
経営者、人事、マネージャーは、常に多くの判断を的確におこなわなければなりません。責任が重くなればなるほど、その小さな判断ミスが大きな失敗に繋がってしまうこともあります。
私たちは頭で考えた上で「判断」をおこないます。私たちが、いかに瞬発力のある判断をしたとしても、その一瞬の間で頭で考え、判断をしているのです。
「判断」と「考える」という動作は、脳がおこなっていますが、同じ脳の中では「感情」も存在しています。その同じ空間に存在する『感情』が「考え」や「判断」を左右し、時には誤った判断をしてしまうのです。そのためにも、「感情」に左右されないように、感情をコントロールする必要があります。
本記事では、感情をコントロールしなければいけない理由と、その方法についてご紹介させていただきます。部下や後輩の育成や、マネジメントにお役立ちできれば幸いです。
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「判断」を大きく左右する「感情」とは?

私たちは生活や、仕事においてさまざまな場面で「判断」をしています。
たとえば、社内の会議などで発言をする際、私たちは一度頭で考えた上で「判断」をして言葉を口に出しています。マネージャーや経営者であればなおさら、発言すべき内容を考えて「判断」する必要があるといえます。瞬発力と判断力に優れ会議自体をファシリテーションできる人でさえも、自分の思うようにいかなくて、イライラした「怒り」に囚われると、ついつい感情が前面に出てきてしまい声が大きくなってしまいます。
このような会議がおこなわれると、メンバーは発言の機会を奪われ、活発な議論ができません。逆に、声が大きな特定のメンバーだけが発言するようになり、チームとしての生産性の向上や、メンバーの成長が進まなくなります。
こうして見ると、「判断」を大きく揺るがしてしまうほど厄介な感情は、『怒り』です。
マネージャーやリーダーであれば、後輩や部下に対してちょっとした『怒り=イライラ』が発生してしまうと、不用意な発言をしてしまい、空気を悪くしてしまうことが往々にしてあります。また、イライラした態度で後輩や部下に接してしまうと、彼らから見れば感情に左右される上司はなかなか信用できないでしょう。日々の積み重ねから「感情的な上司」というレッテルを張られてしまう可能性があります。
人事であれば、主観は徹底して排除しなければなりませんが、怖いことに感情が邪魔をして、客観的事実を認めたくないことも出てきてしまいます。たとえば、こんなケースです。
人事のチームリーダーとして、長年の経験を有するAさん。マネージャーをサポートする仕事も多くこなし、経営者や上司からもなかなかの信頼を得ています。ただ、感情的になることが多く、周りのメンバーからは「扱い辛い人」とも言われる一面を有しています。
そのAさんが、期末に上司から会社全体の評価を傾向分析ようにミッションをもらいました。そこで目にしたのは、同じ組織に属するBさんの高い評価でした。Bさんもチームリーダーとしてマネージャーの下で、どんどん役割を広げ、責任ある仕事を任されており、部門として昇格対象となっています。Aさんは、Bさんが自分と同じ立場に並ぶことが納得できません。それはかねてからの個人的な感情によって、Bさんに嫉妬を抱いていたからです。
マネージャーや人事という人を扱う役職であっても『怒り』によって「判断」が左右してしまうということを理解いただけたのではないでしょうか。
イライラをコントロールするために役立つ方法とは

感情の中で、最もコントロールが難しいのが『イライラ=怒り』です。
では、そもそも「怒り」とは何でしょうか?改めて考えてみると、言葉にすることが難しいものです。それを言葉にしたのが、アメリカで生まれた「アンガーマネジメント」です。怒りの感情をコントロールすることです。
そこでは、『怒り』はある感情から生まれる二次感情であるといいます。「困った」「寂しい」「つらい」「不安」「苦しい」「痛い」「嫌だ」「疲れた」「悲しい」といった一次感情が溢れ出てしまうと、二次感情である『怒り』になるのです。『怒り』の原因がなんなのか、分かってほしい気持ちは何なのか、相手に伝えるにはどうしたらよいのかを考えることが大切です。
では、具体的にどうすればよいか。いくつかの手法がありますが、てっとり早く試すことができる方法を紹介します。
1.イライラを数値化する
『怒り』を客観的に捉えること、つまり、『怒り』を感じている自分が、どのくらい怒っているかを数値化すると効果的だといわれています。
これまでに一番イライラしたことを思い浮かべ、それを『10』と設定してください。そして、最近イライラしたことを数値化して、比較をします。少なくとも最近イライラしたことは『10』以下であるはずです。このように、イライラを数値化することで、自分の状態を客観視して、ほんの少し気持ちを落ち着かせることができるでしょう。
2.イライラを予測する
怒りの原因となっている一次感情を自覚することができれば「あー、これはイライラするパターンだな」と、次にくる『怒り』の感情を、ほんの少し抑えることができます。これもイライラの数値化と同様に、どんな時に自分がイライラするかを整理して、言葉にしておくことが重要になります。そうすることで「自分の怒りポイント」を把握することができるでしょう。
このポイントを把握できるようになると、イライラする感情が生まれてくることに気付けるようになります。いわば、自分で生み出した感情で、機嫌が悪くなっていると思えば、ほんの少し、周りに対するイライラが解消できるかも知れません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「感情」は、人を奮い立たせるものでもありますが、逆にイライラさせたり、落ち込ませたりするものでもあります。だからこそ、仕事における「判断」を左右してしまわないよう、ある程度イライラをコントロールすることが必要です。
従業員のマネジメントや評価をおこなう役職であれば、なおさら感情に左右されずに、従業員と向き合わなければいけません。イライラする感情は、ヒトと関わる上で必ず発生しうるものではありますが、自分の役職や立場を考えて押さえ込むことも必要です。
本記事では、2つの感情のコントロール方法をご紹介しましたが、コントロール方法はこれだけとは限りません。自分の周りにいる上司や、友人など、リスペクトできる方から、「こんな時、どうやって感情をコントロールしているのですか?」と聞いてみるのもいいかもしれません。
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