採用ブランディングの適切なKPIとは?立ち上げ期から成長期までフェーズ毎に整理してみた |HR NOTE

採用ブランディングの適切なKPIとは?立ち上げ期から成長期までフェーズ毎に整理してみた |HR NOTE

採用ブランディングの適切なKPIとは?立ち上げ期から成長期までフェーズ毎に整理してみた

  • 採用
  • 採用・その他

※本記事は、PR Tableの楠拓也さんより寄稿いただいた記事を掲載しております。

こんにちは、PR Tableの楠です。

採用のオンライン化が進み、デジタルコンテンツで会社の魅力や社風を発信する重要性が高まる中、弊社サービス「talentbook」を活用した採用ブランディングに取り組む企業が増えています。

しかし、いきなり「最終的な採用決定数」や「内定承諾数」をKPIとして上から設定され、苦しい思いをしながら現場で採用ブランディングの施策をおこなっている担当者の方のお話もよくお聞きします。

そこで、今回は、採用ブランディングのKPI設定に悩む方に、採用ブランディングのフェーズに応じたKPI設定方法について、具体的に何を目標として追っていくべきかご紹介していきます。

【執筆者】楠 拓也 | 株式会社PR Table アカウントエグゼクティブ

エン・ジャパン株式会社に新卒入社。IT領域の人材紹介営業として事業の立ち上げに参画し、マネジメントを経験後、人事部ヘ異動。自社の中途採用や新卒採用でのチームリーダーに従事した後、2020年にPR Tableに入社。フィールドセールスとして、顧客への新規提案営業を経験後、既存営業に従事。

1. 多くの採用オウンドメディアが「採用決定数」をKPIとして置いていない

株式会社メルカリが運営する採用オウンドメディア「メルカン」をご存じでしょうか。

株式会社メルカリは、採用ブランディングの先進企業として知られており、「メルカン」も採用オウンドメディアとして、とても有名なメディアです。

その「メルカン」のKPIは、2019年までは「認知の向上」であり、「応募者の既読率100%」「入社前後のネガティブギャップが0」を意識してきたそう。つまり、最初から「採用決定数」をKPIに置いていなかったことが分かります。(参考:「読者は何を知りたいのか」を考え抜く。メルカリ採用ブランディングのメソッド』

もちろん採用オウンドメディアや採用広報が成功することで、最終的な採用決定数の向上に繋がることは予想できます。しかし、採用決定数には、この他にも多くの変数が絡んできてしまいます。

採用ブランディング以外の要素が採用決定数に大きく影響してしまうことから、採用決定数をいきなりKPIとして追ってしまうと、正しく採用ブランディングの成果を図ることは難しくなってしまうのです。

2. KPIは採用ブランディングの「進捗フェーズ」によって変化させる

以上のことから、採用ブランディングにおけるKPIは「進捗フェーズ」によって変化させる必要があります。

ここからは、各フェーズにおけるオススメのKPIの設定方法について解説します。

2-1. 採用ブランディング“立ち上げ期”のオススメKPI

まず、採用ブランディングをスタートさせた際に設定すべきKPIについてです。ここでは、「コンスタントにコンテンツを出せる体制づくり」を目標にすべきであると考えています。

追っていくKPIとしては、「目標としていた月間のコンテンツ公開本数」を達成できているかとし、まずはコンテンツを作っていくことに焦点を当てるべきです。

採用ブランディングをスタートするタイミングでは、候補者の魅力づけを行うコンテンツが不足している状況です。まずは、汎用性の高いコンテンツをどんどん出していく計画を立てて、実際に継続的にコンテンツが公開される体制づくりを行うことがポイントです。

計画を立てる、と言っても最初からきっちりとした計画でなくても、大まかな計画の中で必要となるコンテンツを出していくのが良いでしょう。

2-2. 採用ブランディング“継続期”のオススメKPI

続いて、ある程度コンテンツが蓄積されてきて、採用ブランディングの施策がある程度軌道に乗ってきたタイミングのKPIについてです。

追っていくべきKPIとしては、メルカンと同じく候補者の意向度向上イメージギャップ0の2つです。

①候補者の意向度向上

「応募者がコンテンツをちゃんと読んでいるか」をモニタリングするのがポイントです。

定量的な取り組みとしては、採用サイトのコンテンツのURLにパラメータを設置し、「応募者がきちんと読んでいるか」をGoogle Analyticsを活用しながらモニタリングするのが有用です。(talentbookでは、CMS上でコンテンツのPV数や滞在時間を分析する機能があるため、コンテンツがちゃんと応募者に読んでもらえているかをチェックできます。)

また、定量的な数値だけでなく、採用候補者からの「生の声」を収集することも重要です。

たとえば、内定者にアンケートで「コンテンツを読んで志望度が高まったか」を質問し、回答結果を集めることで、実際にコンテンツが内定のきっかけの一つになっているのかを知ることができます。

採用ブランディングは効果を感じられるまでどうしても時間がかかる取り組みです。

その中で、候補者一人ひとりにヒアリングし定性的な声を集めることは、日々コンテンツ作りに試行錯誤している担当者が効果を感じ、モチベーションを高める意味でも非常に有意義です。

②イメージギャップ0

採用ブランディングとは、入社前に会社の良い部分ばかりを見せて入社意欲を高めることではありません。仮に採用できたとしても、入社後「こんなはずじゃなかった」と気付き、早期離職に繋がってしまっては意味がありません。

入社して1~2ヶ月経過したタイミングに、アンケートで「入社後ギャップを感じた部分はありませんか?」と聞くなど、イメージギャップがないかヒアリングすることをオススメします。

また、そこで聞くことのできた悪いイメージギャップを埋めるためのコンテンツをしっかりと作っていくことが大切です。

あえて会社の課題として残る部分もコンテンツとして表現していくことで、「誠実で透明性の高い会社である」「課題に真摯に向き合っている」と候補者にはむしろポジティブに捉えてもらえる工夫をすべきです。

また、逆に「良いギャップ」が見つかった時は、それもコンテンツにする価値があります。それは、選考段階では伝わりきっていなかった魅力ですので、コンテンツ化し候補者に届けていくべき内容でしょう。

2-3. 採用ブランディング“成長期”のオススメKPI

そして、最後は採用ブランディングが施策として定着し、更なる成果を追い求めるタイミングでのKPIについてです。

このフェーズでは、歩留まり改善潜在層へのリーチという2軸で採用ブランディングの更なる効果アップに取り組むことをオススメします。ベクトルが異なるので分けて説明します。

①歩留まり改善

成長期まで来ると、採用における認知〜内定承諾までの候補者コミュニケーションの中で、上手くコンテンツを届ける工夫をしていることでしょう。

候補者ごとに適したコンテンツをメールなどで届けながら少しずつ企業理解を深めてもらい、志望度を高めていく取り組みは、マーケティングの仕事とも通じるものがあるかと思います。

候補者ジャーニーの各フェーズを細かく分け、選考遷移率をモニタリングすることにより、離脱の多いボトルネックとなっているフェーズが見つかります。

離脱を防ぎ、興味を持ってもらい続けるための効果的なコンテンツの届け方の工夫を続ける、また、そのために追加で必要となるコンテンツを作ることを採用ブランディングのKPIの1つとするのが良いでしょう。

②リーチ拡大

今までの話は、すでに自社に興味を持って応募してくれている、いわゆる顕在層へのアプローチでした。その上で成長期に新たに考えるべきKPIは、「どれだけ潜在層にアトラクトできたか」です。

自社のことをまだ知らない・興味がない人にいかにコンテンツを届け、興味喚起をするかを採用ブランディングの1つのミッションとして追っていくのも良いでしょう。

候補者のペルソナを考えて、ベストな媒体で広告を運用したり、外部のメディアに掲載されるような広報・PRの考え方で露出を増やす戦略を練ってみるのもオススメです。

talentbookは、30媒体以上のメディアと連携しており、潜在層にコンテンツをリーチさせることができます。

実際に自社の採用オウンドメディアで採用ブランディングに取り組まれている会社でも、talentbookを活用することで潜在層へのリーチができることをご評価いただき、ご導入いただいているケースも多数ございます。

3. 最後に

いかがだったでしょうか。採用ブランディングを成功させるためには、フェーズに応じた適切なKPI設定が必要となることが分かったかと思います。

ここまで採用ブランディングの適切なKPI設置についてお話ししてきましたが、talentbookでは採用ブランディングに必要な「社員一人ひとりのナラティブを伝えるコンテンツのストック&量産」と「コンテンツの潜在層も含めたリーチ」ができます。

また、どのコンテンツがどのチャネルからどのくらい読まれているのかを定量的にダッシュボード上で確認することができ、採用ブランディングのPDCAを回すことができます。

特に採用ブランディングを検討されている・社風や企業の魅力を工数少なくリーズナブルに継続して発信したいという企業様にとってはぴったりなサービスですので、興味のある方はぜひお問い合わせください。

talentbookについて

talentbookは、累計1,000社以上にご導入いただいている、「働く人」から企業の魅力を伝える広報・PR支援サービスです。

▼talentbookへのお問い合わせはこちら
https://product.talent-book.jp/contact/

--------------------

\期間限定でアーカイブ配信中!/
今、知っておきたいテーマについて豪華ゲストが詳しく解説!

▼アーカイブ配信視聴はこちらの特設サイトから▼
https://hrnote.jp/dx-action-summit-2023-archive/

ChatGPTで変わる人事業務【実践編】

昨今のHR領域では、いかにAI・データの活用をおこなえるかが課題となっており、ChatGPTの登場により、ますます注目度が高まりました。
一方でChatGPTを業務に取り入れていきたいと考えている方の中には、

  • ChatGPTではどのような業務に取り入れられるのかわからない
  • 興味はあるものの、具体的にどの場面で活用できるのかわからない

などと考える方がいるのではないでしょうか。

本資料では、「ChatGPTの導入によって人事業務にどのような変化がでるのか」についてわかりやすく解説しています。
人事業務×ChatGPT活用について知りたい方は、ぜひご確認ください!

人事業務に役立つ最新情報をお届け!メールマガジン登録(無料)

HR NOTEメールマガジンでは、人事/HRの担当者として知っておきたい各社の取組事例やリリース情報、最新Newsから今すぐ使える実践ノウハウまで毎日配信しています。

メルマガのイメージ

関連記事

月800件以上の応募が殺到!?アルサーガパートナーズが優秀なDX人材を採用し続けるワケ

月800件以上の応募が殺到!?アルサーガパートナーズが優秀なDX人材を採用し続けるワケ

アルサーガパートナーズ株式会社(以下「アルサーガパートナーズ」)は、「日本のDXを世界で誇れる産業へ」をビジョンに掲げ、日本全国のDX事業の成功を支援する純国産ワンストップ・DXソリューションパートナーです。自社内にコン […]

  • 採用
  • エンジニア採用手法
2024.04.16
金井一真
採用DXとは?重要性や得られるメリットと新卒採用のDX化ポイントを解説

採用DXとは?重要性や得られるメリットと新卒採用のDX化ポイントを解説

新卒・中途採用などにおいて、優秀な人材を確保することは、今後の組織の成長・発展を左右する重要な要素の一つです。テレワークの導入により働き方が多様化した今、ITツールを効果的に導入するなど、採用DXの推進が優秀な人材の採用に欠かせない取り組みとなっています。今回は、採用DXの必要性とメリット、推進するための方法、成功事例をわかりやすく解説します。

  • 採用
  • 採用・その他
2024.04.12
HR NOTE 編集部
【採用側】Web面接の始め方は?事前準備から当日の流れまでを解説

【採用側】Web面接の始め方は?事前準備から当日の流れまでを解説

多くの企業がWeb面接を採用活動に使っています。Web面接の導入を検討している採用担当者も多いでしょう。そこで今回は、Web面接を導入する段取りや準備の手順、面接当日の流れまでを具体的に解説しました。

  • 採用
2024.04.12
HR NOTE 編集部
【第5章】ダイレクトリクルーティングの成功事例|VOLLECT中島

【第5章】ダイレクトリクルーティングの成功事例|VOLLECT中島

ダイレクトリクルーティングに関する採用支援を行っております、VOLLECTの代表取締役中島です。 ダイレクトリクルーティングを取り入れるかお悩みの方や、成果を上げるための施策にお困りの方は、他社事例が参考になります。 弊 […]

  • 採用
  • 母集団形成
2024.04.12
松野天音
Web面接がミスマッチにつながる原因と対策を徹底解説します

Web面接がミスマッチにつながる原因と対策を徹底解説します

「せっかくコストを掛けてWeb面接を導入したのに、採用した人材にミスマッチを感じている…」このような悩みはありませんか。今回は、Web面接がミスマッチにつながる原因を分析し、予防するための有効な対策を徹底解説します。Web面接導入によるミスマッチを解消したいと考えている企業は、ぜひ参考にしてください。

  • 採用
2024.04.11
HR NOTE 編集部

人事注目のタグ