給与明細の作成方法は?必要書類・効率化ツールもあわせて徹底解説! |HR NOTE

給与明細の作成方法は?必要書類・効率化ツールもあわせて徹底解説! |HR NOTE

給与明細の作成方法は?必要書類・効率化ツールもあわせて徹底解説!

7つの手順を指で表している

従業員を雇用した場合、企業は給与の支払いをおこなう必要がありますが、その際には給与明細の発行をおこなわなければなりません。

今回は、給与明細の作成方法について、具体的な給与明細の作成手順の他、給与明細を作成する際に必要なものや作成時の注意点について解説します。

システム導入による給与明細の電子化が効率化を実現!

毎月給料日近くになるとやってくる給与計算業務。
その中でも給与明細の発行と封入作業は、従業員の数が増えれば増えるだけ工数がかかり、根気が必要な業務になります。

また、給与明細の発行・交付が法律で決まっているにもかかわらず、従業員が持ち帰り忘れたり、出社しないため会社に残ったまま、というようなこともあるでしょう。

そこで本資料では、給与明細の複雑な作成ステップやその一連のフローをシステムの導入により、どのように効率化できるかなどを、実際の管理画面をお見せしながら解説しております。

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1. 給与明細の作成に必要なもの

コインの上を歩いている

給与明細の作成する際に必要なものには、以下の5つがあります。

  • 勤怠記録
  • 住民税課税決定通知書
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書
  • 保険料額表および保険料率表
  • 源泉徴収税額表

それぞれの書類について詳細を確認していきましょう。

1-1. 勤怠記録

勤怠記録の情報は、給与明細を作成する際に基本となるものです。

勤怠記録の情報には、タイムカードを利用することが多いでしょう。タイムカードには、従業員の始業時刻と終業時刻が打刻されています。

近年は、勤怠管理システムを導入している企業も多く、この場合には生体認証などを利用した勤怠記録がおこなわれています。

1-2. 住民税課税決定通知書

住民税課税決定通知書は、1月31日までに前年の給与支払報告書を住民票のある市区町村に提出すると、5月末までに市区町村より送付される書類です。

本通知書が企業に送付されたら、記載されている住民税の納付額を参照し、6月から翌年5月までの給与から毎月控除をおこないます。

1-3. 健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書

健康保険および厚生年金保険の被保険者報酬月額算定基礎届の提出を7月におこなうと、標準報酬決定通知書が送付されます。

標準報酬決定通知書には、新たな標準報酬月額が記載されているので、こちらを利用し、毎月の社会保険料の計算をおこないます。なお、新たな標準報酬月額は、9月から適用となります。

1-4. 保険料額表および保険料率表

保険料額表および保険料率表は、健康保険料や雇用保険料を調べるために利用します。

まず協会けんぽのホームページで公開されている「被保険者の方の健康保険料額」の標準報酬月額と照らし合わせて、該当する健康保険料を確認します。

参考:令和4年度保険料額表(令和4年3月分から)|全国健康保険協会

また厚生労働省のホームページでは、令和4年度雇用保険料率を公開しています。自社が該当する事業種類と、「労働者負担」に該当する雇用保険料率を確認します。

参考:令和4年度雇用保険料率のご案内|厚生労働省

1-5. 源泉徴収税額表

所得税および復興特別所得税を源泉徴収するための税額計算のために、源泉徴収税額表が使用されます。

源泉徴収税額表は、年度により税額に変更が出てくるため、最新の情報については以下のページにて確認してください。

参考:令和5年分 源泉徴収税額表|国税庁

2. 給与明細の作成ツール

PCで管理をしている
給与明細の作成を効率的におこなうには、ツールを使用することが有効です。

ここからは、給与明細を効率的に作成できる代表的な方法を3つ紹介します。

2-1. 無料ソフトを使用する

給与明細を無料で作成できるソフトを利用することも一つの手でしょう。手書きで作成する場合と比較して、計算ミスや記入漏れの防止が期待できます。

とはいえ、従業員数が数十名を超えると手打ちの入力工数も負担になりやすいため、従業員数によっては不向きといえるでしょう。

2-2. テンプレートをもとにエクセル・ワードで作成する

エクセルやワードのテンプレートを使用して、給与明細を作成することも可能です。Web上にある関数が組まれている無料テンプレートをダウンロードできれば、自動計算が可能となります。ただし、エラーへの対応や税率改正等への対応は、自らで随時おこなう必要があります。そのためエクセルの関数が苦手な方は詳しい人に協力してもらうほか、積極的に法改正の情報収集し、正確に関数に反映することが求められます。

2-3. 給与計算システムを活用する

給与計算システムを導入すると、給与明細を自動で作成することができます。勤怠管理と連携できるサービスであれば、全従業員の打刻データを自動集計し、給与明細を作成することが可能です。法改正も自動対応されるほか、従業員数が増えても手間がかからないため、効率化には最適といえるでしょう。

3. 給与明細の作成方法

方法について悩んでいるここでは、給与明細の作成方法を説明します。

以下、7つのステップで順を追って紹介しますので、給与明細作成時の参考にしてください。

ステップ1: 勤務時間や日数の集計、有休残日数の計算

勤怠記録の情報から、出勤時間や日数の集計をおこないます。

有給休暇を使用した場合には、有休の付与日数や失効日数も考慮した上で、有休残日数も算出しましょう。

ステップ2:残業時間の集計、時間外手当の計算

勤務時間のうち、割増賃金の支払いが必要な時間の集計をおこないます。集計をおこなう際には、通常の時間外労働と深夜残業および休日労働の時間について計算します。

割増賃金を計算するときは、以下の計算式で算出します。

「割増賃金=該当の労働時間数×1時間あたりの賃金×該当の割増率」

なお、労働基準法で定められた割増賃金算出時の割増率は、以下のとおりです。

残業時間の種類

割増率の内容

時間外労働

法定労働時間を超えた労働時間に対して25%以上の割増

月60時間を以上の場合は50%以上の割増

休日労働

法定休日の労働については、35%以上の割増

深夜労働

午後10時から午前5時(労働基準法での深夜)に労働に対し、25%以上の割増

時間外労働と深夜労働が同時におこなわれた場合は50%以上の割増

休日労働が深夜までとなった場合は60%以上の割増

ステップ3: 手当の計算

企業内で用意している手当で従業員が利用しているものがあれば、該当の手当の金額を計算します。

手当の中には、所得税の課税対象外となるものもありますので、課税対象の上限金額を念頭においた上で算出するようにしましょう。

ステップ4: 不就労控除や欠勤控除の計算

遅刻や早退などの不就労や欠勤については、その分の賃金を差し引いた給与計算をしなければなりません。

基本的に、不就労・欠勤についての控除は、法律上の定義がされていないため、就業規則や賃金規程を確認する必要があります。

多くの企業で採用されている不就労控除や欠勤控除の計算方法は、以下のとおりです。

「不就労控除額=(控除対象の支給合計/月間所定労働時間)×不就労時間数」

「欠勤控除額=(控除対象の支給合計/月間所定労働日数)×欠勤日数」

ステップ5:給与の総支給額の計算

ステップ1から4までの計算が終わったところで、全てを合算し、給与の総支給額の計算をおこないます。

給与の総支給額は、以下の計算式で求められます。

「総支給額=基本給 + 割増賃金 + 各種手当」

不就労控除や欠勤控除がある場合には、基本給から差し引いた上で計算をおこないます。

ステップ6:控除額の計算

健康保険料・厚生年金保険料や雇用保険料、介護保険料(従業員が40歳以上の場合)、所得税、住民税といった給与明細の控除額を計算します。

  • 健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料

健康保険料や介護保険料・厚生年金保険料については、あらかじめ通知を受けている金額で給与から差し引きます。

  • 雇用保険料

雇用保険料については、事業の種類ごとに定められた料率を参考に算出をおこないます。

令和4年度(2022年度)の雇用保険料率は、以下のページを参照するとよいでしょう。

参考:令和4年度雇用保険料率のご案内|厚生労働省

  • 所得税

所得税は、給与から源泉徴収をおこなう際、国税庁ホームページで公開されている「給与所得の源泉徴収税額表」の税額を参照し、計算します。

  • 住民税

住民税については、市区町村から送付される住民税の納付書を参照した上で、その金額を従業員の給与から差し引きます。

ステップ7:差引支給額の計算

最後に、差引支給額の計算をおこないます。

控除額を合算して、総支給額から差し引くと、差引支給額が算出されます。

ステップ7までが完了したら、後は発行するのみです。

紙で給与明細を発行する場合、印刷したり封筒を用意したりする時間も発生するため、それを踏まえた準備時間を見積もっておく必要があります。

しかし、紙の給与明細の場合、全従業員分の発行や郵送の対応、不備があった際に再度準備しなければならないなど、手間が多く発生しているのではないでしょうか。

そのような場合、給与計算システムを用いることで、WEB上で給与明細を渡し従業員がどこにいても明細を確認でき、給与明細発行の工数も減らすことができる場合があります。

当サイトでは、給与明細の作成方法から給与明細のスムーズな発行方法までをわかりやすく解説した資料を無料でお配りしています。給与明細の作成方法を見直したい方はこちらからダウンロードしてご活用ください。

4. 給与明細を作成するときの注意点

注意点をブロックが表している

最後に、給与明細を作成するときの注意点を2つ紹介します。

給与明細の内容にミスがあり、従業員とのトラブルに発展することのないようにすることが大切です。

4-1. 計算ミスに気をつける

給与計算の担当者は、正確な作業を心がけることが重要です。計算ミスがないよう、注意して作業する必要があります。

計算ミスがあった場合には、隠蔽したりすることなく、即訂正するようにするようにしなければなりません。

4-2. 残業代など割増賃金の計算方法に注意する

従業員が法定外労働をおこなった場合には、割増賃金を支払う必要がありますが、その計算に利用する割増率は状況によって複雑になります。

割増賃金の計算をおこなう際には、法定外労働の種類に応じた割増率を確認し、間違いのないように計算するようにしましょう。

5. 給与明細の作成に関してよくある質問

ハテナマークが浮かんでいるここからは、給与明細の作成についてよく生じる疑問について解説します。

アルバイトにおける給与明細作成の有無、給与明細を出さない場合のペナルティ、給与明細を2枚発行することの違法性について確認していきましょう。

5-1. アルバイトにも給与明細の作成は必要か?

給与明細とは雇用形態を問わず、給与を受け取る従業員全員に交付する必要があります。(所得税法231条)

そのため正社員はもちろん、アルバイト、パート、契約社員、派遣社員にも給与明細を作成し、必ず交付しなければなりません。

5-2. 給与明細を出さないとどうなる?

給与明細を従業員に発行しない場合、所得税法違反となり罰則が科される可能性があります。所得税法242条7号により、罰則内容は1年以下の懲役又は50万円以下となります。また虚偽の記載をした場合も同様です。

5-3. 給与明細を2枚発行することは違法か?

給与明細を2枚発行することは、違法ではありませんが、原則1枚で発行・交付するようにしましょう。

複数金融機関への振込によって給与明細を2枚に分けることは、望ましくないでしょう。なぜなら複数金融機関への振込は行政通達にて推奨されているものでなく、「おこなっても差支えない」という措置になるためです。複数口座へ分割で振り込むよう従業員から要望があった際には、思わぬトラブルへと発展する可能性があるため、対応をせず原則断るようにしましょう。

6. ミスのない給与明細を作成してスムーズな給与の支払いを行おう

上司から給料明細を受け取っている

今回は、給与明細の作成方法について解説しました。

給与の計算ミスなどで従業員とのトラブルに発展することのないよう、正しい知識をもって正確に計算をおこない、ミスのない明細を作成しましょう。

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