厚生労働省は10月26日、従業員のキャリア形成に取り組む「グッドキャリア企業アワード2019」の受賞企業10社を発表しました。
同アワードは、従業員の自律的なキャリア形成を支援する企業を選出し、その理念や取り組み内容を広く発信していくことを目的としています。
今回54社の応募の中から、「大賞」5社、「イノベーション賞」5社が選ばれました。
受賞企業は以下の通りです。
本記事では、各賞の受賞企業を2社ずつ取り上げ、評価されたポイントをご紹介します。
目次
【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』
「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。
「大賞」受賞企業
大賞は、従業員の自律的なキャリア形成支援について特に他の模範となる取り組みを総合的かつ継続的に推進し、その結果が顕著な企業に贈られます。
本賞では、従業員数の異なる2社をご紹介します。
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
従業員数:4,462人
受賞理由
伊藤忠テクノソリューションズは、従業員一人ひとりの能力や適性・意欲に応じた主体的・自律型のキャリア形成を支援した点が評価され、大賞を受賞しました。
キャリア形成の支援として、個別面談を通じて、社員の直属の上司とキャリア・価値観・目指す姿について共有する「キャリア形成支援制度」を実施しました。
社員の自己啓発への支援として、各種研修による職業能力開発機会の提供や資格取得奨励金制度、スライドワーク、朝方勤務など社員のニーズに合った柔軟な働き方ができる制度を導入しました。
株式会社ミツイ
従業員数:145人
受賞理由
株式会社ミツイは、ダイバーシティをかかげた多様な働き方と自律的なキャリア形成支援をした点が評価され、大賞を受賞しました。
同社は、幅広く福祉事業を展開していることを活かし、さまざまな福祉事業が経験できる社内異業種の研修を実施しました。
また、上司との面談を通じて設定したキャリアプランを社員同士が共有し、目標実現に向けて互いを支援する環境や、社内の専門家(臨床心理士など)の活用による相談体制を整備しました。
さまざまな人材が働けるように、「子供連れ出勤」「在宅ワーク」「定年70歳」など多様な働き方を選択できる環境を整備しました。
イノベーション賞
イノベーション賞は、自社における重要課題に取り組むため、労働者の自律的なキャリア形成支援を、今後さらなるキャリア形成支援の展開が見込まれる企業に贈られます。
下記では受賞企業2社の主な取り組みをご紹介します。
日本電産株式会社
従業員数:2,794人
受賞理由
日本電産株式会社は、100年後を見据えたグローバル人材の育成や社員の能力を最大限発揮できる環境を整備した点が評価され、本賞を受賞しました。
具体的には、グローバルに活躍できる人材を育成するため、6つのカテゴリー(①階層別教育、②次世代経営人材育成、③語学教育、④職種別専門教育、⑤チャレンジ研修、⑥キャリア教育)に分類し、人材育成を実施しました。
また、評価の高い社員には年齢に関わりなく、昇格を可能にする仕組みや管理職には360度診断を取り入れるなど、社員の意欲や成果に対して納得感のある人事制度を運用しました。
三井住友海上火災保険株式会社
従業員数:21,922人
受賞理由
三井住友海上保険株式会社は、会社員のキャリアビジョンの作成や上司・部下間でのキャリア対話を通じて自己実現を支援した点が評価され、本賞を受賞しました。
具体的には、会社員が「キャリアビジョンシート」を作成し、上司・部下間での「キャリア対話」を効果的に実施するための支援ツールを作成しました。
また、部下のキャリアビジョン実現のサポートを上司に求められる中核的なマネジメントとして各研修などで意識づけを徹底しました。
さらに、キャリアビジョンを描く意義などについて解説した動画や自己学習をサポートするポータルサイトの整備のほか、大学と連携した研修も実施しました。
まとめ
今回の表彰では、さまざまな従業員規模の企業が受賞されました。
受賞企業に従業員数が関係ないことから、大企業でなくても取り組みが評価されれば、受賞できます。
自社のブランディングのため、一度応募してみてはいかがでしょうか。
【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』
「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。