日本とアメリカの異なる就職観を徹底調査 | 大手かベンチャー |HR NOTE

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日本とアメリカの異なる就職観を徹底調査 | 大手かベンチャー

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  • 新卒採用手法

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こんにちは!HR NOTE編集部 根本です。
 
日本の就活生たちの就活状況をみると、大手・有名企業への就職が人気傾向にあります。
マイナビ2017の大学就職企業人気ランキングでも、上位100社は大手・有名企業がズラリと並んでいます。
 
一方アメリカでは、起業やスタートアップ企業を選択する若者が徐々に増え続けている傾向があるようです。
 
アクセンチュアの調査によると、2016年卒業生の30%は「違いや意味のある仕事をする機会を求めている」と述べています。
さらに大企業で働きたいという回答が14%で、それに対し中小企業で働きたいという回答が44%と、より小規模な組織で働くことを好む傾向にあるようです。
 
なぜアメリカの学生の多くは日本と違い、大手ではなく中小・ベンチャー企業を選択するのでしょうか。
そこで今回は日本とアメリカの学生の就職に対する価値観について調べてみました。

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日本の学生の価値観

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 マイナビの大学生就職意識調査によると、大手企業志向(「絶対に大手企業がいい」+「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の合計)の学生は、対前年5.5pt増の48.4%と増加に転じています。
 
就活生の企業選択のポイントは以下のようになっています。

  • 自分のやりたい仕事(職種)ができる会社(38.4%、対前年1.8pt減)
  • 安定している会社(28.7%、対前年比2.4pt増)
  • 社風が良い会社(17.4%、対前年比0.4pt減)
  • 働きがいのある会社(16.0%、対前年比1.6pt減)
  • 勤務制度、住宅など福利厚生の良い会社(13.4%、対前年比1.0pt増)
  • 給料の良い会社(12.8%、対前年比1.6pt増)

「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」は、最も選ばれる項目でありながらも2001年卒調査以降、最も低い割合であり、一方「安定している会社」は、2001年卒調査以降最も高い割合となっています。
 
大手・有名企業を選択する理由として、上記のように「安定」や「仕事のスケール」といった要素が大きく関わってくることに加え、やはりまずは知っている企業からエントリーすることも挙げられるのではないでしょうか。
 
また就活の後ろ倒しにより、中小企業まで企業研究の手が回らずに結果として目立つ企業のみエントリーするといったこともあるのではないかと思います。
 
依然として大手志向が強い日本ですが、終身雇用制や年功序列制度の崩壊、働き方の多様化などもあり、安定を目的とし大手企業を志望するよりも、個人のスキルアップやキャリアステップを目的とした就職活動を考えている学生が増えている傾向にもあります。

アメリカの学生の価値観

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 一方、アメリカの学生は、ビジネススクールなどの教育システムも充実していて、優秀な人ほど起業を考える傾向が高く、キャリア構築の中でも、より実践的な経験を積むためにスタートアップ企業に入るという道を選択する人も多い傾向があります。
 
その環境の中でアメリカの学生が仕事で重要視する点は、「意義のある仕事かどうか」や「達成感」といったところにあり、安定や、高収入、責任のあるポジションといった部分は優先順位が低いようです。
 
大きな組織で働くことは、「自分の仕事は企業の中の歯車の一部でしかなく、自分の仕事はいつでも誰でもやれるもの」と捉え、やりがいが見いだせないと感じています。
 
小さな組織では、自ら業務を進め、意思決定権を持つことができ、自分の仕事の成果やインパクトを良くも悪くも実感することができます。
組織の中での自分の貢献度が明確になることで、組織内での自己の存在価値を認識できるという点が大きなメリットです。
 
コントロール力、つまり裁量権を持つことが大企業では難しいという点も、今のアメリカの学生にとって大企業を選ばない要因の一つです。
大企業にいることで、その能力を培う機会も少ないことも懸念材料になっています。

どのような企業にアメリカの学生は興味があるのか

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 Glassdoor社は、実際に働く従業員による満足度ランキング「Best place to work(最高の職場)」を発表しており、その中での第1位は、2008年8月に設立したサンフランシスコのスタートアップ企業で、宿泊施設・民宿を貸し出す人向けのウェブサイトを提供しているAirbnbとなっています。
 
Facebook、LinkedIn、Twitterといった今や世界的な大企業をはじめ、Hubspot、Workdayといったクラウドシステムサービスを提供しているスタートアップ企業もランクインしていますが、これらの企業は2000年以降に設立されており、知名度を急上昇させながら成長し続けています。
 
画期的な開発によるサービス提供はもちろん、理念やビジョンといった企業メッセージを送り続け、若者たちの興味を惹き続けています。
 
「社会の役に立ち、世界に影響を与えていけるような有意義な仕事がしたい」そのような手応えを感じられる企業はどこか考えたとき、起業やスタートアップ企業で働くという志・野心が自然に湧くのではないでしょうか。
 
チャレンジできる環境への奨励が若者の意識に浸透しており、外部環境においてもスタートアップ企業に対する十分なサポート体制があるアメリカでは、有名な大企業は優秀な人材の採用に頭を抱えるケースも珍しくありません。
 
たとえ収入が低くても、リスクを取ってでも、チャレンジの機会のある企業に大きな興味を感じている人が多いのがアメリカの学生です。

最後に

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 いかがでしたでしょうか。
 
ちなみに日本でも、2000年以降に設立し、しかも学生起業というかたちで急成長してきている企業も増えてきています。
株式会社メルカリの山田氏、株式会社trippieceの石田氏、株式会社メタップスの佐藤氏、株式会社リブセンスの村上氏、株式会社Gunosy福島の氏、株式会社ウィルゲートの吉岡氏、などなど、皆さんもご存知の企業が多いのではないでしょうか。
 
大手企業の魅力は学生は十分に理解していると思いますが、中小・ベンチャー・スタートアップ企業にも魅力的な企業やサービスが数多く存在しています。
 
特にメルカリは日本唯一のユニコーン企業と言われるほどに注目されている企業で、今後も上記のようなスタートアップ企業から、世界を代表するようなサービスが次々と生まれてくる可能性も十分にあります。

 

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