さまざまな人と仕事をしていれば「この人嫌だな」「苦手だな」と思う人に会うこともしばしばあります。
しかも、その相手が上司であれば、嫌でも接点を持たなければなりませんし、なにより毎日顔をあわせなければならないため、イライラも募るもの。そうした結果、上司・部下の信頼関係構築ができずにチームとして機能しなくなってしまう可能性があります。
そして、そういったケースは、実は上司の何気ない言い方や態度が引き起こしているかもしれません。
そこで今回は、部下のマネジメントをしている人に知ってもらいたい、部下は上司のこんな仕草や言動で「ムカついている」ケースを★でランク付けしてみました。
目次
この上司は嫌われる、どのようなケースがあるかまとめてみた
「部下がムカツク指数」を★で示しているので参考にしてください
- ☆☆☆☆★:上司の言動が日常的で部下が呆れているレベル
- ☆☆☆★★:部下が陰で上司の愚痴を言っているレベル
- ☆☆★★★:部下が衝動買いまたはやけ食い、やけ酒をするレベル
- ☆★★★★:心の中で拳を握り締め、手が出る寸前のレベル
- ★★★★★:ブチ切れてしまうレベル
※指数はHR NOTE編集部が独断と偏見で調査をしたものであり、一般論ではありません。
☆☆☆☆★:上司の言動が日常的で部下が呆れているレベル
☆☆☆☆★:不潔
スーツにフケが落ちている。頭をかいたり髪をいじる癖がある。髪をいじった手で書類を渡されるのはあまり良い気持ちがしませんよね。
不潔な人は上司でなくても嫌われます。
☆☆☆☆★:物音がうるさい
書類や電話を放り投げるように置く、キーボードを叩きつけるように打つ、椅子に座る・立ち上がる時の音がうるさい。舌打ちをする癖がある。
このような人の近くにいると、仕事に集中できません。
また、いつもイライラしているように見えて近寄りがたいですよね。
☆☆☆☆★:早口
早口で話す人はヒステリックに見えます。
また、一気にまくしたてるため、聞き手が話の内容を理解できないこともしばしば。
女性の声は金切り声、男性だと声が低いため何を言っているのか伝わらない、または声が大きいと怒鳴っているようにしか聞こえません。
そのため、部下が聞き直すことができずに後々指示を出したつもりが部下との間に認識の違いが生まれる原因になります。
☆☆☆★★:部下が陰で上司の愚痴を言っているレベル
☆☆☆★★:差別する(ジェンダー、非正規社員、国籍など)
たとえば、「女のくせに」「男らしくない」といった言い方や、派遣社員のことを「そこの派遣さん」と呼ぶ、このような差別的な発言は言われた人だけではなく、聞こえている人にも不愉快な気持ちにさせます。
また、そのような発言をする人に対して「考え方が古い」「考え方が偏っている」という認識を持つため、新しい提案をしにくい雰囲気になります。
☆☆☆★★:過去の栄光にすがる
飲み会の時にやってしまいがちな「俺が若い頃、あの会社との契約取った時さ~」というやつです。
飲み会ではなくても部下を叱る時に「私が前にいた○○(世界的大企業)では、こんなミスする人いなかったわ」と言う人もいるようです。
しかし、それを聞く部下は「興味ないし、時間の無駄」「そうはいっても世界的企業からうちに転職してきたんでしょ」と冷めた気持ちで上司を見ています。
☆☆☆★★:くさい
口臭、タバコ、汗、体臭、加齢臭、二日酔いの酒、これらはもちろん、おしゃれのつもりでつけている香水も人によっては好みの違いやアレルギーなどから、嫌がられます。
しかし、本人は気がつかないので「上司に相談している間は息を止めないと無理」と内心思っている人がいても、改善することができません。
部下が自分と距離を取って話をするようであれば、何かしらの臭いを発しているのかもしれません。気をつけましょう。
☆☆☆★★:距離が近い
人にはパーソナルスペースがあり、そこを侵害されるのは好きな人で無い限り不快なものです。
特に異性の部下は「なれなれしい」「気持ち悪い」と強い嫌悪感を持ってしまいます。また、人によっては自分のデスクに座られることも嫌な人もいます。
無意識にしてしまうことですが、意識すれば改善することができるので注意してみましょう。
☆☆☆★★:カタカナ語が多い
以前、ワイドショーでも取り上げられていましたが、就任したばかりの知事が会見でカタカナ語を連発することから、市民から「知事の言いたいことがわからない」とクレームが来たとか。
業界用語であれば部下にも通じるので使用しても良いですが、自分では当たり前だと思って使っていても、自分の英語力や頭の良さをアピールしたいがためにカタカナ語を使っていると部下は思っているかも知れません。
部下にわかりやすく説明できる能力は上司に必要なスキルの1つです。
☆☆☆★★:社内で不倫をしている
上司としてというより1人の人としての倫理観を問われる問題です。
しかも相手が社内にいるとなれば、社内の空気が微妙なものになってしまいます。
また、独身であっても脈のない相手を追いかけ回しているのも見苦しいものですし、そういう上司を持つ部下は肩身の狭い思いをします。
☆☆☆★★:話しを聞くときに相手の目をみない
席が隣同士で簡単な報告をする程度なら良いですが、正面にいる相手の目を見ずに話しをするのは、相手に失礼です。
- PCを見ながら話を聞く
- 腕組みをして下を向いている
- ふんぞり返った状態で話を聞く
- 首をまわしながら聞く
- スマホをいじっている
このような姿勢は人の話を聞く態度ではありません。
また、人を指さす癖がある人も改めましょう。
☆☆★★★:部下が衝動買いまたはやけ食い、やけ酒をするレベル
☆☆★★★:完璧主義/潔癖性
完璧主義や潔癖症の人に合わせるのは、なかなか難しいことです。
しかし、本人は正しいと思っているので改める気はありません。
- 文書作成のレイアウトやフォントの指示が細かい
- 訂正印で済む社内文書のケアレスミスでも、1から作り直しをさせられる
- クリアファイルに小さな傷があるのも許せず新品を使いたがる
- 自分と同じ成果を求める
このような注文に1つ1つ応えている部下は、ストレスがたまる一方。
特に、仕事ができる人に、同じだけの成果をあげるように求められては、ついていけない部下は疲弊したあげく会社を去っていくでしょう。
☆☆★★★:部下の話を聞かない
相談ごとをもちかけても話を半分聞いただけで「自分の時は~」と自分の話ばかりをして部下の話を聞かず、悩みが解決しない。
新しい提案をしても「自分は~」と自分の意見を押しつけて意見を取り入れてくれない。
このような人とは会話が成立しないため、相談をする気にもならず、部下は信頼できません。
また、意見を取り入れてもらえないためにモチベーションが下がってしまい、仕事をする気にならなくなってしまいます。
☆☆★★★:尊敬できない
- いつも仕事に追われて周囲が見えていない
- ビジネスマナーが身についていない
- 声が小さく覇気がない
- 異常にプライドが高い
- 自分は絶対に正しいと思い込んでおり、部下を認めない
- 発言が陰湿、部下を脅す、サービス残業の強要などのパワハラをする
- 飲み会の翌日は必ず半休を取る
- 病弱で会社に来ない
- プレッシャーに弱く重要な会議や商談に来ない
- 自分の仕事が終わると「かまってちゃん」になる
これらの人は上に立つ人として尊敬に値せず、部下は「一緒に仕事したくない」と思っています。
☆★★★★:心の中で拳を握り締め、手が出る寸前のレベル
☆★★★★:人のせいにする
- 指示と違うと「ちゃんと聞いてなかった方が悪い」と部下のせいにする
- 自分が忘れていたことを「ちゃんと言ってくれないと困る」と部下を怒る
このようなことが日常茶飯事だと、部下は上司を信頼できません。
部下の不満が爆発して口論のあげくに殴られたり、仕事をボイコットされないように、自分の行動を正しましょう。
☆★★★★:えこひいき
仕事の覚えが早い人、要領の良い人、容姿が好みの人、性格が好みの人ばかりに目をかけると部内の空気が悪くなり、目をかけられている人に嫉妬した部下が仕事に向き合わなくなる、というトラブルを抱えることになります。
また「上司が平等かつ正当な評価をしない」と人事に訴えたり、優秀な部下が転職してしまうかも知れません。
自分ではえこひいきをしているつもりがなくても、周囲の目にえこひいきをしているように映ることもあるので、注意しましょう。
☆★★★★:仕事の指示がわかりにくいうえに何度もやり直しさせる
「何をどのように、いつまでにやってほしい」という指示がわかりにくいうえ、質問をしても「そこは適当でいい」「任せる」と言われたあげくに、やり直しを何度も言われると部下の不満は爆発寸前まで達してしまいます。
教えるのが苦手な人もいるかも知れませんが、仕事の指示をする前にメモでまとめたり、口頭より文章や図で伝える方が得意な人はメールで指示する、あるいは図を示しながら指示をするなど、工夫をしましょう。
☆★★★★:気が利かない
- 困っている部下がいるのを知っていて放置する
- 新人に「何か困ったことはない?」「この仕事は○○さんが詳しいよ」など声かけができていない
- 自分が指示した仕事の中に部下のスキルでは対処できないことが含まれているのを知ってても、何もフォローしない
このように気配りができないと、仕事のできる部下が1つ1つフォローしなければならず、仕事が増えてしまいます。
「対応できる部下がいるのなら別にいいのでは?」と思っていたら大間違いです。対応している部下は、上司の顔を見る度に不満が爆発しそうになっています。
★★★★★:ブチ切れてしまうレベル
★★★★★: 叱ることを自分の不満をぶちまけることだと思っている
本来、上司が部下を叱るのは部下のためを思って「部下を成長させるため」に叱るものです。
気配りができる上司は部下を叱るために、ミーティングルームを使って何が間違っていたのか説明をしながらマネジメントをするようです。
他の部下がいる前で「なんでこんなこともできないの」と怒鳴ったりしません。
ダラダラと「○○さんならもっとできると思った」「会社にいくら損させたと思う」「代わりはいくらでもいる」と怒鳴るようなことはしません。
また、時間が経ってからグチグチいったり、理不尽なキレ方をするのも部下にとっては迷惑でしかありません。
★★★★★: 仕事を丸投げする
- 自分が苦手な仕事を「○○さん得意だよね」と丸投げする
- 早く返りたい日に急ぎの仕事が入ったから「XXさんは優秀だから早く終わるよね、お願い」と任せて帰宅
このような行動は無責任としか言いようがありません。
部下は「あなたが能なしなんでしょ」「早く帰りたいだけじゃん。最低」と思いながら、笑顔で「了解しました」と言っています。
無能呼ばわりされたくないのなら、きちんと仕事をしましょう。
★★★★★:手柄を横取りする
「部下の手柄は自分のもの、部下の失敗は部下のもの」
このようなモットーを掲げている人はいませんか?
優秀な部下がまとめたプレゼンをさも自分が作成したかのように振るまい、不評だと「○○はまだ勉強不足で」と部下を人前でなじる。
ハッキリ言って上司として最低としかいいようがないでしょう。
このような言動や振る舞いは、上司が長期休暇を取っている間にバレてしまいます。
また、このようなケースの上司がいる組織では、上司が不在にもかかわらず、部内の仕事が順調に回っていることが多いので「普段あの人何やってるの?何の支障もなく業務が回ってる」「承認押すために出社してるんじゃない」と噂になり、すぐに上層部の耳に入ってしまうことになるでしょう。
まとめ
「ずいぶんたくさんあるなぁ」と思った人も多いのではないでしょうか。
しかし、ここで紹介したケースはほんの一部です。上司の嫌いなところは、部下の数だけあります。
誰にでも好かれている人になる必要はありませんが、部下全員から嫌われる上司や部下が社内で肩身の狭い思いをさせる上司にならないようにしてください。