求人情報サイト「バイトル」の調査: アルバイト時給が前年同月比を40ヶ月連続で上回る |HR NOTE

求人情報サイト「バイトル」の調査: アルバイト時給が前年同月比を40ヶ月連続で上回る| HRNOTE

求人情報サイト「バイトル」の調査: アルバイト時給が前年同月比を40ヶ月連続で上回る

最低賃金の上昇が続いています。

2019年の10月1日には、東京や神奈川で初めて1,000円を突破し、全国平均も901円となりました。

労働者側にとっては嬉しい声が上がる反面、経営者側にとっては少しずつ人件費が高騰することで経営が圧迫される事態となっているかもしれません。

「労働者(アルバイト・パート)は、実際どのような時給で働いているのか。」

今回、アルバイト・パート求人情報サイト「バイトル」を運営するディップ株式会社は、「バイトル」上に掲載された求人広告データをもとに、2019年12月のアルバイトの平均時給を調査・公表しました。

本調査は、労働者時給の実態を明らかにしています。

《調査概要》
アルバイト・パート求人情報サイト「バイトル」に掲載された求人広告データより、給与が時給制の仕事情報を抽出し、平均時給を「エリア別」「職種別」に算出。
【エリア】
全国:47都道府県
関東:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県
東海:岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
関西:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
九州:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県
【職種】
事務的職業、専門的職業、飲食の職業、販売の職業、サービスの職業、運搬・清掃・包装等の職業、建設の職業、製造・技能の職業、教育の職業
※除外対象:雇用携帯「派遣」に仕事情報、接待を伴うアルコール主体の飲食店
※サンプル数が10未満のものは”-“と表記

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本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。

調査結果

調査結果 要約
  • 全国の平均時給が1,127円に!前年同月比を40ヶ月連続で上回る。
  • 平均時給は全国的に上昇!全てのエリアで、前月比、前年同月比が上回る。
  • 職種別の平均時給は、9職種中6職種が前月を上回る結果に。

【全国】
平均時給は1,127円。9職種中6職種が前月よりも高い時給に!

 職種 平均時給 前月比 前年同月比
事務的職業 1,174円 36円 30円
専門的職業 1,574円 51円 315円
飲食の職業 1,041円 0円 51円
販売の職業 1,023円 10円 30円
サービスの職業 1,222円 13円 32円
運搬・清掃・包装等の職業 1,052円 -2円 5円
建設の職業 1,166円 -133円 -12円
製造・技能の職業 1,081円 10円 -42円
教育の職業 1,388円 7円 10円
総計 1,127円 16円 54円

全国の平均時給は1,127円なり、前月比、前年同月比ともに上回る結果となりました。前年同月比においては、40ヶ月連続で上回っています。

職種別に見ても、9職種中6職種が前月を上回る結果となっており、最低賃金の上昇が時給に直接影響していることがわかります。

また、企業の人手不足が年々進み、雇用者側が賃上げしてでも人材を欲していることも影響しているでしょう。

【エリア別】
全エリアで平均時給が上昇!ただし、地方間格差はまだ存在している。

 エリア 平均時給 前月比 前年同月比
全国 1,127円 16円 54円
関東 1,183円 23円 60円
東海 1,101円 9円 58円
関西 1,145円 8円 63円
九州 997円 2円 44円

エリア別においては、すべてのエリアで前月比、前年同月比が上回る結果となりました。

特に関東での時給が上昇しており、人手不足が慢性的に続いている状況が伺えます。

また、関東や関西などの都市圏と九州を比較すると、平均賃金に約150円ほどの開きがあることがわかります。

政府は賃金の地方間格差の是正も積極的に進めていますが、現状としてはなかなか埋まっていません。

【職種別】
職種別で傾向は異なる!東京オリンピックに向けた採用が進行中。

平均時給を職種ごとに詳しく見ていくと、高時給にランキングされているのは「モデル・エキストラ・芸能関連」「看護・介護」であることがわかります。

その中でも「看護・介護」に関しては介護業界の人手不足の進行も重なり、前年同月比424円の上昇という驚異的な値になっています。(プレスリリースより抜粋した表「小職種別平均賃金」を参照)。

また、東京オリンピックに向けて「運搬・清掃・包装等の業務」のうちの「警備・車両誘導」の求人件数が前年度よりも18.6%上昇していたり、語学力を必要とするドライバーの求人需要により「運送・ドライバー・配達」の平均賃金が上昇していたりすることが読み取れます。

職種ごとに平均賃金の変動に違いはありますが、求人需要の高い職種であればあるほど平均賃金が高い傾向は変わらないようです。

【小職種別平均賃金】
9職種をさらに細分化した職種にカテゴリー分けし、平均賃金の算出をおこなった表
(プレスリリース資料よる抜粋)

まとめ

雇用する側にとって、アルバイトやパートの賃金をどのように設定するかは、とても大きな関心事かと思います。

もちろん賃金を高くすれば、人材を獲得できるかもしれません。しかし、コストが増大してしまうことを考慮すると現実的には賃金を上げづらいのではないでしょうか。

そのような中で、各業界や職種の賃金レベルをベンチマークしておくことは、非常に大事かもしれません。

同一労働同一賃金が施行されれば、アルバイトやパートも正社員と同等の待遇を受けなければならなくなります。

職種や業務に応じて適切な賃金がいくらなのか把握することで、最適な賃金を設定するようにしましょう。

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