【書籍紹介】だけどチームがワークしない ――“集団心理”から読み解く 残念な職場から一流のチームまで |HR NOTE

【書籍紹介】だけどチームがワークしない ――“集団心理”から読み解く 残念な職場から一流のチームまで| HRNOTE

【書籍紹介】だけどチームがワークしない ――“集団心理”から読み解く 残念な職場から一流のチームまで

組織は人の集まり、つまり「集団」です。私たちは日々、会社や組織、あるいは学校や友達グループなど集団の中で過ごしています。

集団で力を合わせて協力することで、私たちはより大きな成果を生み出せます。また、困ったときには集団の仲間から助けてもらえます。

しかし、良いことばかりではありません。集団には短所もあります。

本書籍では、社会心理学、産業・組織心理学の専門家が、「どのように集団をよくしていくか」について科学的な知識や論文を背景にご紹介します。

本書籍の詳細はこちらよりご確認いただけますと幸いです。

書籍紹介

概要
  • 書名:『だけどチームがワークしない ――“集団心理”から読み解く 残念な職場から一流のチームまで』
  • 著者:縄田健悟
  • 発行日:2025年2月7日
  • 価格:2,200円(税込)
  • 出版元:日経BP
  • ISBN:9784296002221

★優秀な人を集めたのにできあがったのは残念な組織、いったいなぜ?
★集団心理の専門家による「組織」の心理
★働く「みんな」のつくり方を知るために

人は、集団になると愚かな決断をする

集団よりもひとりで働くほうが人間関係でもめないし、同調圧力に屈することもないし、サボる人も少ないでしょう。

しかし、やはり大きな仕事は集団でないと成し遂げられません。集団には問題がつきものです。「意見を言っただけなのに人間関係が悪くなる」「ものを言える空気がない」などの問題が起きるのは、集団で暮らす人間の特性が背景にあります。

人には、「古来より変わらない普遍の集団心理」と「現代特有の集団心理」がありますが、このふたつを押さえて、集団について考える必要があります。組織を一歩進めたいとき、「集団心理」を知ることはとても有効です。

この本は、社会心理学、産業・組織心理学の専門家が、どのように集団をよくしていくかを科学的な知識や論文を背景に、さまざまにご紹介します。

目次

第1章 組織は「集団」だからうまくいかない
・性格が原因だと思いやすい私たち
・誰か1人を「犯人」にしても、組織の問題は解決しない

 

第1部 負の“集団心理”

第2章 賢い人々でも集団になると愚かな決断をする:集団浅慮
・「和を乱すなよ」と集団を守る人が現れる
・組織を育てたいなら、「異論を認める空気」を長いスパンでつくろう

第3章 話し合いがうまくいかないワケ:集団の問題解決と創造性
・重要なのは、メンバーの中にいる「正解者」を生かすこと
・集団で話し合う中でブレストの効果は低下する

第4章 集団の空気に縛られる私たち:集団規範と同調
・集団の「悪い」規範も知らず知らず取り込んでいく
 ・みんな本心は反対なのに、みんなで賛成の拍手をする

第5章 集団ではまじめなあの人もついサボる:社会的手抜き
・ダブルチェックも効果的とは限らない
・ただし、監視と罰の扱いには注意が必要

 

第2部 優れたチームを目指して

第6章 「烏合の衆」をチームに変える:チームワーク
・「今ここ」でコミュニケーションを取らずに動くためにこそ、普段のコミュニケーションが重要

第7章 身につけるべきリーダーのふるまいとは?:リーダーシップ
・組織全体を鼓舞して変革を導くカリスマが、変革型リーダーシップ
・真のリーダーは奉仕者である

第8章 メンバーの衝突にどう向き合うか:対立
・意見の対立はプラスにもマイナスにもなる
・議論や指摘ができる職場になるには「信頼」が必要

 

第3部 チームが持つ現代ならではの課題

第9章 「ものを言える空気」がチームの基盤:心理的安全性
・心理的安全性の高い職場では、意見を戦わせるほど成果があがり、低い職場では下がる

第10章 ダイバーシティ時代のチームづくり:多様性
・多様性には、メリットもデメリットもあることを知って使いこなそう

第11章 テレワークは効率が悪い…….のか?:テレワークとバーチャルチーム
・テレワークには良い面と悪い面があり、それらが相殺しあっている

著者プロフィール

縄田健悟|福岡大学人文学部准教授

専門は、社会心理学、産業・組織心理学、集団力学。集団における心理と行動をテーマに研究を進め、特に組織のチームワークを向上させる要因の解明に取り組んでいる。山口県山陽小野田市出身。九州大学大学院人間環境学府博士後期課程修了。博士(心理学)。一般社団法人チーム力開発研究所理事も務める。著書に『暴力と紛争の“集団心理”:いがみ合う世界への社会心理学からのアプローチ』(ちとせプレス)などがある。