こんにちは!HR NOTE編集部です。
HRTech市場の盛り上がりにより、国内である日本はもちろん、海外だと特にアメリカの人事領域の話題が気になっている方は多いように思います
他の国々に目を向けると、ヨーロッパの人事領域の話を耳にすることはありますでしょうか?
アメリカと比較すると、入ってくる情報が少ないと感じる方もいるのではないでしょうか。
実は、ヨーロッパでも人事領域に関する調査・分析を行う専門機関がいくつもあり、日々最先端の人事情報が飛び交っております。
そこで今回はヨーロッパに焦点を当て、人事の現状や、今後の展望に関する記事をまとめました。
目次
- ヨーロッパの人事領域の最新レポート
- 8つの調査結果
- 1.ヨーロッパの人事領域は分断している。
- 2.戦略的なビジネス・パートナーとなることは、人事の最優先事項です。
- 3.従業員エンゲージメント、生産性、リーダーシップの質、人材育成が、人事業務における成功の基準となっています。
- 4.クラウドによるHRTechサービスは、今大きな勢いがあります
- 5.高品質なHRTechは、人事業務の成功をもたらす鍵となります。
- 6.ユーザーエクスペリエンス(使い勝手や心地良さなどの総合的な満足度)は、HRシステムを変更する背景において、最も重要な動機です。
- 7.データ分析論は人事の優先事項です。しかし、人事は分析論を上手に扱えると思っていません。
- 8.今後3年間においてHRシステムにおける変化の起こりうる大きな波があります
- 最後に
ヨーロッパの人事領域の最新レポート
“HRN”と“Fosway Group”というヨーロッパの人事領域を研究している2つの機関があり、彼らは400社を超える企業人事に対し、2年をかけて調査を行い、ヨーロッパの人事の現状を明らかにしました。
ヨーロッパを中心とした企業人事ネットワークで、HRTechWorldという大規模なイベントの開催も行っている機関です。世界を代表する多くの企業と付き合いがあります。
次世代のHRの研究、分析を行っているヨーロッパの独立した市場調査機関です。分析、調査結果をもとに企業にアドバイスやソリューションを提供します。
調査内結果は、大きく8つに分かれております。以下でそれぞれご説明させていただきます。
8つの調査結果
1.ヨーロッパの人事領域は分断している。
- 64%の企業が、独立したあるいはいくつかの領域のみが連立した人事業務モデルとなっています。
- 非常に標準化、統一化された人事システムがある企業は25%未満になります。
2.戦略的なビジネス・パートナーとなることは、人事の最優先事項です。
- 53%の企業が最も高い優先事項として、人事は戦略組織になるべきだと考えています。
3.従業員エンゲージメント、生産性、リーダーシップの質、人材育成が、人事業務における成功の基準となっています。
- 成功の基準としていることのトップは、雇用主と従業員が強固な関係性を持てるようになるための従業員エンゲージメントの取り組みです。
4.クラウドによるHRTechサービスは、今大きな勢いがあります
- 78%の企業は、クラウドベースのHRTechサービスを使用しているか、検討をしています。
5.高品質なHRTechは、人事業務の成功をもたらす鍵となります。
- 89%の企業は、人事データとその分析結果の内容を、非常に重要な要素であると考えています。
- 85%の企業は、従業員の管理・活用をいかに良質なものにするかが、非常に重要だと考えています。
- 73%の企業は、次世代の技術を非常に重要だと捉えております。
6.ユーザーエクスペリエンス(使い勝手や心地良さなどの総合的な満足度)は、HRシステムを変更する背景において、最も重要な動機です。
- 44%の人事は、HRシステムの変更に関する決定的な動機としてユーザーエクスペリエンスを挙げています。
7.データ分析論は人事の優先事項です。しかし、人事は分析論を上手に扱えると思っていません。
- 「人事データの分析論が人事のための優先事項ではない」と言っているのは、わずか1%です。
- 76%の企業は、戦略的の人事を行うための鍵となる要因として人事データ分析論の重要性を挙げています。
- 90%の企業は、自社の組織において、人事データ分析論を進展させることに対する決定的な障壁としてスキルの高い人材の不足を挙げています。
8.今後3年間においてHRシステムにおける変化の起こりうる大きな波があります
- ほぼ60% の企業が、次の3年以内に分析論、人材獲得、新人研修、人事評価制度を変更することを検討しています。
- 50%の企業は、次の3年にわたってHRシステムを変えることを考えています。
最後に
いかがでしたでしょうか。
ヨーロッパでもHRTech市場の盛り上がりが徐々に来ているように思えます。
特に、これからの3年間で人事領域に関する何かしらの部分を変えていこうと考えている企業が多く、ヨーロッパでもこれからHRTechを中心とした大きな変化が待ち受けており、アメリカと同様に、注目の市場となってくるかもしれません。
【参考記事】
http://www.fosway.com/hr-the-critical-realities-research-released/