントが低くなる理由について詳しく紹介します。

2-1.企業文化と雇用制度の影響

日本企業の古くからの文化として「終身雇用」「年功序列」といった制度があります。このような雇用体系の場合、長く働き続けられる環境が整備されており、勤続年数が上がれば自動的に報酬も上がるというメリットがあります。しかし、成果を上げなくても安定した雇用と給与が保証されるので、仕事にやりがいを感じづらく、エンゲージメントを低下させる原因となっています。

2-2.労働時間と賃金の関係

日本の多くの企業では、労働時間に応じて賃金が支払われる体系を採用しています。
この場合、効率よく仕事をして早く業務が終わったとしても、会社の定めている勤務時間よりも少ない時間で仕事を切り上げると、早退とみなされ賃金控除されてしまいます。また、ダラダラと仕事をおこなって残業により報酬を増やすという従業員が発生する恐れもあります。
このように、労働時間と賃金が結びつく報酬制度を取り入れていると、従業員のモチベーションは上がらず、エンゲージメントの低下につながる可能性があります。

2-3.目標とビジョンの不明確さ

組織の目標やビジョンの従業員への周知は、エンゲージメントに大きな影響を与えます。従業員が会社の方針に共感できれば、組織への思い入れは強くなります。
組織の目標・ビジョンが不明確だと、従業員のエンゲージメントは低下しています。また、明確に設定したとしても、従業員に正しく伝わってなければ意味がありません。
このように、企業の目標・ビジョンの策定・周知がおろそかになっていることが、エンゲージメント低下の原因になっているケースもあります。

3. エンゲージメント向上のための戦略・方法

エンゲージメントを高めるためには、どのようなアプローチが必要なのでしょうか。ここでは、エンゲージメント向上のための具体的な戦略や方法を紹介します。

3-1.目標とビジョンを共有する

従業員が会社の目標・ビジョンを理解し、共感できれば、組織に対する思い入れが強くなり、エンゲージメントは向上します。まずは自社の目標やビジョンを見直し、時代にあわせてアップデートすることが大切です。また、従業員が理解できるよう、明確でわかりやすい目標・ビジョンを設定しましょう。実際に策定できたら、従業員に周知する機会も設けることが重要です。

3-2. ワークライフバランスを推進する

残業や休日出勤が多くなると、従業員は仕事とプライベートのバランスを維持できなくなり、会社に対する不満へとつながります。また、育児や介護などに応じた休暇制度が用意されていないと、従業員を大切にしない会社だと思われ、離職や退職につながる恐れもあります。
ワークライフバランスを推進するために、人事評価や勤怠管理といった制度の見直しをおこなうことが大切です。また、テレワークやノー残業デーといった新しい制度を取り入れるのもおすすめです。さらに、社内託児所の設置やリフレッシュ休暇の導入など、福利厚生を充実させることで、エンゲージメントを改善することができるかもしれません。

3-3. 社内コミュニケーションとコラボレーションを強化する

社内のコミュニケーションが希薄化していると、「部下が上司に悩みを打ち明けられない」「部署間のスムーズな連携が取れない」といった状況が発生し、従業員のエンゲージメントを低下させる原因になります。
エンゲージメントを高めるには、社内のコミュニケーションを活性化させるための取り組みが不可欠です。また、チームや部署を超えたコラボレーションができると、組織全体の連携が上手くいくようになります。具体的な施策として、定期的なミーティングを設けたり、チャットツールや社内SNSを導入したりするのがおすすめです。

3-4.フィードバックと対話を増やす

仕事へのやりがいが高まることで、エンゲージメントは向上します。そのため、従業員の目標に対するフィードバックの機会を増やすことが大切です。一方的に伝えるのでなく、対話をおこなうことで、双方の意見がきちんと反映され、納得のいくフィードバックができます。

3-5.従業員のキャリア開発をサポートする

組織と従業員の目標がリンクしていなければ、モチベーションが下がり、エンゲージメントを低下させる原因になります。そのため、従業員のキャリア目標を聞き出し、適切にサポートすることが大切です。上司が部下のキャリア開発をサポートする「OJT」「1on1ミーティング」を採用したり、従業員が主体的に学べるよう「eラーニングシステム」を導入したりしてみるのもおすすめです。

4.エンゲージメント向上の効果

エンゲージメントの向上は、従業員だけでなく、組織全体に大きな利益をもたらします。ここでは、エンゲージメントを高めることで得られるメリットについて詳しく紹介します。

4-1.従業員のパフォーマンスアップ

エンゲージメントが高まることで、従業員は組織のなかでの役割を見出せるようになり、仕事へのモチベーションが高まります。主体的に業務へ取り組むようになることで、成果アップが期待できます。

4-2.企業の生産性向上

従業員エンゲージメントを高めると、従業員はモチベーション高く仕事に取り組むようになります。効率よく業務を進めることで、業績が上がり、企業の生産性向上にもつながります。

4-3.離職率の低下

エンゲージメントが高まると、会社で働きたいと思う気持ちが強くなり、離職する従業員が少なくなります。結果として、離職率が低下し、強固な組織の構築へとつながります。

4-4.人材育成・採用コストの削減

従業員エンゲージメントを高めることで、離職率が低下します。そのため、新しく従業員を雇う必要がなくなり、採用コストを削減することができます。また、エンゲージメントの高い企業では、従業員自ら学習しようとするので、人材育成のコストも削減することが可能です。

5.エンゲージメント低下の要因を把握し改善策を考えよう

エンゲージメントの低い企業には共通点があります。エンゲージメントの低下を防ぐために、その要因を正確に把握し、効果的な改善策を講じることが大切です。エンゲージメントを高めることができれば、従業員のモチベーションが向上し、コスト削減や生産性向上、離職率低下といった多くのメリットが得られます。エンゲージメント向上のためには継続的な努力が必要なため、長期的な視点で取り組みをおこないましょう。

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