こんにちは!HR NOTE編集部 根本です。
従業員を雇ってもすぐに辞めてしまうことが続くと、人事の方は、「どうすれば従業員のモチベーションを維持できるだろう・・・。」と悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。
給料を上げても従業員のモチベーションの維持には一時的な効果しかないという研究も出ており、今回は、給料ではなく、何が従業員の意欲を長続きさせるのかを考えてみました。
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給料でモチベーションは上がるが長くは続かない
Harvard Business Reviewによると、給料の高さと従業員エンゲージメントにはわずかな関わり合いしかありませんでした。
従業員エンゲージメントとは、企業に対して愛着を抱き、その成長に積極的に関わっていこうとするやる気のことです。
給料は確かにやる気を起こさせる原動力になりますが、それは一時的なもので、従業員エンゲージメントを維持するのは給料ではなく、もっと重要な要素が存在します。
我々は、人生の3分の1の時間を仕事に費やしています。
社会人になってからの人生は、ほとんどの人は1年間の7分の5を職場で過ごしています。
そのため、単に給料がもらえれば満足なのではなく、人生における時間の使い方として仕事に他の要素を求めるのは当たり前のことだといえます。
「称賛」や「責任感」などが従業員の気持ちを高める
それでは、給料以外で従業員エンゲージメントを高く維持させるには何が必要でしょうか?
大切な要素として、「称賛」「責任感」「達成感」「感謝」「承認」などが挙げられます。
重要な仕事を任されたり、難しいタスクを完遂したり、それによって周りから褒められ、感謝され、認められたりなど、そのようなことがあると誰でもやりがいを感じ、意欲が湧いてきます。
例えば「称賛」を挙げると、アメリカのジェットブルーという航空会社では、社員同士で称えあうプログラムを導入しました。
これは、従業員のだれかが会社に貢献したり、何か努力して成し遂げたり、模範的な仕事をした場合、同僚を指名できるプログラムです。
指名を受けた従業員はポイントをもらうことができ、ポイントは好きなように使うことができます。
ポイントを溜めておいて旅行などのオプションに使用することもできれば、すぐに商品券と交換して食事に使うこともできます。
ジェットブルーの調査データによれば、表彰者の人数が10%増えるごとに、社員の定着率が3%、エンゲージメントが2%向上したとのことです。
ピータードラッカーは、著書「現代の経営」で、“人は、何かを達成した時、達成感を持つ。仕事が重要な時、自らを重要であると感じる。”と述べており、責任感や達成感は与えることができないもので、仕事の中で芽生えてくるものだと言っています。
自分の仕事について裁量権、意思決定権持つことができ、自らが関わるプロジェクトや業務に対して中心となって最後までやり抜いたときに「責任感」や「達成感」が湧き出てきます。
「自分の仕事はだれでも出来る仕事だ」と感じていれば、従業員のやる気は下がってしまいます。
マネージャーは部下を頼って、部下に任せて、口に出したいことも辛抱強く我慢して育てていく姿勢が必要でしょう。
「承認」によって従業員エンゲージメントを高めることができます。
具体的には個々の従業員の個性を認めることです。
管理職に就いていると、どうしても従業員に対する理想があり、従業員がその通りにできないとイライラしてしまうこともあるでしょう。
しかし、そうなると従業員はまるで自分が会社に使われている機械のように感じ、意欲を無くしてしまいます。
従業員一人一人を尊重し、個性を大切にしましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
従業員のモチベーションを維持させるのに大切なのは、給料よりも、仕事にやりがいを感じられるようにすることです。
そのためには、やりがいを持たせられるような仕事を任せ、また励ましや労いの言葉を都度かけて「頼ってもらえている」「期待されている」「大切にされている」と感じてもらい、責任感や誇りや達成感を持ってもらうことが重要です。