「1か月で22件の応募獲得!?」ハイフライヤーズが進めるTikTokを使った“お化粧しない”保育士採用 |HR NOTE

「1か月で22件の応募獲得!?」ハイフライヤーズが進めるTikTokを使った“お化粧しない”保育士採用 |HR NOTE

「1か月で22件の応募獲得!?」ハイフライヤーズが進めるTikTokを使った“お化粧しない”保育士採用

千葉県で13の保育園「キートス」を運営する株式会社ハイフライヤーズ。保育士不足が続く中、同社が注力しているのが「TikTok」を利用した採用活動です。

「TikTok」とは、15秒から1分ほどの短い動画を作成し投稿できる、短尺動画のプラットフォームで、Z世代と呼ばれる若者を中心にユーザーが増加しており、次第に採用活動でも利用する企業が出始めてきました。

そのような中で、同社では23卒採用において2022年5月の1か月間で22件の応募を獲得するなど、例年10~11月がピークとなる保育学生の就職活動時期よりも前から、早期に母集団形成が実現できているとのこと。

今回は、同社でTikTokを運用する石井様に、なぜTikTokを始めたのか、実際の効果や影響とはどのようなものか、そして、これからSNSを用いた採用活動をするにあたって意識すべきこととは何か伺いました。

TikTokを用いた新しい採用手法の裏側と、そのために実践している組織作りについてご紹介します。

キートスのTikTokはこちら!

石井 渚(いしい なぎさ)|株式会社ハイフライヤーズ 事業企画本部 広報部部長

2017年に株式会社ハイフライヤーズに入社。現場で保育士として勤務しながら、1年目から合同説明会などの採用活動にも活躍の場を広げる。3年目からは園長と新設した広報部の部長を兼任。現在は広報部長専任として、自社の取り組みや魅力をさらに広く知ってもらうために日々邁進している。

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近年、急速に進むDXに対応するため、各企業でIT人材不足を解決することが不可欠となっています。しかし、IT人材を採用することは年々難しくなっているため、自社社員にIT教育をおこなう「リスキリング」に注目が集まっています。

中には、

  • リスキリングの重要性は理解しているが、具体的な取り組み方が分からない
  • 実業務が忙しく、リスキリングは後回しになっている

というような方も多いのではないでしょうか?

本セッションでは、「リスキリング」の基本的な考え方から、各企業の先進的な事例まで、専門家・行政・企業のそれぞれの視点から具体的なノウハウをご紹介します。

セッション視聴後、すぐに実践できる内容となっているので是非お申し込みください!

1. 「また明日も来たい」と思う保育園を創るために

ーまず、ハイフライヤーズ様について教えてください。

石井さん弊社は、千葉県で「キートスチャイルドケア」「キートスベビーケア」という認可保育園を運営しています。

現在、合計で13園(千葉市に9園、成田市に4園)運営しており、子どもたちだけでなく保護者や働く職員、地域の方々にも「また明日も来たい」と思ってもらえるような仕組みづくりや特徴的なサービスを提供しています。

一例ですが、最近は「荷物のいらない保育園」と題して、子どもの保育に必要なものを保育園側で用意し、保護者の負担も職員の負担も減らして子どもと向き合う時間を増やす取り組みをおこなっています。

仕事と育児・家事を両立するなか、おむつ・おしり拭き・歯ブラシ・洋服などを毎日用意するとなると、時間的にも精神的にも余裕がなくなり、保護者に大きな負担がかかってしまいます。また、本来子どもと向き合うことに使うべき時間を減らしてしまうことにも繋がりかねません。

弊社はこのサービスをすべて無料でおこなっており、保護者に負担がかからず全ての人が選べる制度を整えています。

<ハイフライヤーズ本社の様子>

ー石井様は、いつから採用活動に関わり始めたのでしょうか?

石井さん2017年に新卒で保育士として入社し、3年目までは実際の現場に立ちながら、合同説明会に参加するなど、採用活動のお手伝いをしていました。

その後、広報部に配属となり、加えて園長にも任命されるなど、同時に2つの役職を持ったところから採用活動にしっかり関わるようになりました。

弊社は、人事部も社内にありますが、採用活動に関しては部署の壁を越えて、企業全体でおこなっているような形ですね。

現在は、園長の役職は外れ広報1本で仕事に取り組んでおります。広報ではSNS運用に力を入れているので、採用の文脈でも活用を進めながら、現場での体験談や会社のリアル等を先生たちと一緒に発信しています。

2. 「ありのまま」を「魅せる」ことがカギ

ー保育士の採用は各社で苦戦傾向だと思うのですが、TikTokを活用する以前は、どのような採用活動をおこなっていたのでしょうか。

石井さんハイフライヤーズでは、多くの従業員が新卒入社から働いています。今働いている従業員年齢は、23~24歳が中央値です。

新型コロナウイルスの感染拡大前までは、北海道〜沖縄まで全国で開催されている合同説明会に現場の保育士が足を運び、キートスの認知拡大を進めていました。合同説明会をきっかけに興味を持ってくれる学生も複数おり、園見学や面接に繋がるケースも中にはありました。

ただ、遠方に住んでいる就活生は「園見学や面接の際の交通費が高い」「県外に就職することを保護者に許してもらえない」といった理由で、就職まで至らないケースが多くありました。

繋がった学生とはLINEでこまめに連絡をしたりもしていましたが、なかなかうまくいきませんでした。

そのような中でコロナ渦に突入し、これまでのように合同説明会に出展することもできない状況になってしまったことから場所に囚われず情報発信できる方法はないかと考え、始めたのが「Instgram」「TikTok」でした。

ー「Instgram」や「TikTok」は、どのような形で運用を開始したのでしょうか?

石井さんまず最初に始めたInstgramでは、「インスタライブ」を活用して、視聴者の方からいただいたコメントに対して会話を進めていくような流れで配信していました。
ただ、興味を持ってくれた方は数名いましたが、そこから採用に繋げることはとても難しかったです。

その後、中高生の間で流行していたTikTokの存在を知り、Instgramのように試しに始めてみることにしたんです。

そして、TikTokを通じて保育園で働く先生たちの様子を投稿していく中で、TikTokアプリは再生回数が伸びている動画ほどユーザーのおすすめに出てきやすい傾向があると知り、いかに再生回数を伸ばすことができるかを考えるようになりました。

TikTok LIVEは、ユーザーがスクロールすると画面がすぐに切り替わります。そのため、一度興味を持ってくれても、滞在時間が短く離脱する人が多くなってしまいます。

そのため、他の動画配信される方々と差別化できるものとして「保育士」を前面に押し出した方が良いと考え、「保育園のせんせい 配信中」の張り紙をアイキャッチとして配信画面におくことで、視聴者に興味を持ってもらえるような対策を打ちました。
その結果、段々と滞在時間が増え、多い時間は700人の視聴者の方々に見ていただけるまでになりました。

ーTikTok LIVEで配信を進める際に、気を付けていることはありますか?

石井さんTikTok LIVEでの配信は、友達と喋るくらいリラックスして、何も隠さずありのままをお届けできるように意識しています。

会社からも、「これを言わなきゃいけない」というものは全くなく、自分が普段から思っていること、やっていることについて、ありのままを伝えています。

その場で素直に思ったことを話しているので、嫌な気持ちになるコメントがくることもあります。その際は「ブロックしますよ!」と言って、はじいたりすることもあります。(笑)

ただ、敢えて「ありのままをさらけ出す」ことが学生には響くと思っているので、「これがハイフライヤーズのリアルなんだな」と知っていただき、少しでも興味を持ってもらえればと思っています。

3. TikTokでの「コンテンツ作成」から「内定承諾」までの流れ

ーTikTokでは、具体的にどのようなコンテンツを配信しているのでしょうか?

石井さん当初は、保育園内がどうなっているかわかるルームツアーのような投稿をしていましたが、現在は「保育園」と「職員」の内部情報がわかるようなコンテンツを投稿しています。

保育園のことであれば園児たちの製作物についてだったり、職員のことであれば先生たちが仲良く雑談しているシーンやダンスを踊っているものです。

また、一つのお題に沿って保育士に関する情報を発信するコンテンツも作成していて、「保育園あるある」「保育園の選び方」「保育実習あるある」といった、保育士志望や現役保育士の方が共感したり、参考にしたりできるテーマで投稿をいますおこなっています。

ーTikTokでキートスに興味を持ってくださった方とは、その後どのようなやり取りから採用面接に繋げているのでしょうか?

石井さん:TikTok LIVEで提示している張り紙に、キートスのInstagramのIDを記載しており、ライブ内で入社を希望する方には、ダイレクトメッセージ(以下、DM)を送っていただくよう案内しています。

その後、DMをくださった方には「リモート園見学」の案内をおこなっています。

リモート園見学会は、保育園にいる保育士がパソコンを1台持って、園内を周り、子どもたちの様子や職員の様子を配信するというものです。そこで質問いただいたことは、その場で回答するという形で進めています。

リモート園見学に参加してくださった方は、「実際にTikTok LIVEで見ていた通りだった」と話してくださる方が多くリモート園見学をした方の8~9割は、その後の面接も受けたいとおっしゃっていただいています

4. 組織内の「人間関係」を良くする取り組みも同時におこなう必要がある

ーありがとうございます。これまでのTikTokでの採用を実際に続けてきた中でわかってきたことはありますか。

石井さん現在、キートスのTikTokアカウントは2020年1月に開設してから約2年半ほど継続して様々なコンテンツを投稿しており、投稿本数もようやく1,000件を超えるほどになりました。

時には伸び悩むことも多々ありましたが、その中でわかったことは、学生たちが興味を持つのは「先生たちがどのような働き方をしているか」だということです。

いわゆるZ世代と呼ばれる学生たちは、とにかく「嘘がない」「全てをさらけ出して見せてくれる」ような会社で働きたいと思っています

私自身も、入社前の就活生の時期に多くの幼稚園や保育園の見学に行きましたが、その場で「人間関係いいですよ」「お給料いいですよ」といった話をされていても、実際に園の行事を見にいったら、保育士の方々が全然楽しくなさそうにしていることがありました。

入社前後でこのようなギャップを生んでしまっては、入社後に早期離職に繋がってしまう可能性も高いと思います。

なので、敢えて飾らず、普段の働いている姿を見せたり、先生たちが職場に対して良いと感じている部分を好きなように投稿する方が学生に伝わりやすいですし、採用活動として良いのではないかと考えています。

また、園見学の学生対応をしていても、ほとんどの方が「働きやすい人間関係が整っている点」を保育園を選ぶ基準にしています。この人間関係をTikTokで全て包み隠さずお見せしていくことが、Z世代に気になってもらえるポイントなのではないかと感じています。

ー就活生にとって「実際の現場で働く先生がどのような働き方をしているのか」といった実態が見えていることは、入社を決める上で重要な要素ですね。

石井さんそうですね。

そして、このような保育園の人間関係の良さを発信していくことを進める前には、まず、そもそもの人間関係を良くしていくことも必要不可欠でしょう。

もし「まだ全て包み隠さずに外部に発信できない」と考えている人事や広報の方がいる場合は、まず組織状態を良くする取り組みを同時に進めることもおこなっていかなければなりません。

弊社は、感謝称賛のメッセージと少額のボーナスを社員同士で送り合えるUniposを利用しています。

職員からの「ありがとう」のメッセージを社員同士で伝え合うことで、「感謝する/感謝される」ということが自然と起こるような環境づくりをおこなっており、これによって離職率も大きく改善が進んでいます。

このような組織としての土台ができてきたからこそ、外部に向けてありのままを伝えることができるようになっていったのです。

ーまずは自らを磨くことが大事になるということですね。ありがとうございました。最後に今後に向けた目標や意気込みなどをお伺いしてもよろしいでしょうか?

石井さんTikTokを利用した採用活動に掛かる費用は、ゼロです(笑)。

弊社は、これまで千葉にある保育園という事もあり、合同説明会に出展していた時は認知度の低さを危惧して、興味を持ってもらうためにブースを複数借り、団体で現地まで足を運んでいました。また、人材紹介サービスも利用していたため、合同説明会の会場費や交通費等と合わせると採用費が数千万円と、かなり大きな金額がかかっていました。

しかし、今はスマホと張り紙さえあれば、いつでもどこでも採用活動ができています。

TikTokを通じて、様々な方にキートスの魅力が少しずつ広がってきていると実感しているので、この記事を読んで、少しでも他社様の採用活動や広報活動に役立つきっかけとなればいいなと思っています。

私個人としては、保育園に対して良いイメージを持たれていない方も多いので、少しでも保育学生や保育園で働きたいと思う人が増えてほしい、保育士になることに希望を持てる人を増やすことができたら嬉しい、と思っています。

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