ディップ株式会社のディップ総合研究所は、55〜79歳の男女8,000人を対象に「定年後の就業意向・就業実態調査」を実施しました。
調査背景
近年、少子高齢化が進み、65歳以上の比率は10年ごとに5ポイント以上の上昇を続けており、2025年には同比率は30%に達する見込みです。
2019年の日本人の平均寿命は、男性が81.41歳、女性が87.45歳となり、共に過去最高を更新、健康年齢も延び続けている状況です。
既に、65歳以上の就業者数は増えてきていますが、少子高齢化の進展、平均寿命と健康寿命が延びてきていることにより、今後も増えることが想定されます。
また、2021年には高年齢者雇用安定法の一部改正があり、70歳までの就業機会の確保が努力義務となります。
このような状況下で、働く意欲がある高年齢者が活躍できる環境や職場づくりが必要となってきます。
60~79歳定年後の就業実態
「定年後、働きたかった」人のうち、今も就業している人が6割以上、そのうち60~64歳は9割超と、この年代は継続して働くことが一般的になっています。
また、新たな仕事探しをする可能性が高いと回答したのは1割程度に留まっており、定年退職後は継続して就業する、または1回の転職となる割合が多いことが想定されます。
就業実態や今後の仕事探しの理由を知ることで、再雇用、雇用延長、新たな採用を検討するヒントになりそうです。
調査結果概要
1,定年前の就業意向と現在の就業状況
5割以上が「定年後、働きたかった」と回答、そのうち6割強が現在も就業中
2,定年退職した人の現在の就業状況
60~64歳の「定年後、働きたくなかった」人も4割弱が就業中
3,今後の仕事探しの意向
「これから仕事探しをする可能性が高い」人は割合は1割強にとどまる
調査設計・分析:ディップ総合研究所 ディップレポート編集室 川上由加里
調査名:ディップ総合研究所 「60〜79歳定年後の就業実態調査」
調査手法:インターネット調査(楽天インサイト利用)
調査期間:2020年8月21日(金)~2020年8月24日(月)
調査対象者:47都道府県内の55〜79歳の男女(定年退職後:正社員として就業し定年退職をしたことがある47都道府県内の60~79歳の男女)
有効回収数:8,000サンプル(正社員として就業し定年退職経験者:3,743サンプル)