「時給を上げたり、求人媒体に載せたりしても、応募がごくわずかしか集まらない」「採用ができなければお店を閉めなければならない」といったように、アルバイトの採用に苦労している採用担当者が多いのではないでしょうか?
今回は、アルバイト採用を成功させるためのポイントを、募集段階から働きはじめまでのフェーズごとにお伝えしていきます。
目次
【豪華ゲスト多数登壇!】変化に負けない「強い組織」を育むためにHRが果たすべき役割を考える大型カンファレンス『HR NOTE CONFERENCE 2024』
「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。
1. アルバイト採用の市場
少子高齢化や有効求人倍率が上がっている影響で、アルバイト採用における若い世代の人材不足は、企業規模の大小にかかわらず深刻になっています。
2019年8月号の労働市場データによると、パートやアルバイトの有効求人倍率は1.61倍で、平均時給の方は¥1,036となっています。
前年と比べると有効求人倍率は横ばいに推移しており、平均時給は15円プラスとなっています。
依然としてアルバイトの採用は難しい現状であることから、応募者を増やすために時給を上げるといった苦しい選択をしている企業が多くなってきています。
2.採用成功させるためのポイント
アルバイト採用を成功させるために悩んでいる採用担当者は多いと思いますが、その内容は企業やお店によって異なるでしょう。ここでは、募集段階から働きはじめまでのフェーズに分けて、アルバイト採用を成功させるためのポイントをお伝えしていきます。
2-1.募集段階でのポイント
「求人媒体や、店頭でのビラで募集はおこなっているがなかなか集まらない」、「さまざまな求人媒体会社を利用しているが費用に見合った結果を得られていない」ということはありませんか?
また、アルバイトの求人媒体が多すぎてどれがいいのか分からない採用担当者がほとんどだと思います。そのため、「知名度のある有名な求人媒体にとりあえず掲載することを決めてしまう」採用担当者が多いと思いますが、これが採用失敗を招く要因となってしまうことがあります。
どこの地域でどんな年齢層が欲しいというターゲットや、掲載にかけることができるコストによって使うべき求人媒体は異なってきます。そのため、求人媒体を比較考慮し、自社にあった求人媒体を使うことが重要です。
とはいっても、「そんなの自分たちでは判断できない」「比較検討する時間がない」という採用担当者が多いのではないでしょうか。そんな方は、広告代理店を利用するのが最適だと考えられます。広告代理店は何社かの求人媒体を取り扱っており、各求人媒体の強みをわかっているので、条件に合った求人媒体を選定し提案してくれることでしょう。
2-2.面接前でのポイント
求人媒体に掲載しエントリーが来たとしても、事前に面接をキャンセルされたり、当日にドタキャンされたりと、面接に求職者が来ないといったことが多く、悩まれている方が多いのではないでしょうか?
面接をキャンセルされてしまう理由の多くは、対応の遅さからくるものかもしれません。
求職者は「日程調整の連絡が遅い」と、他の予定で埋まってしまったり、気持ちが変わったりすることがあります。また、「面接の日程が遠い」と、すぐに働きたいという理由から他の求人に応募してしまうかもしれません。そのため、採用担当者は、応募が来たらすぐに応募者と連絡をとり、面接日程を調整し、直ちに面接をする必要があるでしょう。
また連絡を取る際に、丁寧な対応をおこない、面接日時や場所をしっかり伝えることが重要です。それに加え、リマインドの連絡もしてあげると自分の面接がしっかりおこなわれることへの安心感を与えることもできます。
しかし、採用担当者の中には、「他の業務に追われていてすぐ対応できない」「応募者に多くの時間を費やすことができない」と、多忙な方が多く、応募者に対応できないのが現実です。そんな方は、採用代行会社(採用アウトソーシング)に応募から面接までの応募管理や応募者対応の業務をお願いするのが最適でしょう。
採用代行を利用すると、プロが土日や夜間を含め365日、適切かつ丁寧な対応をしてくれるので、日程調整やリマインドなどの段取りをスピーディーに進めることが可能となります。
2-3.面接でのポイント
面接に来て、内定を出しても求職者から辞退されてしまうことはありませんか。もしかしたら、面接の時の対応に問題があったのかもしれません。面接の時に、気をつけるべきポイントとしては、以下の点が挙げられます。
・落ち着いた清潔感のある場所を準備する
・面接官から挨拶をし、面接に来てくれたことに感謝を示す
・応募者をリラックスさせる
・応募者の話に興味をもって聞く
・しっかり待遇を説明する
また、注意すべきポイントとしては、両親についてなど本人に関係のない質問をすると、こうした内容も評価されているのかと誤解を与えることがあるので注意しましょう。
また、恋人の有無や結婚しているかといったプライベートに関する内容を、アイスブレイクとして求職者にヒアリングする採用担当者もいるかもしれません。ですが、相手によってはセクハラに捉えられてしまうこともあるため、面接の場では聞かないほうがよいでしょう。
2-4.面接後でのポイント
アルバイト採用においては、せっかく面接通過の連絡をしても、初出勤を前にして辞退するケースも多いかと思います。面接後の辞退を防ぐためのポイントは、以下の点が挙げられます。
・面接後はすぐに当日のお礼と、合否結果が後日の場合はその旨も改めて伝える
・初出勤前に再度連絡を取り、楽しみにしていることを伝える
・心変わりをさせないように、初出勤日を早く設定する
2-5.働きはじめでのポイント
せっかく働きだしたのに、1日や数日で急に辞めてしまう人が多いという状況はありませんか?
「早く一人前になってほしい」「早く仕事を覚えてほしい」という気持ちから、たくさんのことを一度に要求してしまうことがあるでしょう。しかし、事前に聞いていたよりも仕事が厳しかったり、想像と違っていたりすると、辞めてしまう要因になります。
定着するまでの期間は、少しずつ業務や教えることを増やしていくのが適切でしょう。
アルバイトは正社員と比べ、嫌になってしまうと「そこまで言われて頑張るつもりもないので…」と、また次を探せばいいと考えてしまいやすいので、定着するまでの期間は様子をうかがいながら、接することが重要でしょう。
3.アルバイト採用ブランドランキングからいえること
ここからは採用におけるフェーズごとのポイントの話からは変わり、学生に対しておこなった採用ブランドの調査結果についてお伝えしていきます。
「2019年アルバイト採用ブランドランキング【学生編】」(ツナグ・ソリューションズ提供)
この調査結果を、2グループに分けて考えると以下のような特徴があることがわかりました。
- 「ローソン」、「イオン」、「マクドナルド」、「マツモトキヨシ」
「働く場所が近い」「働く時間の融通がきく」=『身近なバイト』
- 「GU」、「2大テーマパーク」、「無印良品」、「ユニクロ」
「仕事で成長できそう」「働く仲間が素敵」=『キラキラバイト』
現在の学生は、これらの点を重要視し、アルバイトを選ぶということです。
かつての学生は、「給与」や「場所」「時間」といった“働きやすい”という条件を重要視していたようです。
しかし、近年の学生は、「仕事」「環境」「仲間」などの“職場の雰囲気”に関連するものを重要視しているようです。
この近年の学生が、職場の雰囲気を重要視しているといったデータを裏付ける理由として、いまや2人に1人が応募する前に、アルバイト先の職場へ「下見」に行っているというデータもあります。
また、この記事のライターである、私自身も2ヶ月前まで大学生で、4年間継続して同じアルバイトをしていました。
自宅から遠く、拘束時間も長いといったものでしたが、アルバイト先の人や環境の働き心地が良かったため、長く続けることができました。また、アルバイトも辞める人が少なく、採用も友人紹介(リファラル)がほとんどだったという、私の実体験もあります。
働き心地に関して、求人掲載の内容に盛り込むことや、面接の際にアピールすると採用がうまくいくかもしれません。もちろん、アピールをするために働き心地の良い環境にすることが重要となってくるでしょう。
4.まとめ
今回、アルバイト採用を成功させるための応募段階から働きはじめまでのフェーズごとのポイントと、アルバイトを選ぶ際に、「仕事」「環境」「仲間」などの“職場の雰囲気”に関連するものが重要視されていることをお伝えしました。
フェーズごとに解決手段を探り、職場の雰囲気を良くすることを意識して、今後のアルバイト採用に活かしていただけると幸いです。
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「人的資本経営」「ウェルビーイング」「DEI」といったトレンドワードが、HR領域だけでなく社会全体に拡がり始めた昨今。自社組織に漠然と"停滞感"を感じ、「うちは取り残されていないだろうか?」「何かやらないといけないのでは・・・」といった不安や悩みを抱える人事・経営者の皆様も多いのではないでしょうか。
本カンファレンスでは、HR領域の有識者の皆様に、様々な組織課題を解決するためのアプローチ方法について解説いただきます。強い組織を育む企業が実践している事例には、組織強化に必要な考え方や人事が果たすべき役割について学べるポイントが多くあります。ぜひ有識者の皆様と一緒に、組織を強化する「共通原理」について考えてみていただければと思います。