「リアルとデジタルの両立を体現」Boxが語る米国流の最新の働き方 | 人事部から企業成長を応援するメディアHR NOTE

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「リアルとデジタルの両立を体現」Boxが語る米国流の最新の働き方

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※本記事は、主催企業や登壇者/登壇企業に内容を確認のうえ、掲載しております。

ビジネスをクラウドで効率化するサービスを提供する「クラウドコンテンツマネジメントサービス」において世界トップシェアを誇るBox社。その日本法人であるBox Japanが3月13日にオフィスツアーを開催されました。

「自分らしさを職場に持ち込み、自分らしく毎日働く」を7つある社是の1つとして掲げるBox社。「テレワークは、単なる在宅勤務ではなく、柔軟なワークプレイスの選択(リアル・デジタル)ができる場」と捉え、それを自社オフィスで体現しています。

“持ち歩けるオフィス”であるデジタルワークプレイスと、“自分のすべてを持ってくる”リアルワークプレイスの両立を進めるBox社の米国流の最新の働き方をご紹介します。

1. テレワークとは、柔軟に働く場所を選択できること

まずは、働き方改革推進担当である同社の安達氏から、Box Japanの考える理想的な働き方とオフィスのあり方について解説がありました。

安達氏は前提として、「テレワークとは、在宅勤務のことではありません。在宅、オフィス含めて、柔軟にワークプレイスを選択できることです」とおっしゃっていました。そして、その有効な手段としてクラウドがあるといいます。

Boxの導入企業は、クラウドを導入したことによって、ストレスフリーなテレワークを実現しています。また、Box Japan自ら理想な働き方を実践することで、導入企業への新たな提案につながると説明していました。

2. オフィスというワークプレイスの選択肢

クラウドによって、ストレスフリーなテレワークを実現できるのであれば、オフィスは必要なのでしょうか。

安達氏は必要だといいます。

社員一人ひとり、働きやすい環境は異なります。自宅のほうが働きやすいという社員もいれば、オフィスのほうが働きやすいという社員もいます。Box Japanの社員の中でも、テレワークよりもオフィス勤務を好む人もいます。

オフィスのメリットとしては、実際に顔を合わせることができるコミュニケーションや、大型モニターが設置されているなどの機具がそろっていることが挙げられます。また、クライアントの来訪など、オフィスが必要になる場面はあります。

「オフィスは、社員それぞれが自分らしさを持ち込み、アイディアやイノベーションの生まれる場であってほしい」その願いが、Box社のカルチャーに表れています。

3. カルチャーとは、コミュニティをまとめた言葉である

次に、Box Japanでリクルーティングマネージャーを務めるKesha氏が、Box社が掲げるカルチャーについてお話されていました。

Kesha氏は、「カルチャーとは、ポリシーや組織、コミュニティをまとめた言葉だ」と説明した上で、その基礎となるバリューを一つひとつご紹介してくださいました。

なかでもこの日、最も会場内の反響があったのが、次のバリューです。

Make Mom Proud(お母さんの喜ぶような行動を心掛ける)

Kesha氏は、「単に『あなたらしく、ありのままにいよう』だと、自分を会社に持ち込むことにもなりかねません。このバリューは、社員の行動を点検してくれます」と、おっしゃっていました。

4. 「Box Japan社」オフィスツアー

最後に、Box Japan社のオフィス見学をすることができました。オフィスは外国人のデザイナーの考えた「和」「日本」がモチーフになっています。

オフィス全体を見渡しても、複合機がほとんど見当たりません。クラウドで書類管理をしているので、紙の使用することがほとんどないからだそうです。安達氏いわく、複合機は確定申告の時期にだけ動くようです。

また、固定電話も見当たりません。電話は、お客様相手でもほとんど使わないそうです。クラウドの会社として、徹底した効率化が進んでいる印象を受けます。

それでは、オフィスの設備について、ご紹介していきます。

プレゼンを受けた場所ですが、ここがランチボックスと呼ばれる飲食スペースとなっています。

備え付きのお菓子や飲み物は自由に飲食可能です。「Make Mom Proud」の精神があるので、ほかの社員のことを考えて、多くのお菓子や飲み物をもらっていく社員はいないようです。

また、ランチボックスには卓球台も用意されています。仕事中でも気分転換にいつでも使用可能です。

ドラまでありました。案件を受注した営業社員が、関係者に感謝の気持ちを伝えながら、このドラを叩き、全員でお祝いする習慣があるといいます。

会議室は、それぞれに独特なテーマがあります。大量の樽酒が並んでいる部屋、サンフランシスコの観光スポットであるゴールデンゲートブリッジやマリオをモチーフにした部屋など、一つひとつがユニークな仕様になっています。

どの会議室にも、大型モニターとマイクが備え付けられていて、テレビ会議で遠隔拠点の社員ともコミュニケーションを取ることが可能です。

社員同士ニックネームで呼び合うフラットな関係なので、役職に応じた個室はありません

そのかわり、目的に応じた部屋はいくつかあります。たとえば、「禅ルーム」という部屋です。瞑想をしたり、仮眠をとったりするための部屋です。

5. 将来を見据えてのオフィス設計

オフィスには、マザーズルームと呼ばれる部屋があります。

この部屋は、女性のみが入室でき、子どもの授乳などをおこなう部屋となっています。しかし、現時点では、授乳をしなければならない社員はいません。

それではなぜ、このような部屋を用意する必要があるのでしょうか。安達氏は、「今は必要なくても、いずれ必要なときがきます。大事なのは、こういった設備を用意して、いつどんな人が入社しても対応可能な環境をつくっておくことです」とおっしゃっていました。

また、Box Japanのオフィスは広々とした印象ですが、これもこれから社員が増えていくことを想定した上でのことだそうです。現在社員は約90名ですが、実際は200名ほどを収容できるよう、設計されています。

6. まとめ

Box社のオフィスには、これからの働き方のヒントが詰まっていました。

ITやクラウドというと、人によっては温もりの感じられない寂しい印象を受けるかもしれませんが、実際はそんなことはありません。むしろ、オフィスはとても快適です。

また、社員同士の交流も活発な印象です。第三者から見ていても、皆さん本当に仲が良いように感じました。オフィスツアーのプレゼンを交代する時の声掛けなどにも、普段の気軽なコミュニケーションが表れていました。

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