こんにちは。HR NOTE編集長 根本です。
近年、人材採用の世界もデジタル化の波がきているように感じます。
今日、多くの人事担当者は、ソーシャルメディアの活用や、オンラインにて応募者の履歴書、職務経歴書などの書類を確認し、また連絡のやり取りを行い、優秀な候補者を絞っているのではないでしょうか。
今回は、アメリカでソーシャルメディアマーケティングの支援を行っているiDigic社のSusan Smith氏の記事より、アメリカの採用におけるソーシャルメディアの影響やそれ以外のトレンドに関してご紹介します。
アメリカでは、ほとんどの採用担当者がソーシャルメディアの影響を感じている
従業員が自社のレビューを投稿する、アメリカのキャリア情報サイト「Glass door」によると、求職者の79%がソーシャルメディアを用いて仕事を探しており、社会に出て働き始めた若年層の求職者のみに絞ると、その割合は86%に上昇するとのことです。
ソーシャルメディアを使用すれば、中小企業であっても自社にとって戦力となる人材を採用でき、さらに採用費用を削減できる可能性があります。
アメリカでは、雇用においても、以下のようにソーシャルメディアの影響力は大きくなっています。
[参考]https://blog.hrn.io/recruiting-top-talent-with-social-media-in-the-digital-era/
また、採用担当者も、自社の「採用ブランディング」を気にかけ、力を注ぐ必要が出てきているとSusan Smith氏は述べています。
優秀な人材を確保するためには、求人市場で自社の魅力をいかに伝えるかがポイントです。
面接に臨む前に、応募者は志望する企業の社風や価値観、評判などの情報を調べます。
そのため、採用におけるブランディングを強化することが重要になってきています。
優秀な人材をみつけたら直接的なやりとりを
idigic社はLinkedIn経由で100件以上の求人紹介メールを送信していると述べていますが、以前はうまくいっていたものの、受け身の求職者からはスパムメール扱いされているとのことです。
求人紹介のメールを一斉に配信することは、積極的な人に関心を持ってもらい、その結果として採用のネットワークが徐々に広がるため、効果的な方法ではあります。
しかし、ピンポイントで優秀な人材を見つけた際は、直接応募者と個別のやり取りを始めたほうがいいでしょう。
優秀な人材は自分の価値を理解しており、市場の動向にも気を配っています。
経営者・採用担当者が適切に回答しない、もしくは選考過程を複雑にしたり、時間がかかったりすると、応募者はすぐに別の企業へと関心が向いてしまうことでしょう。
候補者選びにおいて、選考過程で経営者・採用担当者と求職者のやり取りがどれだけうまくいくのかが、ポイントのひとつとなります。
たとえば、もし選考過程で有力な候補者を見つけたのであれば、自社の情報を惜しみなく提供し、惹きつけの一環として面接以外でも接点を多く持ったほうがいいでしょう。
「Global Recruiting Trends 2016」より
下は、2016年のLinkedInのGlobal Recruiting Trendsで取り上げられた内容の一部です。
- 2015年と比べると、59%の企業は企業ブランドに投資をしようとしています。
- 32%の企業は、従業員の定着率が今後の12ヶ月間において最重要項目であると回答しています。
- 応募者の39%は、ソーシャルネットワークと人材会社が運営するネットワークを活用しています。
- 有能なリーダーの39%は、リファラル採用経由で入社しています。
- 企業ブランディング、リファラル採用は、2016年さらに増えることが予想されます。
こちらを見ると、採用ブランディングやソーシャルメディア以外にも、リファラル採用や定着率などにも注目していることがわかります。今後の参考までにご覧いただけると幸いです。
最後に
いかがでしたでしょうか。
ソーシャルメディアを活用して採用するにあたって、うまく自社に合った運用を行うことができれば、経費を削減しつつ、優秀な人材となる候補者に出会える可能性が高まります。
また、同時にどうしたら自社に魅力を感じてもらえるのか、自社の魅力をどう伝えていくべきなのか、採用におけるブランディングも考える必要があるため、これからの採用担当者には、ある程度のマーケティングの知識も求められてくるのではないでしょうか。
【参考記事】
https://blog.hrn.io/recruiting-top-talent-with-social-media-in-the-digital-era/