人手不足が深刻化し、新卒採用・中途採用問わず採用代行(RPO)を導入する企業が増えています。2023年6月7日の日経新聞でも、採用代行(RPO)大手のランスタッドが取引先増を見据え担当者を増やしていると報じられました。
採用代行(RPO)は単なるリソース不足の解消だけでなく、クリエイターを始めとした専門職の採用にも効果的です。特に専門職の新卒採用は特殊な知見が必要になるため、一連の流れを専門職採用のプロが代行することによって、採用活動全体を効率化することができます。
本記事では、クリエイターに特化した新卒採用代行(RPO)の最新動向についてまとめました。検討の際の参考になれば幸いです。
川原 祥平 | 株式会社クリーク・アンド・リバー社
大学を卒業後、広告代理店を経てクリーク・アンド・リバー社へ入社。現在に至るまで15年に渡りIT・Web・DX領域のクリエイターに特化した採用支援・キャリア支援を行う。
URL:https://high-five.careers/agents/kawahara/
目次
HIGH-FIVE[HR]
『HIGH-FIVE(ハイファイブ)』は、株式会社クリーク・アンド・リバー社が提供するクリエイターやデザイナーの採用に特化した採用代行サービスです。「母集団形成ができない」「リソースがない」「採用単価を下げたい」といったことでお困りの人事担当者は、是非ご活用ください。
<HIGH-FIVE[HR] 3つの特徴>
- 総合職・デザイナー職・プログラマー職などのノンコア業務の面接代行
- AIによる面接プロセスに進む人材を自動でスクリーニングの実績あり
- ニーズに合わせて柔軟なオーダーメイドのプランをご提案。需要の増加や減少に合わせて採用サポートを拡張・縮小が可能。
1. 年々増加傾向にある採用代行(RPO)市場
矢野経済研究所調べのデータ(上記グラフ参照)によると、採用アウトソーシングの全体市場は年々増加しています。
クリーク・アンド・リバー社に寄せられるクリエイター新卒採用代行(RPO)に関するお問い合わせ件数も、月平均7.7件(2021年)→13件(2023年)と、3年で約2倍になりました(2023年8月時点)。
理由の1つとして、転職を前提とした柔軟な働き方が増え、採用担当の業務が全体的に増加傾向にあることがあげられます。
新卒採用と中途採用を兼務している企業も多い中で、特に新卒採用においては、売り手市場が続いた結果よりきめ細やかな対応が求められるようになり、自社のリソースやノウハウだけで対応しきれないケースが増えています。
2. インターンシップ、SNS対策……新卒採用の工数は増え続けている
リクナビやマイナビなど主要な就職ナビサイトに掲載すれば十分に採用できていた時代は終わり、インターンシップも絡めた採用が主流となりました。売り手市場に加え、優秀な学生ほど早期に動き始めるため、就職活動が本格化する前のインターンシップで接点をもっておかないとエントリーの選択肢に入ることすら難しくなってしまうのです。
これは、新卒採用チームが「翌年卒の選考」と「翌々年卒のインターンシップ」を同時並行しなければならないことを意味します。
さらに、インターンシップはただ実施すれば良いというものではありません。学生が「有意義だった」「楽しかった」と感じる内容になっていないとSNS等ですぐに悪評が広がってしまうため、企画・集客・実施までしっかりと内容を詰める必要があります。
裏を返せば、好評価も口コミですぐに広がるため、ここでしっかりと学生の心をとらえることが応募意思形成のチャンスに繋がります。
その他、SNSやnoteを活用した採用ブランディング、スカウト活動、メールや電話を使わないZ世代との連絡ツールなど、今までの新卒採用にはなかった新しいフローやノウハウがどんどん生まれています。
今までと同じリソースでは手が回らないのは当然のことでしょう。
3.クリエイターの新卒採用は通常のフローではカバーしきれない
ただでさえ従来のやり方では通用しなくなっている新卒採用ですが、クリエイターの新卒採用はさらに特殊です。
美術・芸術系の大学は就職率を気にしないところも多く、学生に課されるスケジュールが就職活動を考慮したものになっていません。卒業制作が落ち着く秋頃まで就職活動を始められない学生がいるため、通常の新卒採用スケジュールでは採りこぼしてしまうのです。
もう1つ、総合職採用とクリエイター採用で異なる点に「ポートフォリオによる選考」があります。通常の選考よりもステップや提出物が多いためフローが煩雑になりやすく、フォローの手が回らなくなった結果、離脱されてしまう原因となっています。
クリエイター専門の新卒採用代行(RPO)サービスでは、上記のような最新動向やトレンドを熟知し、クリエイターのマインドや状況に合わせたスケジュールと採用フローを組むことで効率的にエンゲージメントを高めています。
4.採用代行(RPO)サービスでできること
改めて、採用代行(RPO)で出来ることを整理します。
① 採用担当者の業務負担を軽減
採用計画の立案から母集団形成、応募処理、面接、見極め、入社後の定着化支援までワンストップで支援が可能です。面接日程の調整・リマインド、応募書類の管理、面接前スクリーニング(0.5次選考)、応募者への連絡業務といった煩雑なノンコア業務をアウトソースすることで、人事担当の負荷を軽減し採用計画や予算管理などのコア業務に注力できるようになります。
② 人件費、採用コストの削減
採用のプロフェッショナルが全体のフローを効率化・最適化するため、結果的に採用コストの削減が期待できます。
③ 採用力の強化
市場の最新動向や専門職採用に精通したプロフェッショナルのアドバイスやナレッジに触れることで、自社の採用力向上が期待できます。
5.クリエイター新卒採用代行(RPO)実際の取り組み事例
最後に、直近のお取組み事例をご紹介します。
応募者離脱とリソース不足の改善
総合職、デザイナー職、プログラマー職それぞれの選考プロセスが煩雑化しリソースが圧迫されていたクライアントに対し、職種ごとの選考プロセスおよび面接調整業務全体の見直しと標準化を行いました。
品質を維持しながらリソースを効率的に活用できる体制を構築し、1ヵ月で約15,000人の面接調整を実施。応募者とのコミュニケーションロスも改善されました。
AI面接の導入による0.5次選考(面接前スクリーニング)
確保していたリソース以上の応募者数が殺到し、面接前の適性把握に難航されていたクライアントに対し、AI面接を導入しました。
AIによる質問を通じて、候補者のスキルや経験、意欲、会社への理解、コミュニケーション能力などから基本的な適性を把握し、面接プロセスに進む人材を自動でスクリーニングするフローを設定。1ヵ月で1万人から8000人に絞りました。
クリエイティブ人材の見極め
採用担当者がデザイナー・エンジニアに関する専門知識を持っていないクライアントに対し、専門知識を持つ担当者がスキルチェックなどの見極めを代行しました。
ポートフォリオや履歴書、コミュニケーションスキル、インターンシップや実務体験など、クリエイターに必要な素養とマッチポイントを総合的に評価し、選考をフォローしました。
よりターゲテッドな母集団形成
魅力的な情報提供ができておらず、ターゲットとなるクリエイター人材の応募が不足していたクライアントに対し、スカウト活動を主に代行しました。
クリエイターのニーズに詳しい専任担当者がターゲットにとって魅力的な情報を洗い出し、発信の導線と戦略を策定。スカウト媒体の選定から配信方法の見直し、スカウト文の作成など、より効果的なスカウト活動に必要な業務を支援しました。
現在私が担当しているクライアントには「中途採用と兼務していて業務過多だったが、とても楽になった」というお声をよくいただいています。現在いただいているお問い合わせも、クリエイターに関する専門知識とリソース不足に関するご相談が多いです。同じようにお困りの企業は多いのではないかと考えています。
6.まとめ
少子化が進み、新卒採用市場は今後さらなる競争の激化が予想されます。良い人材を新卒で確保するには、十分なリソースとプロの知見が必要不可欠です。
特殊なフローを必要とするクリエイターの採用においては特に、専門知識を持った採用代行(RPO)は有効な手段です。ぜひ検討してみてください。
採用代行サービス「HIGH-FIVE[HR]」
株式会社クリーク・アンド・リバー社が提供するHIGH-FIVE[HR]は、クリエイターやIT人材の採用に特化した採用代行サービスです。「クリエイターの採用を強化したいが、なかなかうまくできない」という人事担当者は、是非ご活用ください。
<HIGH-FIVE[HR] 3つの特徴>
- 実績30年以上クリエイターエージェンシーのパイオニア。クリエイター・デザイナー採用の専門知識を持ちコアからノンコア業務まで貴社の採用活動を効果的にサポート。
- ニーズに合わせて柔軟なオーダーメイドのプランをご提案。需要の増加や減少に合わせて採用サポートを拡張・縮小できるため、臨機応変な人材戦略の実現が可能です。
- 採用プロフェッショナルに業務を委託することで、内部の人材やリソースを節約できるため、コスト効率が向上。採用プロセスの最適化により、コスト(時間や費用)が削減されます。