【書籍紹介】組織と働き方の本質 迫る社会的要請に振り回されない視座 |HR NOTE

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【書籍紹介】組織と働き方の本質 迫る社会的要請に振り回されない視座

「人的資本経営」「パーパス経営」「ジョブ型雇用」「自律分散型組織」「女性管理職比率」……トレンドワードに捕らわれず“核心”を捉えよ!

組織変革の第一人者が、経営・マネジメントの“あるべき姿”を解説。

本書籍の詳細はこちらよりご確認いただけますと幸いです。

書籍紹介

概要
  • 書名:『組織と働き方の本質 迫る社会的要請に振り回されない視座』
  • 著者:小笹 芳央
  • 発行日:2025年4月11日
  • 価格:1,980円(税込)
  • 出版元:日本経済新聞
  • ISBN:9784296122950

本書は、日本の組織変革の第一人者である著者が「会社とは、いったい何か」「組織は、どうあるべきか」という“本質”を主軸に、経営やマネジメントの在り方を解説するものです。

近年、企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化を続けており、今後の予測が極めて困難なため、「経営の中長期的な見通しがつかない」と言われるようになっています。その影響で、「各企業は世の中の潮流に乗るためにバズワードに飛びつくものの、いつの間にかその本質を見失い、『手段』が『目的化』してしまっているケースが多発している」と、著者は警鐘を鳴らしています。

「人的資本経営」「パーパス経営」「ジョブ型雇用」「自律分散型組織」「働き方改革」「女性管理職比率」「ダイバーシティ」……。実に多様なキーワードが広まり、国や社会からの要請も増えています。しかしながら、それらの本質を見抜くことなく、当面の対応をしがちになり、従業員の時間と労力は会社の見えないコストとして生産性を押し下げ、また対応した人間の仕事への効力感や誇りを奪っているケースが散見されると、著者は分析。

「このままでは、経営者や管理職層、働く人々が徒労感や無力感に襲われてしまうのではないかという憂いと、日本企業の国際競争力がさらに低下してしまうのではないかという危機感を抱くようになりました。私の過去の経験や現在の立場上、どうしてもこのまま世の風潮に対して沈黙していてはいけないという感情に突き動かされたのが、本書を執筆することになった理由です」と著者は語ります。

著者が経営する会社は、経営学・社会システム論・行動経済学・心理学などの学術成果をもとにした基幹技術「モチベーションエンジニアリング」を開発し、国内最大級の社員クチコミデータベース(約1,860万件)や、組織状態データベース(延べ12,650社、509万人)、人材育成関連データベース(延べ11,640社、148万人)など、膨大なデータを蓄積してきました。

本書は、それらをもとにした統計的なファクトデータやコンサルティングの豊富な実例を交えながら、トレンドワードの本質に迫り、組織変革のあるべき姿を描き出します。

経営者や管理職のみならず、人事・経営企画・IR・広報担当者などのコーポレート部門、さらには次世代を担うビジネスパーソンにとっても企業変革のための示唆に富む一冊です。

目次

第1章 会社・組織・マネジメントの本質

  1. 「会社」とは、いったいナニモノなのか
  2. 「組織」の成立要件と存続要件
  3. 「マネジメント」の本質的な役割

第2章 社会的要請の本質

  1. 「女性管理職比率」の罠
  2. 「人的資本経営」の真相 
  3. 「働き方改革」の困惑
  4. 「日本版ジョブ型雇用」の正体

第3章 個人の働き方の本質

  1. 「働く個人」は「投資家」である
  2. 「ワークライフバランス」の落とし穴
  3. 「キャリアデザイン」の幻想
  4. 「副業・兼業」の是非

第4章 組織変革の本質

  1. 「自律分散型組織」の限界
  2. 「パーパス経営」の成否
  3. 「ダイバーシティ」を深掘る
  4. 「組織変革のメカニズム」を解き明かす

第5章 環境変化適応の本質

  1. 「テクノロジーの進化と仕事」の未来を展望する
  2. 「労働市場適応」のサバイバル
  3. 「均衡状態に安住する」+「手段の目的化」という病

著者プロフィール

小笹 芳央(おざさ よしひさ)

株式会社リンクアンドモチベーション 代表取締役会長。1961年、大阪府出身。早稲田大学政治経済学部卒業後、リクルート入社。人材開発部、ワークス研究所主幹研究員、組織人事コンサルティング室長を経て、2000年に独立。同年、世界初のモチベーションにフォーカスしたコンサルティング会社、リンクアンドモチベーションを設立し、代表取締役に就任。行動経済学、社会システム論、心理学などを基盤にモチベーションエンジニアリングという独自の基幹技術を確立。大手企業から中堅中小企業まで幅広く組織改革の支援を行っている。2013年より現職。リンクアンドモチベーションは2008年に現東証プライム市場に上場。CVCとしても出資先企業多数、約半数がIPOまたはバイアウトなど驚異的な確率を実現中。著書に『会社の品格』(幻冬舎新書)、『モチベーションマネジメント』(PHP研究所)など計27冊。累計発行部数は約100万部。