新型コロナウイルスの感染拡大により、企業の採用活動には大きな影響が出ていることが予想されます。
2020年4月6日、株式会社ディスコは全国の主要企業を対象に緊急で実施した現在の採用活動に関する調査の結果を公表しました。
各企業における2021年卒の採用予定数や採用活動時期への影響、および母集団形成の状況はどのようになっているでしょうか。
- 対象企業:13,920社(全国の主要企業)
- 調査時期:2020年3月26日~30日
- 調査方法:インターネット調査法
- 回答社数:864社(内199社が上場企業)
【内訳】
<従業員数>300人未満 300~999人 1000人以上 290社 278社 296社 <業界>
メーカー 331社 商社・流通 183社 金融 56社 IT 114社 サービス・その他 180社 - 調査機関:株式会社ディスコ キャリタスリサーチ
採用活動への影響はどうなっている?
採用活動に「かなり影響がある」「やや影響がある」と回答した企業が合計で約9割に上り、特に従業員規模の多い企業ほど影響を受けているようです。
採用活動を当初の予定通り進めている企業は全体の約25%となっており、集団で実施する会社説明会や面接を中止する企業も相次いでいます。
また、今回の影響により、WEBセミナーなどを新たに導入した企業も3割を超えました。
すでに実施していた企業と合わせると、約半数の企業が採用活動においてWEBを効果的に活用していることがわかります。
採用予定数は7割が予定通り。ただし、採用活動長期化が予想される。
そのような中で、採用予定数に関しては「当初の計画通り」と回答した企業が全体の7割となりました。
「下方修正する見込み」がある企業も1割を下回っており、採用計画を変更した企業自体はまだ多くはなっていないようです。
ただし、採用活動時期に関しては「遅れる見込み」と回答した企業が半数を超えており、採用活動の長期化が予想されます。
採用活動への危機感は高まっている。
このような状況を踏まえた中で、企業側としては採用活動に対しての危機感が高まっており、約9割の企業が今年度の採用活動に対して「危機感がある」と回答しています。
また、特に課題として挙げられているものが「母集団形成」に関してです。
3月に開催予定だった大型の説明会やイベントの中止に伴い、学生と接点を持てる機会が大幅に減少したと考える企業は多くなっています。
追加の母集団形成を検討中または実施予定である企業も約6割となっており、新型コロナウイルスの感染拡大がいつまで続くかわからない中で、どのように学生にアプローチすればいいか検討していることが伺えます。
まとめ
新型コロナウイルスの感染拡大により、各企業の採用活動には大きな影響が出ていることがわかりました。
就職活動が長期化すれば、企業および学生の双方の負担が大きくなります。
先行きが見えない中で、各企業の人事担当者はより柔軟な施策が求められることでしょう。
【緊急企業調査】新型コロナウイルス感染拡大による採用活動への影響