Googleが2019年8月28日に「2020年9月1日にGoogle Hireを廃止する」と発表しました。
Google Hireとは、中小企業向けの採用管理システム(ATS)です。
求職者への連絡や面接スケジューリング、応募の管理ができ、Googleが提供するグループウェアサービス「G suite」とも円滑に連携ができるシステムです。
Google Hireの特徴や使用方法については以下の記事をご参考ください。
本記事では「Google Hireの廃止の理由」と「利用者への今後の対応」についてご紹介します。
1|Google Hire廃止の理由
Googleは今回のサービスの廃止について、利用者へのメールで以下のようにコメントしています。
以上のように、Googleは「Hire以外のGoogle Cloudのプロダクトに人的資源を集中させるべき」という判断を廃止の理由にあげています。
2|Google Hireとは?
Google Hireは主に中小企業向けのサービスで、求職者への連絡や面接スケジューリング、応募の管理など採用管理システム(ATS)としての機能を持っています。
Google Hireの主な機能として以下の5つがあげられます。
①Googleしごと検索(Google for Jobs)との連携
Google Hireの特徴の1つは、人材業界を大きく変える可能性があるサービスとして注目を浴びている「Googleしごと検索(Google for )」との連携です。
既存の自社サイトにGoogle Hireでつくった求人投稿を掲載し、その原稿をGoogleしごと検索で読み込ませることができます。
②G suiteとの円滑な連携と分析
Google Hireはデータ管理やメール、カレンダーをシェアすることができる「G suite」と連携しており、メールのやりとりでは、Google Hire関係のメールも同じGmailで管理できます。
他のメールと区別するためにマーキングが入るため、メールを見逃すこともないでしょう。
また、面談日程を登録するとGoogleカレンダーに反映されるなど、採用管理にかかる手間を削減してくれるなど円滑な連携ができます。
③応募データの蓄積
Google Hireでは、採用に至らなかった応募者を含めてすべての応募者の情報を蓄積することができます。
不採用者の中には優秀な人材もいますが、たまたまその人にあった仕事がなかったため不採用になるというケースもあります。
Google Hireを使用すれば優秀な人材を再び探す際に、不採用者を含めた過去の人材データベースを検索して探すことができます。
単に現時点で求職している人だけでなく、過去に応募してきた優秀な人材まで広い範囲から人材を獲得できるチャンスが広がります。
④応募者が使用しているSNSをまとめて把握できる
採用管理システムに求職者が使っているSNSをまとめて情報登録することが可能になります。
職務履歴や履歴書ではわからない人柄やスキル、バックグラウンドを知ることができます。
⑤採用データをエクスポート可能
採用データをGoogleスプレッドシートでエクスポートすることができます。
採用活動において、効率よく作業をすするためには必要な情報共有を簡単におこなうことが重要です。
採用チーム全員で進捗確認をするときや部署に求職者を連携する際など、さまざまな場面でGoogleスプレッドシートが幅広く活用できることでしょう。
上記のほかにも、さまざまな機能や使用方法がありますので、詳細を知りたい方は下記の記事をご参考ください。
3|利用者への今後の対応
現在のGoogle Hireの利用者は「契約期間の満期」か「2020年9月1日」のいずれかの早い方までサービスを利用することができます。
次回の料金請求後、2020年9月1日のサービスの利用が終わるまで、追加の料金は発生しません。
また、サービス終了前に利用契約を打ち切っても違約金の請求はありません。
さらに、Google Hireのサービス終了がG suiteなど他のサービスの契約内容や料金に影響を与えることもありません。
これまでのGoogle Hireで使用してきたデータを保存したり、別のサービスに移行したい場合は、JSON形式でのエクルポート機能を使うか、サポートチームに連絡してほしいとのことです。